あまりにも大きさが違いすぎますね

角川ソフィア文庫から『シャルル・ドゥ・ゴール 自覚ある独裁』が刊行されました。その名のとおり、文庫ですからまさに掌編です。とりあえずドゴールについて簡単に知りたいという人には重宝する一冊ではないでしょうか?

たぶん、もともとは2019年に角川選書で刊行されていた『ドゥ・ゴール』を文庫化したものだと思われます。文庫化にあたって、どの程度の訂正や追加が行なわれたのかはわかりませんが、ベースは同じものなのだと思われます。

角川選書、角川ソフィア文庫の「ドゴール」は佐藤賢一さんの書き下ろしですが、昨年、作品社から刊行された『シャルル・ドゴール』は翻訳ものです。こちらは翻訳とはいえ、214頁という比較的薄めの作品で、価格も本体で2200円とお手頃なところです。

これらに比べますと、あたしの勤務先から刊行した『シャルル・ドゴール伝(上)』『シャルル・ドゴール伝(下)』はあまりにも大部すぎますね。なにせ、サイズが単行本の通常サイズである四六判ではなく、それよりもひとまわり大きなA5判です。

ページ数に至っては、上巻が520ページ、下巻が530ページもあります。建築資材のブロックやレンガのようなものです。文庫では飽き足らず、もっと詳しく、もっと深く知りたいという方が手に取る一冊、否、二冊なのでしょう。

この手の分厚い本、あたしの勤務先はこれまでにもたくさん刊行してきているんですよね。そして、それなりに売れているのです。やはりこれだけの価格と分量ですと、しっかりした内容の本だと思ってもらえるのでしょう。もちろん看板に偽りなしですが。