この数年、御朱印集めが流行しているみたいですね。
実は、あたしも高校生のころにハマっていたのですが、社会人になってからはとんとご無沙汰しております。そうこうしているうちに世間で御朱印が流行りだしたので、ちょっと冷めてしまいました。天の邪鬼なんです。
寺社の朱印は昔からあるものですが、あたしが集めていた数十年前、既にすべてがハンコで構成された朱印もあって、興醒めした思い出があります。昨今は御朱印集めがブームになっているので、参観するとまず御朱印を頼んで、境内をひとまわりして帰り際に出来上がっている朱印をもらう、というスタイルが一般的になっているのでしょうか? あたしが集めていたころは、朱印を集めている人もまだ多くなく、その場で書いてくれたものでした。
そんな御朱印も最近はどんどん他の分野にも広がって、お城の印、城印というのでしょうか、そういうものも収集の対象になっているそうです。そもそもお城に印なんてなかったのに、折からのお城ブームに乗っかって、それに御朱印集めを組み合わせて、誰かが思いついたのでしょう。商魂逞しいものです。
そうしたところ、こんどは「護守印」なるものを知りました。海上自衛隊が艦船ごとに朱印を作ったみたいです。戦車とか艦船にもミリタリーファンが昔から根強くいますし、最近はゲームでしたっけ、艦船などを擬人化したものが流行っていたと思います。そんな風潮に乗っかったのでしょう。これも流行るのでしょうか?
というわけで、あたしもちょっと思いついたのですが、書店の「番線印」集めってどうでしょう? たぶん一般の方は「番線印」と聞いても何のことかわからないと思います。本屋さんが出版社に注文を出す時に、自分の書店を表わす住所というか記号のようなもので、どの書店にも必ず一つはあるものです。「番線印」と言うくらいですからもちろんハンコ、スタンプ状のもので、あたしたち出版社の営業が書店に行って注文をもらった時には注文書にその番線印を捺してもらうのです。
この番線印を一般の人が集めたらどうでしょう? そのお店で何か一冊買ったら番線印を捺してもらうというシステムです。都会の大型書店から離島の小さな書店まで、見てくれにそれほど個性はないかも知れませんが、いろいろな書店の名前が書いてあって、それなりに興味深いと思います。
紀伊國屋書店の国内全店の番線印を制覇するとか、何かスタンプラリーっぽい企画を絡めたら、それなりに集めようと思う人が出てくるのではないかと思うのですが、どうでしょう?