壁に耳あり障子に目あり?

このダイアリーでも、最近は歳をとったこととか、定年後はどうするのか、老後はどんな風な生活を送るのか、そんなことを書くことが多くなりました。やはりどうしても老い先を見つめざるを得ない歳になっているのでしょう。

そんな話題は、このダイアリーだけでなく、母ともよくそんな話をしています。普通に考えれば、母があたしよりも先に亡くなることは当たり前ですが、こういう話題になると、意外にも母はあたしより長生きするつもりなのか、「お前の本をどうするんだ」と言います。必ずというほどその話題になります。

母に言わせれば、外に仕事に出ているあたしが事故に遭って死亡する確率がかなり高く感じられているようです。まあ、自分が事故を起こすよりも、事故をもらってしまう可能性もありますから、何とも言えませんが。

そうなると、本の処分が母にとっては一大事になるみたいです。そうだね、そうしようかね、などとよく話していて、つい数日前にもそんな話をしたばかりなのです。そんな親子の会話をどこかで聞かれたのか、こんなハガキが届きました。

書籍の処分が必要ならご一報ください、というわけですね。神保町にある湘南堂という古書肆からのハガキです。どういうジャンルが得意な古書肆か知りませんが、ご丁寧にも「東洋史・中国史関係全般」と書いてあります。更には「中文・日文古くても傷んでいても、かまいません」とあって、中国発行の書籍も買い入れてくれるみたいです。

うーん、まるっきりわが家の状態を見透かしたようなハガキです。個人的には、近所に中国史や中国古典を勉強しようと思っている高校生はいないかなあ、と願っていて、そういう若者がいたら、是非この蔵書を差し上げたいと思っているのです。いや入りたての大学生でも構いませんけど。

それにしても、このハガキの届いたタイミングが絶妙すぎて、ちょっと怖くなってきます。

夢か現か

よく晴れた、気持ちのよい土曜日です。なぜか、宅配便がいくつも届く休日です。ネットショッピングで注文していたものが届いただけなのですが、注文した覚えのないものも届きました。

そんな土曜日の午前中に届いて、注文した覚えのなかったのが一枚目の写真です。よく見ると、函の横には「フジパン」、そして「オリジナルトースター」と書いてあります。

思い出しました。フジパンの「本仕込」などを買うと応募できる「おいしいeco生活キャンペーン」です。誰にでも当たりそうな「ミッフィーエコポーチ」と、これは当たらないだろうと思われる「オリジナルトースター」が景品でした。

既に何回か応募ハガキを出しているのですが、「まあ、ポーチが一つくらいは当たるかな」くらいの気持ちでした。なにせエコポーチの当選者が35,000名なのに対し、トースターの当選者は5,000名ですから。

函を開けると確かに「ご当選おめでとうございます」と書かれたチラシが入っていました。そしてもちろんトースター本体と保証書がありました。

函の中から取りだしたトースターが三枚目の写真です。キャンペーンのページの載っていた写真のとおりのトースターです。

いままで使っていたトースターがかなり古くなっていたので、「当たるといいなあ」と念じつつ応募していましたが、まさか本当に当たるとは! 新旧交代で、トースターを置くスペースに、新しいトースターを置いてみました。

ところで、あたしは数日前宝くじで1億円を当てる夢を見たのです。そのうちいくらを預金して、いくらをNISAなどに運用して、とニコニコしながら銀行の窓口で担当の方と話をしている、あり得ない妄想丸出しの夢でした。しかし、現実世界で当たったのはトースター。当たるために買って食べた食パンの値段、あるいはこれくらいシンプル機能のトースターの値段を考えると、現実は一万分の一くらいといったところでしょうか。予知夢としては、あまりにも惨めですね。

啓蟄にはかなり遅いですよね?

