310年と260年

本日6月28日は、あたしの勤務先絡みでは二つのアニバーサリーです。

まず一つは、ジャン=ジャック・ルソーの生誕310年になります。刊行物で言いますと、主著の『社会契約論』がUブックスで出ています。また代表的な著作のコレクションが、白水iクラシックスから四冊、『ルソー・コレクション 孤独』『ルソー・コレクション 政治』『ルソー・コレクション 文明』『ルソー・コレクション 起源』として刊行されています。

ルソーは教科書にも載っている有名人ですから、他者からも翻訳や関連書籍がたくさん出ているはずです。この機会に店頭でちょっとしたフェアなどは如何でしょうか?

二つめのアニバーサリーは、ロシア帝国の女帝・エカチェリーナ二世の即位260年です。

ロシアのウクライナ侵攻で、ロシアそしてプーチンは、かつてのソビエト連邦ではなく、さらにその前のロシア帝国の再現、復興を目指しているのではないかと言われています。その復興すべきロシア帝国の象徴なのが、このエカチェリーナ大帝です。

現在も尾を引く、クリミア半島領有など、歴史を遡って考えるのであれば必ずエカチェリーナ女帝に行き着きます。いま現在のクリミアとロシアの戦争を理解するのであれば、この数ヶ月で陸続と刊行された書籍で十分なのかもしれませんが、もう少し歴史の流れを知りたい、どうしてこういう事態になっているかの根源を知りたいというのであれば、本書は外せない一冊、否、二冊になるでしょう。