ご案内を二つ

新刊『プルーストへの扉』が重版になりました。

今年はプルーストのアニバーサリーイヤーということもあり、そしてなかなか読み通せない超長篇である『失われた時を求めて』を読んだ気になれる一冊、出足からして好調でして、また来月には『対訳 フランス語で読む「失われた時を求めて」』が刊行になりますので、二冊併せてのご案内です。

前者は文芸書、後者は語学書に置かれる本ではありますが、どちらも文芸書で展開していただけると、またいつもとは異なる読者の目に留まるのではないかと期待しております。

そして、もう一点。

ラカンです。

ラカンは今年、生誕と没後どちらもアニバーサリーです。ひとまず先に訪れる生誕120年を狙ってのご案内です。

あたしの勤務先は、たぶんあまり心理学のイメージはないと思いますので、ラカンなんて関係あるの、と言われそうですが、文庫クセジュに一冊あるのです、そのものズバリ、タイトルは『ラカン』です。

小難しい概説書ではなく、ごくごく入門のラカンに関する一冊ですので、最初に手に取る一冊としてお手頃ではないでしょうか?

今月のおすすめ本などなど

毎月恒例の今月のおすすめ本です。

2月の売れ行きベストテンの他に、近刊『ケイティ・ミッチェルの演出術』に絡めて演劇ジャンルで版を重ねている定番書を併せてご案内しています。また、さらにベストテンにこそランクインしていませんが、ロングセラーとなり着実に売れ続けている『14歳からの生物学』『手話通訳者になろう』も掲載しています。

この機会に棚の欠本チェックをよろしくお願いします。

もう一つのご案内は、こちらも近刊『対訳 フランス語で読む「失われた時を求めて」』に合わせ、既刊の「対訳フランス語で読む」シリーズの特集です。

新刊の刊行に合わせて、いまいちど対訳シリーズ全7冊を棚に揃えてみませんか? フェアならミニ看板もご用意します。

基本的には語学書コーナーの書籍ですが、海外文学の棚で展開してもいつもとは異なるお客さんの目に留まるかも知れませんので、よろしければ文芸書コーナーでのフェア展開も是非ご検討ください。

最近のネタ3件

コロナ禍による非常事態宣言下、鳴かなく書店営業もできませんので、どんな売れ筋情報やアイデアを書店に提供できるのかが鍵になります。そんなわけで、ここ最近、同報ファクスなどで書店に案内しているチラシをご紹介します。

まずはここ数年の恒例、『フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!』の広告をNHKのラジオ講座テキストに掲載しますので、それに合わせての販促です。

やはりNHKテキストの広告というのは絶大な効果があるもので、これだけ売れている語学書にもかかわらず、この広告効果で売り上げがこの時季はものすごく上がります。「よくよく見てみたら、うちの棚には置いていなかった」という書店も多いようで、こうやって案内をしますと、思いのほか注文ファクスが戻ってきます。そして、それが売り上げに繋がるという好循環が生まれています。

続いては『手話通訳者になろう』です。

何かでこの本が紹介されたというわけではありません。チラシを作った理由は、NHKで「手話シャワー」という番組がオンエアされていまして、今週末で終わりのようなのですが、元欅坂46の人気メンバー、長濱ねるが案内役を務めているので、これまで以上に若い層に手話が浸透しているのではないかと考えてのものです。

この番組を見て手話をやってみたいと思った方は手話の実技をレクチャーする本がたくさん出ているので、それを購入されればよいと思います。ただ、そうではなく、手話に興味を持ったというくらいの人であれば、手話とはどんなことをするのか、そういった周辺情報、手話の実際を知る上で本書はまたとない一冊です。本書を読んで、手話とはどんなものなのかを理解してから、手話実技の本を買うなり、手話の教室に通うなりしてもよいかと思います。

そんな一冊なので、改めてご案内した次第です。

最後は、本日配本の新刊『ニューエクスプレスプラス サンスクリット語』です。

新刊ですから、今日か明日にも入荷すると思いますが、ただ入ってきた本を棚に並べるだけでは面白くないでしょう。特にサンスクリットという、海外旅行で現地へ行った時に使うといったのとは異なる言語の場合、恐らく買い求める方のモチベーションはフランス語や中国語、韓国語などの教材を買う方とは異なるのではないでしょうか。

というわけで、「古典語」という括りで、類書を集めたチラシを作ってみました。《ニューエクスプレスプラス》ではラテン語と古典ヘブライ語、その他にヒエログリフ、楔形文字、マヤ文字、古代スラヴ語もあります。そんな古典語の関連書籍を集めたフェアなどいかがでしょうか?

二刷を待たずに三刷

新刊『中国・アメリカ 謎SF』が絶好調です。

先日、重版が決まり、それが出来てくるのが来週24日の予定なのですが、既にそれが品切れになりそうな勢いなのです。そこで急遽再重版が決定しました。第三刷は3月3日の出来予定です。

ネットでも「謎SFって何?」と話題騒然の本書。さらに中国とアメリカの、日本ではほとんど紹介されていない作家たちの作品群。これはSFファンならずとも気になる一冊ではないでしょうか?

