やはり中継ぎでしたね

WOWOWで放送されていた「Halloween Kills」を録画したので視聴。

Halloween」の続編であり、三部作の第二作目ですね。今年秋には日本でも最終作になる「Halloween Ends」が公開になるようなので愉しみです。WOWOWで放送されるのはいついなるでしょうか?

ちなみに、このダイアリーで何回か書いていると思いますがブギーマンとかハロウィンという言葉を知ったのはこのシリーズの第一作によってです。あたしにとっては思い出の作品シリーズでもあります。

そんなわけですから、あたしは、もちろん前作の「Halloween」は当然見ています。ローリーのいかれ具合がなんとも言えず爽快な作品でした。前作を作った時点で既に三部作にするつもりだったのでしょうね。マイケルの完全なる最後までを描写していませんでしたから。

そして三部作というのであれば、最終対決は最後の第三作になりますから、二作目に当たる本作は中継ぎということになります。あえて中だるみしそうな第二作を制作した意図は何だったのでしょう? 多くのレビューで語られているように、マイケルではなく、マイケルに怯える街の人たちの狂気を描きたかったのでしょうか。だからこそ、マイケルと間違えられた人が命を落とすシーンなんかが挿入されていたのではないでしょうか? あたしもそんな風に感じました。

そして街の人の狂気や、別な人を死に追いやってしまったことへの逡巡など、実はかなり社会的なテーマが散りばめられているにもかかわらず、それをあざ笑うかのようなマイケルの殺しっぷりが見事です。ただ、今回見ていて感じたのは、マイケルってあんなに死体をディスプレイしていましたっけ? あまり確かな記憶ではないのですが、単に殺しまくるだけで死体には無頓着だったようなイメージがありました。それが今回は何体かの死体はきちんとディスプレイしていましたね。そんなことをするタイプだったでしょうか?

個人的には、ホラー映画のお約束と言いますか、なぜか殺される人、襲われる人は個人行動を取ります。せっかく車があるのに、なぜか運転手が席を離れてしまいます。暗い部屋に入った時に灯りをつけようとしません。ホラー映画あるあるですよね? ちょっと不思議です。

さて、第三作に向けてですが、どう決着をつけるのでしょう? マイケルは拳銃で撃たれても、材木などで滅多打ちにされても死にません。普通ならとても生きていられないですから、どれだけ強靱な肉体を持っているのでしょう。頭部を撃たれたこともあったと思うのですが……

やはり浜辺美波は美しい

配信されていた映画「屍人荘の殺人」を視聴。もうずいぶん前の作品ですが、今さらながらの視聴です(汗)。

 

中村倫也に神木隆之介、そして浜辺美波が出ているので非常に興味津々。あたし自身は謎解きとかミステリーってほとんど読まない、見ない人でして、別に嫌いというわけではありませんが、ネタバレされても何も感じないタイプなので、たぶん謎解きの読者、鑑賞者としては不適格だと自覚しています。

というわけで原作小説はもちろん読んでいません。ただ映画公開当時に主演陣への興味と共に、原作がかなり評判のよい、つまり出来のよいミステリー作品だという謳い文句に惹かれて、それなら映画も面白いものだろうと思ったわけです。

ただ、あたしの性格ですから、映画館に見に行こうとは思わず、WOWOWやスカパー!で放送されるのを待つ日々でした。WOWOWやスカパー!加入前はひたすら地上波での放送を待つようなタイプです。

さて映画「屍人荘の殺人」ですが、よくも悪くも期待を裏切られました。既に数年前の作品、映画のレビューもたくさんネットに上がっていますので、以下にはネタバレを承知で書きます。

屍人荘の殺人の映画宣伝では、高原のホテルかペンションみたいなところで連続殺人事件が起きて、その謎解きを中村倫也をはじめとした主要キャストがするのかなあ、と思っていました。そのつもりで映画も見始めました。

