豹変

今朝の朝日新聞に出版業界に燗する、こんな記事が載っていました。

委託配本という制度が諸悪の根源なのでしょうか。まあ、必ずしもそうとは言えないでしょうが、原因の一つではあるでしょうね。

でも、書店の粗利を増やすために書籍が買い切りとなったら、出版社配本先が減ってしまうので、部数を減らすことになるでしょうし、当然書物の値段が跳ね上がることになるでしょう。たぶん、それではやっていけない出版社が相当数出て来ると思います。

本の値段は、以前から安すぎると言われていましたので、上がるのはよいことなのかも知れませんが、この不景気の世の中で本の値段が上がっても買ってくれる人はどれくらいいるのでしょう。ちょっと不安です。ますます本が買われなくなりそうです。

ニュースと言えば、このところ石破新首相の態度が「豹変」と言われています。この「豹変」という言葉が非常に気になります。報道されているのを見る限り、この「豹変」は「掌返し」のような使われ方です。でも「豹変」は本来はよい意味で使われていたはずです。

中国古典『易経』の革の卦に現われる言葉です。「君子豹変」と言って「徳の高い人格者は過ちを速やかに改める」という意味なのです。中国古代の君子が、現在の日本での使われ方を知ったら、いったいどう思うことでしょう。