承前、そういうことだったのか!

先のブログの続きです。

と言いますか、なんとかレコーダーが元に戻らないかと、ネットを検索していましたら、東芝が遂に4Kのブルーレイレコーダーを発売するというニュースを知りました。

4Kチューナー内蔵のレコーダーはパナソニックやソニーがとっくに発売しているのに、なぜか東芝は出していなかったのです。東芝のテレビは4Kチューナー内蔵モデルがとうに発売されていますので、どうしてレコーダーでは4Kチューナー内蔵モデルを出さないのか不思議でした。

それがとうとう発売になるのですね。そして、そんなニュースがネットに流れたのが先月末のことです。ちょうど、わが家のレコーダーがおかしくなった時期と一致します。

昨今のAV機器はネットワークに繋がっていますから、これはもしかすると東芝が「そろそろ新製品に買い換えませんか?」というメッセージを送る代わりに、ネットワーク経由でわが家のレコーダーを破壊したのではないでしょうか(笑)。

まあ、そんなことはないでしょうけど、でもネットワークに常時繋がるようになってから、新しいバージョンのWindowsが発売されるころになるとパソコンの調子が悪くなるという都市伝説がまことしやかに流れていますから、多くの人は信じてはいなくとも、なんとなくそんな風に思っているのは間違いないでしょう。あたしもその一人です。

それにしても、わが家のレコーダー、電源を入れてもしばらくするとオフになり、またしばらくするとオンになり、またしばらくするとオフになるを半永久的に繰り返しています。

今のところ買い換えは考えていませんが、少なくとも4Kのレコーダーは必要ないです。4Kなら、わが家はテレビが4Kチューナー内蔵ですし、もう一台、4Kチューナーがあります。それらに外付けでHDDを繋いでおけば4Kレコーダーになりますので、あえて高価な4Kレコーダーを買う必要を感じていません。

ブルーレイレコーダーが……

少し前から、わが家のブルーレイレコーダーの調子がおかしくなりました。

東芝の2018年モデル「DBR-M2008」なので、およそ3年使っているわけですが、こんなにも早くに調子が悪くなるものでしょうか? それとも、レコーダーってこれくらいが寿命なのでしょうか? ネットを見るとレコーダーの寿命は5年から6年くらいとありますので、やはりちょっと早いですよね(怒)。

どんな風に調子がおかしいかと言いますと、スカパー!チューナーの外付けHDDに録画しておいた番組をこのレコーダーにタビング(ムーブ)してディスクに焼こうとした時に、何回か試みてもダビング(ムーブ)ができなくなったので。何の前触れもなく、ある日突然のことでした。

このレコーダー自体での録画が問題なくできていたので、最初はスカパー!チューナーの問題かと思いmしたが、他のレコーダーへのダビング(ムーブ)は問題なくできるので、おかしいのはレコーダーの方だと絞り込めました。

すると、こんどはこのレコーダー自体の録画がおかしくなりました。2時間ほどの映画を録画したのですが、録画一覧を表示するとその映画が4つくらい録画されています。そしてそれぞれが40分、15分、5分といった録画時間なのです。合計しても録画したかった番組の放送時間に足りません。そんな録画の失敗が何度か続きました。恐らくHDDがおかしくなってしまったと思われます。

現在は、リモコンでスイッチを入れると起動はしますが、何か操作をしようとすると「タイムシフト録画の準備中です。しばらくお待ちください」というメッセージが出て何もできない状態です。そしてしばらくすると勝手に電源が落ち、しばらくするとまた電源が入るのです。

電源が入ったところで上述のように「タイムシフト録画の準備中」なので何もできず、しばらくするとまた電源が落ちて再起動の繰り返しです。「準備中」の時にリモコンから電源オフの操作は可能なので、今は電源オフの状態(いわゆる待機中?)にしていますが、たぶん、このままお釈迦でしょうかね。

文庫化されました

西加奈子さんも『』の中で引用していた『テヘランでロリータを読む』が「河出文庫」の一冊となって刊行されました。

自社の単行本が他社の文庫に生まれ変わるというのは、その作品が愛されているという証拠でもありますが、どうして自社で文庫化できなかったのかと忸怩たるものがあります。

それにしても、この河出文庫の装丁は如何でしょう? あたしは最初、どうしてマトリョーシカ人形なのだろう思ってしまいました。見えませんか?

もちろん単行本の装丁への敬意が感じられる装丁ですが、かなり印象が異なりますね。より身近な作品に感じられるのではないでしょうか?