しかし、かなり早い段階でゾンビ映画になっていました。一年前に何かしら事件(女子部員の失踪事件?)が起きていたという伏線から、山田杏奈がその女性の親友か妹という立場で、正体を隠して近づいて犯人に復讐をしているのだろうなあと予想はつきました。たぶんそれで殺人事件としては成立すると思うので、どうしてゾンビを登場させたのかがわかりませんでした。

いくつかレビューを見ていると、ゾンビ登場の背後関係も説明されているようですが、映画では一切説明もなく、ただ注射針によってウイルスをまき散らした一団が登場するシーンはあるので、何かしら大きな組織がバックにあるのだろうとは予想できます。それについては映画では結局伏線の回収もなく放りっぱなしでした。映画だけを見ていると、あくまであたしの感想ですが、ゾンビ事件の黒幕は浜辺美波で、中村倫也はそこに気づてしまったのではないかという印象を受けました。

もし実際に証明できてしまったらどうなるのかしら?

WOWOWで放送された映画「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」を録画したので視聴。ちなみに、あたしはこの「死霊館」シリーズ、なんだかんだと言いながらも全部見ているのではないかと思います。怖いか否かと問われると、それほど怖いものではありませんが……

さて、今回はウォーレン夫妻が活躍する王道のストーリーで、なおかつアメリカで実際に起きた事件がベースになっています。SNSなどのレビューを見ていますと、邦題がダメという意見が多いようですね。確かにこのタイトルではホラーと言うよりも、面白おかしい、笑えるコメディー要素の強い作品をイメージしてしまいます。

でも実際にはそんなことはなく、悪魔と対峙するウォーレン夫妻、そして悪霊に取り憑かれた青年とその恋人という二つの愛と信頼の物語でもありました。そして物語の後半では、単に悪魔の話ではなく、悪魔を召喚した女性が登場し、そこにも若干悲しい物語がありました。

ところで、実際に悪魔に取り憑かれて人を殺してしまうことってあるのでしょうか? まあ日本で考えれば悪魔ではなく悪霊と呼んでもよいのですが、どうなのでしょう。ニュースを見ていると、人を殺してしまった事件はよく報じられていて、ニュースを見る限りそれなりに動機も理解できるのですが、時々それがよくわからない事件もあります。そういう時に、実は犯人は悪霊に取り憑かれていて、そのせいで人を殺してしまった、という事件は日本では皆無なのでしょうか?

犯人みずからが逮捕前に、あるいは逮捕後であっても弁護士が「悪霊に操られていただけだ」と声明を出したら、日本の司法はどういう判断をするのでしょう? 単に心神耗弱や心神喪失として処理されるのでしょうか? それはそれで合理的だと思いますし、その事件だけを考えるのであれば、それで一件落着でしょう。

でも、もし本当に悪霊の仕業だとして、事件後に悪霊は他の人に乗り移っていたら殺人事件はまだまだ続きますよね。心神喪失で立件できない殺人事件が永遠に続くことになるのでしょうか? さすがにそんな事件が数件続いたら警察だって悪霊犯人説を信じるのでしょうか?

FAITHではなくFATHER

元乃木坂46の伊藤万理華が主演した映画「アイズ」を視聴。

ジャンルとしてはホラーに分類されていますが、結局はホラーではなかったですね。ネットにあるレビューや感想を見ますと、早々と弟の正体に気づいた方も多かったようですが、あたしは昔の家族写真が映ったシーンを見てようやく「おやっ?」「あれっ?」と思ったので、だいぶ終盤になってからです。ただ、言い訳をするのであれば若干の違和感は感じていましたが。

弟が実は存在しないというオチは、多くの人が書いているように前田敦子主演の「クロユリ団地」と同じですが、結局主人公の妄想がホラーじみたテイストを醸しだしているだけであって、ホラーではなかったというのが率直な感想です。

個人的には、主演の伊藤万理華とその弟は父親か母親が異なる関係(異父弟or異母弟)なのかなと思っていましたが、どうやらそうではなかったみたいです。最後の最後に伊藤万理華の過去に何が起きたかが明らかになるのですが、やや強引というか、ちょっと無理があるなあと感じてしまったのはあたしだけではないと思います。

ショックを受けた娘に父親が弟は死んでいない、生きているとそんなに簡単に信じ込ませることができるものでしょうか? 弟の死体を父親はどうやって処分(始末? 処理?)したのでしょうか? 母親は本当に弟が行方不明になったと信じているのでしょうか?

