彼女の存在は幻覚ではなかったのか……

映画「仮面病棟」を視聴しました。前から気になっていた作品ではあるのですが、見る機会を失していて、雨で出かけることもできない休日に視聴したという次第。

映画のジャンルとしては、病院と聞くとホラーを期待してしまうのですが、本作はサスペンスになるのですよね。犯人は誰なのか、そしてその真の目的とは何なのか?

何かを隠している院長と看護師たち。ヒロインの永野芽郁は、実は本当には存在していない幽霊のような役どころなのかと思っていましたが、まさか真犯人だったとは。でも、とてもカワイイですね。声がとても魅力的です。

しかし今作の永野芽郁は怖いです。姉を死に追いやり、自分の体から臓器を取り出した病院に対する復讐とはいえ、何の躊躇いもなく人を次々と血祭りに上げていく終盤は、カワイイ顔をしているぶん却って恐怖感が増します。本当に冷酷ならば、坂口健太郎も躊躇いなく殺してしまうはずですが、彼は違法な臓器移植には手を貸していないし、本当に自分を守ろうとしてくれたということで引き金を引けなかったのでしょう。

ラスト、坂口健太郎は医師としての大切なものを取り戻して働いているようですが、永野芽郁はどうなったのでしょう? 政財界のお偉方が関与しているため事件はピエロの犯行、そして犯人自殺で終わっていて、彼女に捜査の手が伸びることはないのでしょう。でも、彼女は腎臓がないはずです。自分の腎臓を手に入れた人間だけは殺そうと思っているのではないでしょうか?