そしてもうひと作品。

このところ新刊の刊行も相継いでいる台湾の作家、呉明益の『歩道橋の魔術師』が、同じく「河出文庫」となって刊行されました。

こちらも、あたしの勤務先のベスト&ロングセラー商品ですので、文庫になり更に売り上げを伸ばすことは間違いないでしょう。

装丁は、どちらも小説の舞台となった、かつて台北駅前にあった中華商場です。単行本では当時の写真を使っていますが、文庫の方はイラストに代わっています。このイラストは著者、呉明益さんの手になるものです。

このように他社から文庫が出るのは、なんとも言えない気分です。娘を嫁に出す父親の気持ちに近いのでしょうか? あたし結婚していませんし娘もいませんから、全く想像の域を出ませんが……

新書らしいか否かはともかく……

先日、講談社現代新書の『遊廓と日本人』について、内容や分量があたしの考える新書らしい新書だと書きました。

その発言(記述?)と矛盾するのかしないのか、あたしにもよくわかりませんが、最近読んで面白かったと言いますか、非常に勉強になった新書を一冊ご紹介します。

それは、岩波新書の『ユーゴスラヴィア現代史 新版』です。

「新版」と付くくらいですから、旧版と言いますか、元版というものがあったわけですが、不勉強にしてあたしはそちらを読んでいません。たぶん、かつてのあたしはそこまでバルカン半島に興味を持っていなかったでしょう。

「ヨーロッパの火薬庫」という呼び名は、世界史でも習うので学生のころから知っていましたが、なぜ火薬庫なのか、どういう紛争が絶えず起こってきたのか、まるで知らずに「火薬庫」の名称だけを知っていたわけです。

その後、ユーゴスラビアという国の解体、聞いたことがあるような、ないような国の名前をニュースで知るにつけ、一体全体どうなっているのか、という疑問が頭の片隅に残っていました。

たぶん、ソ連が解体してロシアをはじめとしたいくつかの国ができたことが個人的にもきっかけになっているのでしょう。当時は、勤務先の仕事でヨーロッパ各国の地図をパソコンで描くことが多く、学生時代に存在した国がなくなっていたりして、多少の混乱を感じていたことも影響していると思います。

そんなこんなで悶々としていた時に知ったのが本書です。一回読んだだけでユーゴの歴史を知ったつもりにはなりませんが、セルビアやクロアチア、コソボやマケドニアなど、名称とどのあたりにある国なのかだけは知っていたような国々の興亡が非常にわかりやすくまとめられていました。こんな本を待っていたと思いました。

岩波新書の編集部の方、次はこんな調子でチェコの現代史の新書をお願いします。

やはり主人公の行動がおかしいと思ってしまうあたしがおかしいのでしょうか?

ようやく先日の「じゃない方の彼女」を視聴しました。

えーっと、第4話ですよね?

実はこれまでも主人公・雅也の行動には理解できないところが多々あったのですが、今回は特にひどかったです。

具体的には、白黒はっきりさせようとしたい気持ちはわかりますが、あの状況で自分から連絡を取ってはダメだと思うのです。それも返信が来ないと更にまたLINEを送ったりして、あれでは完全に怜子の術中にはまってしまいます。

体調が悪いからと知って訪ねていくなんて、まるでストーカー。たぶん雅也の優しさを表現したいのだと思いますが、どうなんでしょう? 実際のこととして考えると、かなり気持ち悪い行動だと思います。なおかつ、おかゆとかスポーツドリンクとか買って持って行っているわけですし。

そもそもの疑問として、雅也がいい歳をして女性とつきあったこともなく、彼女がいたこともない、つまり独身のさえない中年男性というのであればまだしも、結婚して子供もいるわけですから、女性との付き合いがウブだなんて、ちょっと設定として無理があるのでは? いきなりキスをしてきた怜子も問題ではありますが、かといって魔性と呼べるほどグイグイ来ているわけでもないので、こちらから連絡もせずに放っておけば、それでよいのではないかと思うのですが……。というよりも普通はそうするものではないのでしょうか?

どこまでが秋元康の考えなのかわかりませんが、もう少しストーリー展開はなんとかならないものでしょうか? 徹底的に美月を魔性の女、男を翻弄する女に仕立て上げ、家庭崩壊に持って行くようでないとドラマとして破綻していないかと思っちゃうのは、あたしの感覚がおかしいのでしょうか?