そんな疑問が湧いてきますが、ひとまず多くの方が書いているように、伊藤万理華の演技は見られるレベルでしたね。あと、自宅のテレビで見ていてそんな文句を言うなと怒られそうですが、セリフの音声が小さくて、何を言っているのか聞き取りづらいところが大半でした。謎解きにとってキーとなるセリフかもしれないので、もう少し音声を大きくしてもらいたいところです。

時代劇の行方

惜しまれつつ終わった朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」、あたしも後半は週末のまとめ放送で熱心に視聴していました。

ドラマの内容については、いろいろな人が自分のブログやSNSで論評したり感想を綴ったりしているのでしょうから、いまは置いておくとして、あたしがこのドラマを見ていて思ったのは日本の時代劇はどうなってしまうのだろう、ということでした。

ドラマの中では川栄演じるひなたが映画村で働いていて、その上司と共に、日本の時代劇がどんどん衰退していくのを嘆く場面が納戸なく描かれていました。松重豊演じる虚無蔵の存在は、そんな時代劇の現状を体現したかのようなキャラクターでした。

あたしも子供のころから時代劇をよく見ていたので、ひなたたちの不安や心配、恐れについてはものすごく共感して見ていました、現実はもっと深刻なように感じます。

ところで、日本の時代劇はそんな状況なのですが、スカパー!やWOWOWを見ていますと、中国や韓国のドラマ、それも時代劇が決して少なくはない割合で放送されています。むしろ、両国ともますます盛んに新作が作られているように感じます。

だからでしょう、ここにリンクを貼ったように、中国時代劇のガイドブック的な書籍がこんなにたくさん日本で刊行されています。それも、多くが「2022年版」と銘打っているように、ほぼ毎年刊行されているのです。

これだけの書籍が刊行されているということは、それなりに人気なのでしょう。レンタルビデオショップ(現在の主流はビデオではなくDVDやBlu-rayですかね?)でも中国ドラマや韓国ドラマのコーナーは意外と広いスペースを占めていて、その中には現代劇ではなく時代劇も数多く並んでいますから、やはり日本で一定の需要があるのでしょう。

時代劇が廃れてしまうと、時代劇を演じることが出来る役者が減ってしまうだけでなく、大道具や小道具をはじめとした時代劇を支える多くの技術が継承されなくなってしまい、将来的にいざ新作時代劇を作ろうとしたときに非常に大きな困難に見舞われるのではないでしょうか。あたしはそれを危惧しています。

ちろん時代劇には欠かせない時代考証も大事だと思いますが、そういう人材も減ってしまうのではないですかね。毎度毎度大学教授のような専門家にお願いすることになるのでしょうか?

もっとも数多く作られている中国時代劇がどれくらい正確な時代考証に支えられているのかは、あたしにはよくわかりません。多くの作品は、時代劇というよりも、時代を歴史時代に設定しただけで、美男美女が出てくるラブストーリーばかりです。格好だけは時代がかっていて、背景設定なども歴史時代なのですが、中味は現代のラブストーリーと変わらないものが多いのは、現代劇だと描けない大袈裟な設定も時代劇なら可能だからでしょうか?