午後、買い物から帰ってきた母が、玄関で叫んでいます。途中で転んでケガでもしたのかと思いましたが、だったらあんなに元気な声は出ないはず。荷物が重いから玄関まで取りに来い、という呼びかけでもありません。

とりあえず玄関へ出向くと、母が息を切らすようにして、蛇が出た、と言うのです。「どこに?」と聞くと、玄関を出たところ、門のところと要領を得ないことを言います。こういう説明をきちんとできないのは歳を取った証拠ですね。

とにかく表に出てみましたが、玄関の周囲には何もいません。どこにもいないと母に言うと、もっと先、門のところだと言います。そこで門のところに行きましたが、蛇なんて見当たりません。

門の中なのか外なのか、そんな基本的な情報すら、歳を取ると落ち着いて語れなくなるものなんですね。右と左を間違えて言うのは、母にとっては日常茶飯事です。

で結局、蛇は門柱にへばりついていました。それが左の写真です。動こうとしているのか、じっとしているのか、と思ってスマホを構えつつ見ていると、折からの強風で門柱から剥がれて下へぶら下がるように落ちてしまいました。と言っても、まだシッポの部分は門柱に貼り付いていて、上半身(どこからかわかりませんが……)が門のところに置いてあったプランターの裏に入ってしまいました。そしてそのままプランの裏側の方へスルスルと移動してしまい、姿を隠してしまいました。

それにしても、噛むとも思えない、こんな小さくて可愛らしい蛇の一匹に大騒ぎをするなんて、母も老いたものです。この蛇、いつごろ冬眠から目覚めたのでしょうね。啓蟄ははるか前のこと、昨日は既に立夏でしたから。

お風呂には入れませんよ!

夏日は日本のあっちこっちで観測され、4月だというのに真夏日までも観測されるような陽気のゴールデンウィークです。乃木坂46の四期生、筒井あやめがセンターを務める「車道側」のMVがとてもステキなので、何度もリピートしてしまいます。

そして、あやめ繋がりでこちらの写真をどうぞ。わが家の玄関先です。こんな花が咲いております。母曰く、菖蒲だそうです。

菖蒲と書いて「しょうぶ」あるいは「あやめ」、読み方はどちらでも同じことでしょうか。菖蒲と聞くと東京周辺では千葉の佐原、あるいはもう少し近いどころでは葛飾区の堀切菖蒲園でしょうか。他にもあやめで知られた公園はいくつかありますが、やはり菖蒲というのは梅雨の季節を感じさせますね。

このあやめ、何という種類なんでしょう。ネットをちょっと検索してみますと、アヤメとショウブとカキツバタの三つがあって、微妙に異なるようですね。ここまであまり気にせずに書いてきてしまいましたが、果たしてこの写真の植物はアヤメなのか、ショウブなのか、カキツバタなのか。

そう思ってネットを調べてみますと、ほとんど同じような画像が見つかりましたが、それにはジャーマンアイリスと書かれています。ドイツアヤメとも呼ばれているようです。植えっぱなしでOKと書いてあるページもありました。

ちなみに、これを切ってこどもの日に風呂の湯船に浮かべようとは思っていませんので、悪しからず。

なんとか捻出しましたが……

世間には絶景本棚という言い方があるようです。わが家はそこまでの絶景ではありませんが、そもそも本棚を置くスペースがもうわが家にはありません。ちょっとした空きスペースを見つけては、そこに棚を作って収納するのがここ最近のやり方です。

ところで、3月にこのダイアリーに、海外文学シリーズ《エクス・リブリス》の収蔵場所がない、ということを書きました。その時には

いま考えているのは、一番上の「クレスト・ブックス」を他の棚に移動して、《エクス・リブリス》を一段ずつ上にずらそうか、ということです。

と書きました。ここ最近刊行された《エクス・リブリス》を収納するために、3月に書いた《クレスト・ブックス》の移動を実行しました。その結果。一枚目の写真のように《エクス・リブリス》の収納スペースを作り出すことに成功しました。厚みにもよりますが、これであと20点くらいは入りそうです。

そして《エクス・リブリス》に追い出された《クレスト・ブックス》は、奥行のある本棚の上のスペースを有効活用して並べることにしました。それが二枚目の写真です。

実はこの写真に写っている《クレスト・ブックス》の奥には別の書籍が並んでいます。下の本棚に奥行があるので、単行本をこうして二列で並べることができました。しかし、このスペースも《クレスト・ブックス》があと3冊か4冊も増えたらいっぱいになってしまいそうです。

