翻訳小説食わず嫌いにとりあえずお勧めしたい何冊か

タイトルは、岸本佐知子さんの『わからない』の一章からいただきました。そこで岸本さんは次のように書いています。

ミステリがいいと言うので家にあったのを何冊か出したら、「ああ、海外ものはだめだめ」と言って顔の前で手を激しくぶんぶん振りました。「だって出てくるのガイジンばっかりでしょ? 名前が覚えられなくて」。え、マジで? たったそれっぽっちの理由で読まないんですか?(P.268)

名前が覚えられないからガイブンは読まない、という意見はよく耳にします。ガイブンを読まない人の理由の大部分はこれに尽きると言ってもよいくらいです。確かに、ロシアとか中東の作品ですと、どうしても馴染みのない名前が多くなりがちで、誰が誰だかわかりにくいところはあります。

でも大部分のガイブンは、岸本さんも書いているように、ありきたりな名前の登場人物が多いと思います。そんなに覚えられないものだろうか、と思います。

そこで一つ、翻訳者の方と出版社にお願いしたいのですが、もし原作者と原出版社の許可が下りるのであれば、作品の登場人物の名前をすべて日本人の名前にしてみるというのは如何でしょう。ただ、そうなると異国が舞台で、生活ぶりも何もかもが外国という設定なのに、出て来る人だけが日本人の名前、という作品が出来上がります。そこに違和感を感じるかもしれないですが、名前がガイジンの名前で覚えられないからガイブンを読まないというのであれば、名前を全部日本人の名前にしてしまえば問題は一気に解決するのではないかと思うのです。

この違和感も、少し前に刊行された森見登美彦さんの『シャーロック・ホームズの凱旋』が売れたわけですから、問題とするには足りないと思うのです。同作は京都を舞台にしているものの、登場人物はすべてガイジンです。外国が舞台で登場人物が日本人名という上述のガイブンとは逆ですが、違和感としては同じだと思うので、意外とヒットするのではないかと思うのですが。

なかなか美味しいですね

先日の中四国ツアー。徳島阿波おどり空港でお土産を探していたら、美味しそうな日本酒が並んでいたので、ついつい買ってしまいました。

まずは、こちらの3本。180mlという、あっという間に飲み終わってしまいそうな、可愛らしい瓶に入った飲み比べセットです。「ナルトタイ Onto the table」とあります。

あたし、不勉強で、こんな銘柄の日本酒があることを知りませんでした。180mlというのは、いわゆる一合ですね。一回の飲みきりにちょうどよい分量です。まずは純米吟醸をいただきましたが、フルーティーでとても飲みやすいお酒でした。

こちらはまだ飲んでいませんが、同じく空港の売店で買ったお酒、「眉山の夢」です。確か、以前に映画かドラマで「眉山」という作品があって、それが阿波を舞台にした物語だったので、「眉山」は徳島の銘酒なのだろうと思って購入した次第。

「限定品」という言葉に弱いのは日本人の性なのでしょうか、ついつい買ってしまったのですが、やはりこれから帰京するので、あまり荷物を重たくしたくはないなあ、それほど大きな瓶に入っているのはやめておこう、という計算もありました。

もちろん正直に言えば、徳島のお酒は飲んだことがないので、口に合わなかったら困るから、小さい瓶のものを選んでおこう、という考えもありました。自宅に戻って箱から取り出したら、こんな色のお酒だったのでちょっと驚きました。

2024年6月のご案内

少々遅れてしまいましたが、2024年6月に送信した注文書をご案内いたします。

   

まずは毎月恒例の「今月のおすすめ本」です。そして春先に放送されて大反響だったNHKの「完全なる問題作」が再放送されて、また売上が伸びた「キャッチャー・イン・ザ・ライ」「ライ麦畑でつかまえて」のご案内です。そして刊行以来売れ続けている「わからない」「別れを告げない」がそれぞれ3刷、5刷となったので、そのご案内です。

  

後半は「今月のおすすめ本[語学書]」の他、カフカのアニバーサリーで復刊した「実存と人生」が期待どおり重版になりました。そしてこの夏、オリンピックが開かれるパリは「パリ解放」から80年なので、関連書籍のご案内です。

今日の配本(24/07/05)

中級スペイン語 読みとく文法[新装版]

西村君代 著

疑問がどんどん整理されていく、先生が丁寧に教えてくれるような「読む文法書」。正しいだけでなく自然なスペイン語を目指します。

マヤ文字を書いてみよう読んでみよう[新装版]

八杉佳穂 著

絵のように美しい形をもち、独自の暦や神、王の名を記すのに使われたマヤ文字。いまだ解読途中の神秘的な文字に触れてみませんか。

原因究明

昨日の朝日新聞夕刊です。新紙幣発行にちなんだ話題です。

最後がとても気になります。「津田梅子の墓に詣でると結婚できない」なんて風説、知りませんでした。昔から言われていることなのでしょうか? そして、これは男女に関わらず有効なのでしょうか?