10年経ちます

東日本大震災まで、来月の11日でちょうど10年です。日本社会が、さまざまな点で大きく変わった時でもありました。

来月の11日向け、書店店頭でも東日本大震災に関する書籍のフェアが大々的に並ぶのではないでしょうか? もう思い出したくない、という気持ちの方もいらっしゃると思いますが、しっかり記憶にとどめておくことも大事だと思います。

あたしの勤務先では、震災を直接扱ったものではありませんが、文庫クセジュのいくつかが震災で傷ついた心を癒すのに有効だということで地味ではありますが、着実に売れ続けています。『喪の悲しみ』『ケアの倫理』『レジリエンス』の三冊です。

震災フェアに、是非これらの書籍も並べていただければ幸いです。

刊行即重版

新刊『中国・アメリカ 謎SF』の重版が決まりました。

刊行前から「謎SFってなんなんだ?」という声と共に期待値も高まっていたのですが、蓋を開けてみたら予想以上のスピードで売れていますし、追加注文も来ています。早々に初犯がなくなりそうなので重犯が決まった次第です。

今月下旬には出来る予定ですので、手に入らなかった方、しばしお待ちください!

♪謎が謎よ呼ぶ、殺人事件♪
♪アア、パイプくわえて探偵登場♪

今月のおすすめ本[2021年2月]

毎月恒例、「今月のおすすめ本」のご案内です。

 

今月は語学書篇も作りました。昨年12月と今年1月のベストテンと、その間に重版が出来上がってきた商品のご案内になります。また今月は語学書の新刊が4点もありますので、それも合わせて語あんなしています。

一般書の方は、先月のベストテンに、来月には10年を迎える東日本大震災関係の書籍を集めてみました。

期待の新刊!

2月と3月に出る新刊、『ニューエクスプレスプラス サンスクリット語』と『なぜミンスキーは重要か』のご案内です。

「期待の」なんて書いてしまうと、これ以外の新刊は期待していないみたいに思われてしまいそうですが、決してそんなことはありません。どの新刊も売れて欲しいと願っています。もちろん、あたしだって人間ですから、好みはありますけど……(汗)

なんでこの二点をプッシュするかと言いますと、まず『サンスクリット』ですが、こちらはこれまでの歴代《エクスプレス》にはなかった言語であるからです。《エクスプレス》《ニューエクスプレス》で出していた言語ですと、どのくらい売れるのか、大まかな予想はつきます。しかし、サンスクリットは初めてです。

また、たとえ出していなかった言語でも近隣の国の言語などが出ていれば、そこから類推できますが、サンスクリットのような古典語はそういうわけにもいきません。「ラテン語」や「古典ヘブライ語」などと似たような売れ方になるのか、いまひとつ掴みきれません。

ただ、一つ予想できるのは、サンスクリットなので語学書コーナーだけでなく、人文書の仏教やインド哲学のコーナーでも売れるであろうということです。否、むしろ語学書コーナーよりもこちらに置かれていた方が売れるのではないかと、個人的には予想しています。

しかし、いつものように普通に配本してしまうと語学書コーナーに置かれるだけで、書店の方も「エクスプレスは語学書でしょ?」と思ってスルーされそうです。それを少しでも阻止(?)するために、こうやってチラシを作って、人文書担当の方にもアピールしようというわけです。

もう一点の『ミンスキー』は、いま注目のMMTに関する本で、あたしの勤務先では初めての刊行です。経済関係の書籍はこの数年出すようになってきましたが、それでもこんなバリバリの経済書、ビジネスマンが注目しそうな本はそんなにあるわけではないので、やや本腰を入れてのご案内です。

特に他社から出ている類書が非常によく売れているようなので、本書もかなり期待大です。他社本の売れ行き実績を見ていただければ、本書も各店でそれなりの売り上げになると予想されます。

こちらは、書店によっては初動からトップギアになる可能性もありますので、売り逃しのないようにお願いします。

もう一つ重版です

先日、松田青子さんが紹介してくださってから注文が殺到している『オレンジだけが果物じゃない』の重版が決まりました。

紹介が出た時は在庫がかなり薄い状態で、ご注文いただいた分も迅速に対応できないところがありましたが、重版が決まりましたので、しばらくお待ちいただければ確実に入手可能です。

今回の重版にあたっては、松田青子さんのコメントを帯に使わせていただけることになりましたので、それも乞うご期待!

紹介&重版!

土曜日の朝日新聞読書欄で、『中二階』が紹介されました。この週末も注文が殺到中です。

というわけで、チラシを作ってご案内です。今回の紹介にもありますように、物語が苦手な方でもストーリーのない小説なので取っ付きやすいはずです! 是非、チャレンジしてみてください。

そして、続いてのご紹介は『ブルーシート』です。

こちらはここしばらく品切れ状態だったのですが、東日本大震災から10年の節目をむかえる今年、やはりこの作品を再び読んでもらいたい、もっと多くの人に知ってもらいたいという思いで重版することになりました。

来月上旬には出来予定ですので、いましばらくお待ちください。