THE 100 BEST BOOKS OF THE 21ST CENTURY

既に日本でも話題にしている方が大勢いますが、ニューヨークタイムズのサイトに「THE 100 BEST BOOKS OF THE 21ST CENTURY」が掲載されています。サイトには

As voted on by 503 novelists, nonfiction writers, poets, critics and other book lovers — with a little help from the staff of The New York Times Book Review.

と書いてあります。503名の方による投票で選ばれた100冊です。このリストの100冊の中に、あたしの勤務先から邦訳が出ている書籍が何点か含まれていますので、ご紹介します。

Tree of Smoke / 煙の樹
The Collected Stories of Lydia Davis
10:04 / 10:04
The Looming Tower / 倒壊する巨塔
H Is for Hawk / オはオオタカのオ
The Savage Detectives / 野生の探偵たち
Austerlitz / アウステルリッツ
2666 / 2666
The Known World / 地図になかった世界

以上の9点、100冊のうちの9冊ですからほぼ一割です。わが編集部もなかなかの目利きが揃っているといことでしょうか。

この中の「The Collected Stories of Lydia Davis」は、正確にはこの本の邦訳を出しているわけではありませんが、リディア・デイヴィスの邦訳はあたしの勤務先から何冊も出ていますのでカウントしました。ちなみに同書については『サミュエル・ジョンソンが怒っている』の訳者あとがきで訳者の岸本佐知子さんが

また一一年には、四つの短編集を一冊にまとめた The Collected Stories of Lydia Davis を発表した。三十年ぶん、およそ二百本の短編を収めた七百ページを超えるこの大部の本は話題になり、多くの若い読者が彼女を”発見”するきっかけになった。

と書いています。このリスト100冊のほとんどは邦訳が出ていると思われますが、何冊かは邦訳が出ていないものもあるようです。しかし、これだけ評価されている書籍ですから、たぶん日本の出版社が既に版権を取得して邦訳出版に取りかかっているのではないでしょうか。