本日の朝日新聞読書欄でも紹介されていた、河出書房新社の『JK、インドで常識ぶっ壊される』は、書評の有無にかかわらず少し前から気になっていた一冊です。同社のサイトによりますと
日本でキラキラのJKライフをエンジョイするはずだった。だけど、突然一家でインドに移ることに。制服での映え写真。放課後はタピオカ片手にガールズトーク。そんなアオハルを夢見ていたけど……。「ごはんはカレーしかなくて、汚くて、治安が悪い」そんなイメージしかないまま始めたインドでの生活はおどろきの連続。
という、いわば体当たり体験記な一冊だと思われます。どうしてこの本が気になっていたかと言いますと、あたしの勤務先から近々刊行される『日本でわたしも考えた インド人ジャーナリストが体感した禅とトイレと温泉と』と真逆だなあと思ったからです。
こちらの著者は女子高生ではありません。ジャーナリストですから知識も経験もある大人です。それでも日本に来て、それなりのカルチャーショックは受けたみたいです。サイトには
著者はインドを代表する英字紙『ヒンドゥー』の元北京支局長で、EU代表部に勤める夫と二人の息子とともに初めて来日。四年近くに及んだ滞日生活でインドでは考えられないような日常に目を瞠り、自身の知的好奇心をフルに発揮して多くの日本人や在住外国人と意見を交わした。生活習慣の違いから日本語習得の難しさ、俳句や金継ぎなどの伝統文化、政治・社会問題まで多岐にわたるテーマについての興味深い考察が本書には詰まっている。
とあります。高校生とジャーナリストという違いはあれど同じ女性ですから、同じような気づきがあったのかもしれません。ちなみに、前者の紹介文には「ごはんはカレーしかなくて」という一説がありますが、後者の紹介文にも「「中村屋のボース」とカレーの伝播」という言葉が出て来ます。日印はカレーで結ばれているのかも知れません。
そう言えば、『13億人のトイレ 下から見た経済大国インド』なんて一冊が角川新書から出ていましたね。