こういうラブストーリーの時代劇が日本でも量産されればよいとまでは思いませんが、それによって時代劇の人気が復活し、失われかかっている時代劇文化が生き延びるのであれば、決して悪いことではないと思っています。日本でも、コミックやアニメでは歴史台を舞台にした作品がヒットしているので、決して時代劇人気が廃れてしまったとは思えないのですが、さすがにドラマだと制作費がかかりすぎて、昨今の不景気の日本では無理なのでしょうか?

もう少し怖がらせて欲しかった

韓国映画を2本見ました。どちらもホラーですが、その感想を。

まずは「ヨコクソン」です。

かつての映画のリメイクだそうですが、もちろん以前の映画は見ておりません。

悪霊に祟られて、その家の息子が次々と新婚初夜の晩に殺されることが続き、とうとう三男の息子の嫁として、下男の嫁にするために連れてこられた女性が生け贄的に三男の嫁とされます。しかしその甲斐もなく三男もやられてしまいますが、この女性が妊娠をしたことから、その名家の跡取りを生むかもしれないとして立場が強くなります。

しかし陰湿な姑(なおかつ後妻)、長男と次男の未亡人も屋敷には残っていて、そもそも悪霊とは関係なく人間関係がドロドロしています。そんな感じで進んでいくのですが、結局この家に祟っている悪霊の正体は、気がふれて倉庫に監禁されていた主人がかつて妾として弄び惨殺した女だったというわけです。つまり、すべてはこの家の主人が悪いわけです。因果応報です。

そんな血を引いているわけですから、たぶん似たり寄ったりの性格だと思われる息子たちも恨みを買ってしまったわけですね。三男の嫁にされた女性(少女と言った方がよいのかしら?)は多少の霊感があるみたいで、なんとか悪霊と対決し身を守るのですが、お腹の中の子供が悪霊に既に取り憑かれている、かのようなエンディングでした。

悪霊ものと言っても、この屋敷に関して言えば身から出た錆なので、悪霊の方に肩入れしたくなります。もっとおどろおどろしいものを期待したのですが、そもそも悪霊の来歴が数年か十数年前程度の出来事ですから薄っぺらく感じました。

二本目は「モクソリ」です。

なんとなく、見覚えがあるようなストーリーです。

バカで軽薄な若者が軽いノリで行動して破滅していく、アメリカ映画にありがちです。ここにアジア的なテイストとしてドロドロしたものがもう少し付け加わっているのであればよかったのですが、そのあたりはあっさりしていましたね。主人公の他にもう一人女の子が出て来ます。他の映画であればもっと自分勝手で周囲を振り回す役回りだと思うのですが、そこまでイヤな奴ではありません。

主人公の少女も、たぶん何らかの理由で命を落とした親友にとらわれすぎていて、親友の声が聞こえるのも空耳なのか本当に親友からのメッセージなのか疑問です。主人公の身を案じ、そっちへ行ってはいけないと警告しまくりだったのに、最後は主人公を連れて行ってしまうなんて腑に落ちません。それにその親友ってなんで死んだのでしょう? その死に主人公は関わっていませんよね? 主人公の罪の意識の描き方も中途半端でした。

まあ、韓国の若者って、いろいろいっぱいいっぱいで息苦しい社会を生きているんだなあという閉塞感は十分伝わってきましたけど。

果たしてこの作品はホラーだったのでしょうか?

韓国映画「ホテルレイク」を鑑賞。

ホラー映画ということですが、サイトなどでこれ見よがしに謳われていたホテルの三つの決まり事、これってストーリーの中に出て来ましたでしょうか? 寝てはいないと思うのですが、あたしはそんな決まり事が言われるシーンを覚えていません。見終わったいまでも「上を見上げてはいけない」の意味がわかりませんし。

全体としては悪霊というか、ホテルに住み着く霊が登場するのでホラーなのでしょうが、別に主人公たちを襲ってくる感じはあまりしません。主人公の妹が霊感が強そうな子供だという前フリはあり、ストーリー上もそういう存在を臭わせますが、だからといって妹がそっちの世界に取り込まれてしまうわけでもないです。