ちなみに《クレスト・ブックス》の上には岩波文庫(中公文庫も数冊)が並んでいます。岩波文庫の中でも主に中国古典を並べていますが、これも他の書棚に並べきれないほど増えてしまったので、このような二段に並べられる棚を自分で作ったのです。こちらは、もうしばらくは並べる余裕がありそうです。

令和六年のソメイヨシノ

開花が遅れた今年の桜。

その後も天候不順で、満開にはなったようですが、とても花見をするような感じではありませんでした。しかし、本日ようやく曇りがちとはいえ晴れたので、近所の桜を見に行ってきました。

毎年のように写真を撮り、このダイアリーでもご紹介している桜のトンネルです。バス通りではあるのですが、それほどクルマが通るわけではないので、写真を取りに来ている人も多いです。

今年の桜はこんな感じです。遅れに遅れましたが、ほぼ満開と言ってよいでしょう。空が白っぽいせいなのか、例年より桜も白っぽく写っています。実際にもやや白っぽい感じがします。

写真を撮りながら歩いていた時に頭上を見上げて撮った写真も、花だらけです。今月3日のダイアリーでも、同じように桜の木を下から見上げて撮った写真をアップしましたが、隙間だらけで空がよく見えた写真に比べ、今日は空の面積が少ないです。

そして、どうしても電線とか住宅などが写り込んでしまうので、ちょっと離れたところの桜を撮りました。フェンス越しの桜がきれいです。

右端に電柱が写ってしまっていますが、Photoshopなどを使えば消せるのだと思います。でも、ひとまずそのままアップしました。どうせなら電柱を消すだけでなく、空をもっと青く、桜をもっとピンクに加工した方がよいでしょうか。

同じ場所の桜を、角度を変えて撮ってみました。こちらの方が空がちょっと青いですね。雲の量が異なるのでしょう。だからなのでしょうか、桜もちょっとピンクがかっているように見えます。

そして、また異なる場所の桜です。こちらは背景に建物が写ってしまっているのが難点ですが、電柱などが写っていないので、まあよく撮れた方でしょう。

それにしても、毎年思うのですが、これほど近所に何本も桜が植わっているのですが、全部がソメイヨシノではないみたいです。ピンクと言うよりはミドリがかった花びらの株もあります。そんな桜は開花と一緒に葉も生えています。ソメイヨシノは花が散ってから葉が出てくるので、やはり違う種類のサクラなのでしょう。

少しずつ、少しずつ咲け!

遅れに遅れた桜、ソメイヨシノの開花宣言が東京でもようやく発表されましたが、わが家の近所の桜並木も同時に開花したようです。写真は昨日撮影したものです。

写真でも多少はわかると思いますが、花よりもまだまだ蕾の方が多く、あたしの感覚では三分咲きという感じです。満開になると向こうが見えなくなるくらい、枝と枝の間はビッシリと花で埋まってしまいますから。

そして、そんな三分咲きがもう少しイメージできるかなと思って、頭上に覆い被さっている枝を撮影したのが二枚目の写真です。蕾ばかりの枝が目立ちます。これらの蕾が今週末には花開いて、こんなに空が見通せないくらいの状況になるはずです。

とはいえ、これもあたしの印象なのですが、十数年前に比べて花が減ったような気がします。枝を大量に伐採していたような記憶もないので、やはり桜も年を重ね、老齢の木は花を咲かせる力も衰えるものなのでしょうか。

枝や幹、花を見て、その木が樹齢何年なのかわかるほど、あたしは植物の知識がわるわけないので、この桜が若いのか、老木なのかはわかりません。とはいえ今住んでいる所へ越してきて30年近く、そのころから桜並木はきれいでしたから、どの桜も40年から50年は経っているのではないかと思います。

変な家だけど、なかなかよい部屋ですね

原作とは全然違う作品になっているというネット上の映画評を見かけましたが、それでも映画はヒットしているようですね。『変な家』の話です。

もともとはネットの記事だったのでしょうか? それが小説になり、コミックにもなり、このたび映画化もされたということですが、そのあたりの事情や順番、そして作品の評判については、あたしはほとんど知りません。ただ、本屋に行けば、たくさん積んでありますし、映画のCMも何回か目にしたなあ、という程度です。

あたしが気になるのは、書籍のカバーにも描かれている間取りです。映画紹介の中でも、建物の真ん中に窓のない部屋が作られているのはおかしい、と言われていた部屋です。これっておかしいですか?

