世界文学全集万華鏡
文庫で読めない世界の名作
近藤健児 著
本書では世界文学全集に収録され、かつ一度も文庫化されていない海外文学作品70点を厳選して紹介。河出書房の「世界文学全集」や筑摩書房の「世界文学大系」など37の全集をもとに、イギリス、ロシア、ドイツやラテンアメリカの作家の貴重な作品を案内する。
近藤健児 著
本書では世界文学全集に収録され、かつ一度も文庫化されていない海外文学作品70点を厳選して紹介。河出書房の「世界文学全集」や筑摩書房の「世界文学大系」など37の全集をもとに、イギリス、ロシア、ドイツやラテンアメリカの作家の貴重な作品を案内する。
牧野元紀 編/公益財団法人 東洋文庫 監修
1924年に設立された公益財団法人東洋文庫。世界屈指の東洋学の拠点としての歩みをたどりつつ、誰もが気軽に楽しむことを目的として設立されたミュージアムも紹介する。
ガブリエル・ガルシア=マルケス 著/鼓直 訳
無人の聖域に土足で踏みこんだ「われわれ」の目に映ったのは、ハゲタカに喰い荒らされた大統領の死体だった。国に何百年も君臨したが、誰も彼の顔すら見たことがなかった。生娘のようになめらかな手とヘルニアの巨大な睾丸を持ち、腹心の将軍を野菜詰めにしてオーブンで焼いて宴会の主菜にし、二千人の子供を船に載せてダイナマイトで爆殺したという独裁者——。政治権力の実相をグロテスクなまでに描いた異形の怪作。
加藤隆 著
全世界で22億5000万人もの信者を有する一大宗教であるキリスト教。しかし、その実態について、日本人のほとんどが理解していないと著者は言う。そこで著者はキリスト教の成立前後に着目し、こう断定する。キリスト教は、神でもイエスでもない、それぞれの教会の指導者の「教え」と、それを「信じ込む」者との関係で成り立っている。そしてその構造は、イエスの時代からすでに始まっており、ありもしない「なすべきこと」を神の教えと信じ込ませた「神なし領域の宗教ビジネス」である――と。ストラスブール大学神学部出身の神学者が、自身の研究の集大成として世に放つ、”あなたのキリスト教観が180度変わる”類書皆無の宗教論。
バルバラ・カッサン 著/西山雄二、山根佑斗 訳
著者カッサンは言う。「ふたつの言語を話すことで、とても深刻な錯覚に陥ることを避けることができる」。ひとつの言語しかない、自分たちが話す言語しかないと想像できなければ、世界は「凄まじい分裂」に陥る。言語は人間そのものでもある。そしてすべてのひとは「母語」を持ち、それが広がっていくことによって、他の言語と交わり、世界が広がっていく。複数の言語を知ること――それは、複数の手段を持ち合わせていることでもある。複数の言語とは複数の世界であり、世界へと開かれる複数の方法でもあるのだ。
吉川幸次郎 著
論語、杜甫の詩、史記など、中国古典が千年の歳月を超えて読み継がれるのは、そこにいまも変わらない「人間の本質」が描かれているからだ。中国古典の魅力と奥深さを日本に紹介してきた中国文学の泰斗が、文学、民族学、物理学など様々な分野の識者と闊達に語り合った6編を収めた。中国という存在から、日本は何を学び、どう関わってきたのか。古典を読み、愛し、古典と共に生きた先哲たちの肉声がいま蘇る。解説・齋藤希史。
宮下遼 著
多民族・多宗教の大帝国はいかに栄え、そして滅びたか? 600年にわたる興亡を、小説家にして気鋭のトルコ文学者が描ききる! 渾身の「オスマン帝国史」が幕をあける。
秋山訓子 著
与野党を問わず、政治家は女性の存在と女性にまつわる政策を“頼みの綱”にしているのだ。日本の政治がいかに変わりつつあるのか――。女性初の朝日新聞政治部次長を務めた著者が、海外の事例を含めて丹念に取材し、データとともにひもとく。
坂爪真吾 著
性風俗で働くことには、昼の世界よりも圧倒的に高額な報酬を手にすることができる可能性がある反面、ストーカー被害や性感染症、社会的な信用といった面での大きなリスクが伴う。彼女たちはなぜ性風俗産業で働きはじめ、どのようにして卒業したのか。実際の体験談から脱がずに生きる方法を模索する。