曰くのありそうな従業員も、だったら出て行けばいいのにと思っていたら、中途半端な死に方になりました。途中で登場する霊能者的な少年もちょこっと動き回っただけで即退場。挙げ句の果てに、最初から怪しかったおばさん(どうやら母の姉妹ではなく母の友達だったようです)が犯人、連続殺人犯だった、というオチ。それも息子の死で精神を病んでしまったようです。

最後は、ホテルに棲みつく悪霊ではなく、ホテルに棲みついてはいるようですが主人公姉妹を母親の例が助けてくれた、というちょっと心温まるストーリーで、母親を恨み続けていた主人公の心のわだかまりもほどけ、いきなり現われた異父妹にも心を通わせるようになった主人公。主人公はうつ病を患っていて薬を服用しているようだったので、主人公の夢オチ的に終わるのかと思っていましたが、もうひとひねりもふたひねりも欲しかったです。

ところでホテルレイクというのに、湖は出て来ませんでしたね。ホテルに隣にあったのは遊園地でした。このあたりも作品としての完成度が問われるところです。

倍増!

昨年、わが家のブルーレイ・レコーダーが壊れたと書きました。壊れたのは東芝製の「DBR-M2008」です。

ある日突然、録画に失敗するようになり、ネットワークが怪しくなり、リモコンでスイッチを入れても起動中のまま操作ができなかったり、という何が原因なのかよくわからない症状でした。

とりあえず、昨冬のボーナスで新しい機種を買い、M2008はそのままにしておいたのですが、このたび内蔵のHDDを購入し、M2008のHDDを換装するという作業を行ないました。

ネットを見ていたら、東芝製のレコーダーは機種にもよるのでしょうが、最大16TBまで換装できるとありました。同じM2008を換装したという記事を見つけたので、それを参考に「どうせ壊れてしまった機種だから、ダメだったら捨てればよい」くらいの気持ちで挑戦してみたのです。

まずはHDDの購入ですが、同じ2TBでもよかったのですが、それほど高くなかったので4TBを購入しました。M2008の筐体を開け、ネジを外してHDDを取り替え、再び筐体を閉じてコードを繋ぎ直しました。そして電源を入れたら出てくる初期設定を済ませましたが、これではまだHDDを認識していません。

次に「すべてを初期化」を行なったところ機種表示が「M4008」になっていました。見事に4TBを認識できました。その後、各種設定を済ませ、ネットワークにも繋ぎ、作業は終わりです。ものの見事に復活です。取り外したM2008のもともと内蔵されていたHDDは、USB接続のHDDケースを別途買っておいたので、そちらに装着しフォーマットをし直し、外付けHDDとして使い回しです。

いまのところ、問題なく動いています。一か月か二か月、様子を見てみます。

サイレントヒルを視聴しました

WOWOWで「サイレントヒル」と「サイレントヒル リベレーション」をやっていたので視聴しました。

一作目である「サイレントヒル」は以前に見たことがありましたが、「リベレーション」は今回が初めての視聴です。ちなみに、ゲームがベースになっている作品だということは知っていますが、そのゲームはやったことがありませんし、どんなゲームか知りもしないので、作品の背景とか設定などは、いまひとつ理解できないところもありました。

「リベレーション」の方は「サイレントヒル」の続編で、やはり前作を見ていないと理解しづらい部分があると思います。「サイレントヒル」のラスト、なんとか娘と共にサイレントヒルから抜け出せたものの、もう一つのままからは抜け出せていない母と娘、現実世界で二人の帰りを待っている父親のすれ違いで終わっていました。ですから続きが作られるのは既定だったのかも知れません。

そして「リベレーション」ですが、結局、あのカルト教団というのは何がしたかったのでしょう? シャロンを捕まえて神の復活などと言っていましたが、傍目には悪魔崇拝の教団のようにも見えます。

