中公新書から『元朝秘史』が刊行されました。この方面に詳しい方ならご存じのことと思いますが、中公新書には、以前も『元朝秘史』というタイトルの本が出ておりました。
著者が異なりますので、以前のものの改訂版ではなく、全く新しいものとして刊行されたわけです。となると、当然のことながら、以前のタイトルは既に絶版になっているのでしょうね、調べたわけではありませんが……
そして、実は中公新書だけでなく、岩波新書にも『元朝秘史』というタイトルがあるのです。ちなみに、中公新書の以前のものは岩村忍著、岩波新書は小澤重男著という名だたる大家が著したものです。
今回刊行されたものも含め、三点の新書『元朝秘史』は、『元朝秘史』の解説本、入門書です。原書である『元朝秘史』は出ていないのかと言いますと、さすがです、岩波文庫から上下本で出ています。否、出ていたと言った方がよいでしょう。現在は品切れになっているようです。
この機会に、岩波文庫の『元朝秘史』も復刊されないものでしょうか。