新書らしい新書だなあと思いました

コロナが落ち着いてきた東京のハロウィン。例によってテレビの情報番組は渋谷の様子を伝えていました。

こんな時に渋谷へ出かけて行くなんて信じられないと思っていたら、「数年前のこの日」としてOneDriveがこんな写真を出してきてくれました。喫茶店で美味しいスイーツを食べている写真ですが、この日の晩(夕方?)に丸善&ジュンク堂書店渋谷店でトークイベントがあり、それを聞きに行ったのでした。

書店が入っている東急百貨店のトイレに「ここで着替えないでください」という貼り紙があったのですが、最初は意味がわからなかったのも自分がもう若い感性とは無縁だということの証左でした。駅までの帰り道は予想どおりの人混み、もうこんな日の渋谷に二度と来るものか、と思ったものです。

閑話休題。最近読んだ現代新書です。『遊廓と日本人』です。

読み始めてじきに感じたのは、非常に新書らしいなあということです。

人によって新書に対するイメージがあると思いますが、あたしにとって新書とは、専門書のように堅苦しくなく、もちろん難しくもなく、門外漢にも気軽にその分野のことをさらっと知ることができるもの、です。「学ぶ」というよりも「知る」という感覚です。

その前提で見ますと、本書は実に新書らしい新書なのです。小難しいことに入っていくわけではなく、さらっと吉原について知ることができます。広く浅く、まさにあたしが考える新書の醍醐味、真骨頂です。

昨今は、非常に分厚い新書が増えてきましたし、一昔前であれば単行本として刊行されていたであろう内容のものが新書の形で刊行されるケースが増えていると感じます。出版社としては、内容が難しく値段も高くなりがちな専門書を売るのは、このご時世では非常に厳しく、手軽なイメージのある新書に活路を求めるのもよくわかります。

でも、それをやりすぎると、専門書の棚がスカスカになってしまいますし、棚の品揃えとしても問題が生じてくると思います。どうしてこんな風になってしまったのでしょうかね?

そんな分厚くて歯応え十分な新書に最近は慣れてしまっていたので、この『遊郭と日本人』は非常に新鮮であり、懐かしくもありました。新書で物足りなければ単行本、専門書へ進むのが本来だと思いますので、「新書というのはこうでなくちゃ」という新書がこれからもたくさん刊行されると嬉しいです。

10月のご案内

10月に書店へファクスで送った注文書をまとめてご紹介します。

   

まずは受賞作品。日本翻訳家協会の翻訳特別賞を受賞した『行く、行った、行ってしまった』です。そして他社からも新刊翻訳が続々と出版されている台湾の人気作家、呉明益『眠りの航路』です。更にこちらも売れ行き好調の『ブックセラーズ・ダイアリー』、そして毎月恒例「今月のおすすめ本」です。

   

続きまして、近づく総選挙を前にしてより売り上げが伸びた『それでも選挙に行く理由』、秋の検定シーズンを前に語学検定試験対策本の一覧、そして遂に5刷目に突入した『ブックセラーズ・ダイアリー』をもう一度ご案内、それから11月8日の「いい歯の日」に引っかけた『俺の歯の話』です。

   

コミック「ゴールデン・カムイ」にも登場する部隊を扱った『第七師団と戦争の時代』は北海道以外でも全国的によく売れています。そして、著者のラジオ出演が決まった『日本語とにらめっこ』、ハロウィンが終わったら次はこちら、『クリスマスの文化史』です。さらには、今年創刊70周年を迎えた《文庫クセジュ》の記念復刊のご案内です。

最後は岩波新書『ヒトラー』の影響で注文が急に伸びた『ヒトラー(上)1889-1936 傲慢』『ヒトラー(下)1936-1945 天罰』です。

本の日だったのよね

昨日、11月1日は本の日。

皆さん、知っていましたでしょうか? 一応、ウェブサイトもあります。

本が並んでいる形と11月1日の数字の並びを引っかけたものです。

だったら11月11日の方がいいんじゃない?

という意見ももっともだと思いますが、根っからの本好きならいざ知らず、ふだんあまり本を読まない方にとって本の冊数が多いのは負担に感じられるかも知れません。かといって、1月1日では少なすぎるし寂しすぎるということで、11月1日なのでしょう。

もちろん、だったら1月11日でも構わないでしょう?

でも11月1日にしたのは、読書の秋にも引っかけているのだと思います。