ただ、悪魔だと認定したアレッサを火あぶりにしたのですから、やはり世界の終わりに自分たちだけを救ってくれる神を待っているカルトという理解でよいのでしょうか? それにしては、ずいぶんと都合のよい神様ですね。

「リベレーション」のストーリーは、前作に直接続くのではなく、前作の後、たぶん再びサイレントヒルに戻った母娘がなんとか現実世界に戻るための武器(メダル状のモノ)を手に入れ、ただしそれが二つ揃ってこそ力を発揮するのに片方しか手に入れられなかったので、母はサイレントヒルに残り、娘だけを逃がしたということらしいです。そして現実世界の父親の元へ戻った娘が年頃になり、毎夜悪夢にうなされつつ、教団が放つ追手から逃れるためあちこちを転々として転校を繰り返している、というところから始まります。

その後の展開は、ネット上の映画紹介サイトにいくらでも載っているので割愛します。ここではいくつか疑問に思ったことを。

悪魔と見なされ火あぶりにされたアレッサが登場して主人公のシャロンと対峙しますが、彼女は何がしたかったのでしょうね? そもそも勝手に悪魔と見なされただけで本当はただの女の子だったと思うのです。火あぶりにされた怨みで悪魔になってしまったという設定でしたから、アレッサの善の部分を継承しているシャロンに会って何を望んだのでしょう? そしてそれは叶えられたのでしょうか?

次に、三角形の兜をかぶり、まさかりを引きずっていた化け物の正体はなんでしょう? シャロンを助けたのか、単なる破壊や殺戮好きなのか? どうして生まれ、何を目的としているのでしょう?

そして主人公の母親です。父がサイレントヒルに連れ去られ、主人公も父を助けに乗り込んできたわけですから、当然ここで母親も現われると考えるの普通です。ところが最後まで母親は現われず、ラストで父親は妻を探すためにサイレントヒルに残る決断を下します。このあたりの展開は、無理矢理にパート3を作るための設定なのではないかという気がしますが、いまのところ続編は作られていないようですね。

残念ながらよくわかりませんでした

WOWOWで放送された映画「エンプティ・マン」を視聴しました。ただ正直な話、よく理解できませんでした。

元警察官の男性の隣家の娘が行方不明になり、その行方を調べ始めるとカルト教団の存在が浮上してくる、ということであるなら、若干の既視感もありますがわかりやすいストーリーだと思います。しかし、その娘以外にもクラスメートが何人か失踪していて、そこにエンプティ・マンという都市伝説が絡んできます。

カルト教団もこのエンプティ・マンを崇拝しているようで、なんとなくオカルト要素が強いものになりそうです。ただ、このエンプティ・マンが実在するのか、単なる妄想が作り出したものなのか、よくわかりません。

なおかつ主人公の元警察官は、失踪した隣家の娘の母親と浮気をしていた、そして浮気をしている時に奥さんと息子が自動車事故で亡くなるという過去を引きずっていて抗うつ剤を服用しています。

となると、やはりエンプティ・マンは主人公が作りだした妄想なのではないか、という気がしてきますが、このあたりの謎、あたしの理解では見終わっても解決していません。隣家の娘はカルト教団の中で出世したらしいので教団内で無事ですが、一緒に失踪したクラスメートは映画の途中で遺体となって発見されます。

これも自殺にしては不自然なところが多すぎて、たぶん他殺なんでしょうけど、それなら犯人は誰でしょう? カルト教団の仕業でしょうか? それとも妄想に支配されかかっている主人公が、自身の知らぬ間に犯罪を犯していたという、かつての映画「エンゼル・ハート」のようなオチなのでしょうか?

途中で、薄ぼんやりと種明かしはされますが、最初に長々と続くブータンのシーンは何だったんでしょう? 結局、エンプティ・マンってブータン出身なんでしょうか? 悪霊? 悪魔? つまりは何? というモヤモヤが残りました。