「次はどちらへお出かけですか?」なんて書いてしまうと、西山荘で次の諸国漫遊について思案している水戸のご老公のようですが、旅ということについては同じです。母を連れて、こんどはどこへいくか、です。
母はそれほどあちこち旅したことがある人ではなく、もちろん旅行もそれほど好きというわけでもないので、行ったことのある都道府県を挙げた方が早いくらいですが、ここへ来て、「あそこへ行きたい」「ここにも行ってみたい」といろいろ言い出しています。やはり自分の老い先を考えると、「動けるうちに」と考えるのでしょう。
もちろん、あたしだってそれはわかっていますが、もちろん先立つものがあっての話ですし……。先日の京都のように一泊くらいであれば、なんとかひねり出せなくもないか、といった具合ですね。そして母の希望では奈良か金沢です。
奈良は、まずは大仏を見てみたいそうです。奈良で一泊なら東大寺、春日大社、興福寺で一日、もう一日取れるのであれば、薬師寺や唐招提寺などの郊外を回るか、あるいは法隆寺へ行ってみるか、といったところでしょうか。あたしも法隆寺は行ったことがないので是非行ってみたいと思っています。
金沢の場合、見るべきところは兼六園と金沢城くらいでしょうか。21世紀美術館もちょこっと見学するくらいはできるかと思いますが、県立図書館まで足を延ばすのは難しいかも知れませんね。これなら日帰りも可能かもしれませんが、さすがに母の年齢では一泊しないと疲れてしまうでしょう。
上にも書いたように、母がそれほど旅行好きではないので、それでも生きているうちに行きたいと言っているのは、いまのところ上記の二か所です。さて、果たして行けるのでしょうか?