お墓ではありませんが、津田塾大学に通っている学生(女子大なので女性ですよね?)は大丈夫なのでしょうか? さすがに「津田塾大学の学生は結婚できない」という噂は聞きませんが……(汗)

しかし、あたしも以前は津田塾大学へ営業で何度もお邪魔したことがありますので、あたしが結婚できない(年齢を考えると「結婚できなかった」と言い切ってもよいでしょう)理由は、津田梅子の墓ならぬ、津田梅子が作った大学へ何度も行ったからなのではないか、という気がしなくもないです。

小腹が空いたら駅弁?

一枚目の写真は、わが家の玄関先です。すっくと立った姿が美しく、白いはなが咲いています。母曰く、キキョウだそうです。

なぜかあたしは、キキョウの花と言えば紫や藤色、という思い込みを持っていたのですが、こんな白い花も咲くのですね。

さて、話は変わって、ここ十年くらいお腹の調子があまりよくないので、昼食は食べずに外回りをしているわけですが、お腹が空くことに変わりはありません。なので、営業回りの途次にコンビニで売っているパンとかおにぎりとか、そういった軽めのものを買って食べることがあります。

今回目に留まったのは、JR東日本のコンビニ、NewDaysで見つけたおにぎりです。赤々としたパッケージに「かにめし」と書いてあります。「駅弁風」というのがどういうことなのかよくわかりませんが、たぶん現在のイチ推しおにぎりなのでしょう。

そして、その隣には同じく「駅弁風」の「鮭めし」というおにぎりが並んでいました。どちらを買うか悩みます。どんなおにぎりなのかまるっきり見えませんが、想像するに、どちらもとても美味しそうではないですか。

というわけで、どちらも一つずつ買い、自宅へ持ち帰り、母と一緒に少し遅めのおやつにいただこうと決めました。帰宅して改めてよく見ますと、「かにめし」の方にはパッケージの表に「甘酢生姜」と書いてあります。あたし、生姜は苦手なのです。

結局、母が「かにめし」、あたしが「鮭めし」を美味しくいただきました。「鮭めし」の方は少ないながらもイクラが入っていました。

阿波踊りではなく阿波尾鶏

先週の中四国ツアー。広島は、あたしの勤務先の担当者が年に数回は訪れますし、岡山も年に一回くらいは訪れています。というわけで、お土産は買いませんでした、特に会社の同僚向けには。

しかし、四国となりますと、語学の学会でもなければなかなか訪れることがないので、絶対にお土産を買って帰ろうと決めていました。高松と言えば讃岐うどん。うどんは大好きなので、自宅用に買おうかとも考えましたが、うどんって意外と重いのですよね。ちょっと手が伸びませんでした。

もちろん最後の徳島空港には、徳島のみならず、四国各地のお土産が代表的なものはひととおり揃っていると予想していましたし、徳島駅でも駅ビルのお土産屋で物色する時間が少しだけありました。

徳島の名物として、お土産に何を買って帰るのがよいのかわかりませんでしたが、土産物屋には「鳴門金時」というお芋を使ったスイーツが和洋取り混ぜていろいろと並んでいました。

何にしようか迷いますが、まずは勤務先で配る数が最優先です。美味しそうだけど4個入りだといくつも買わなければならないので嵩張ります。逆に20個入りだと多すぎます。そんなあたりの加減が選択肢の幅を決めてくれます。

そんな勤務先へのお土産とは別に、徳島の日本酒を自分のために買ったので、その肴として写真のようなものを買ってみました、焼鶏の缶詰です。最近はコンビニで売っている、レンジでチンするタイプが多くなりましたが、あたしが子供もころ父親世代はワンカップとこういう缶詰を食べていた記憶があります。

この阿波尾鶏というのは、もちろん阿波踊りに引っかけた命名でしょうが、徳島の地鶏のようです。通常のと鶏と味がどう違うのか、そこまでグルメではないのでよくわかりませんでしたが、美味しくいただきました。なお、自宅にはまだ新潟の酒があったので、徳島で買った日本酒はまだ秘蔵しております。そのうち、お目にかけましょう。