あたしのように、部屋の壁という壁に本棚を並べまくっている人間からしますと、窓がないのは非常にありがたいことです。窓があると日差しが入ってきて本のカバーも褪色してしまうので、窓は無い方がありがたいのです。図書館の閉架書庫のようなものです。

そしてこの部屋は、窓がないだけでなく、専用のトイレまで併設されています。座敷牢、あるいは引きこもり専用の部屋みたいですが、これもありがたい設備だと思います。こんなすてきな部屋、どこが変なのでしょう。

それほど乱暴に扱っているつもりはないのですが……

写真は、あたしが愛用している4色ボールペンです。2本あります。軸の部分の色が異なりますが同じ商品で、三菱のジェットストリームです。

一時は百均で売っているものを使ったりもしていましたが、やはりどうも使いづらいのでこの商品を使うようになりました。書き味は悪くないのですが、ひとつ困ったところがあります。

写真を見ていただければ気づかれたかと思いますが、ボールペンをポケットなどに挟むためのクリップ部分が欠けてしまっています、それも2本とも。2本とも同じように欠けてしまっています。

ふだんの仕事で4色ボールペンは無くてはならない必需品なのですが、このクリップ部分が欠けることが多いです。わが家にはインクを使い切ってもいない、まだまだ現役で使える4色ボールペンで、クリップ部分が欠けてしまったものが何本も転がっています。

力のかかる部分なので瞬間接着剤で付けてもすぐに取れてしまうので修理もできません。ポケットなどに挟めないのは不便ですし、なにより欠けた部分が尖っていて非常に危険です。ですので、こうなってしまったら新しいのに買い換えるしかないわけです。

決して乱暴に扱っているつもりはありませんし、強引に引っ張ったりしたわけでもありません。それでもこの部分がこれほどしょっちゅう壊れてしまうということは、製品自体の問題なのでしょうか?

やはり電子書籍なのかしら?

少し前に、自宅の書架がいっぱいになってきて、蔵書の収納に困難を来しているので、そろそろ本の購入は置き場所に困らない電子書籍すべきかと書きました。実は最近、自宅の書架とは別に電子書籍にすべきではないかと思うことがしばしばありましたので、今日はちょっとそのことについて書きたいと思います。

とはいえ、別にそれほど大袈裟なことを書こうというのではありません。あたしが最近使っているカバンのことなのです。

少し前まで使っていたビジネスリュックなのですが、一年使ったか使っていないかという程度なのですが、トップの部分の縫い目がほどけて破れてしまいました。負荷のかかる部分なので、とても縫い直して補修するなんてできないような壊れ方でした。

というわけで年が明けてから、トートバッグ兼リュックという2WAYのカバンに取り替えました。やはり背中に背負ったままでは営業のときに使いづらいことも多く、肩から懸けられるようなタイプがいいなあと思い、その両方で使えるものを捜したのです。ただし選択肢は極めて少なかったです。

そういうわけで選んだカバンですが、ポケットが少ないです。少ないだけならまだ多少はインナーバッグでフォローできるのですが、ポケットの厚み(マチ)がほとんどないのが大きな欠点です。しかし、これはビジネスバッグ、ビジネスリュックいずれでも似たり寄ったりです。2WAYに拘らず探していたときも、ポケットの数よりも厚みがほとんどないものが多かったです。

ビジネスバッグですから、荷物をパンパンに入れて、ずんぐりむっくりの形状はオシャレじゃないし、スマートでもないことはわかっていますが、こんなポケットでは本が入りません。仕事柄、カバンには常に文庫や新書を一冊は持ち歩いていますが、それすら入らない、入れるのが難しいカバンがほとんどです。ましてや単行本など持ち歩くということが想定されていないようです。

やはり、こういう面からも書籍は紙ではなく、電子で携帯するものなのでしょうか。