評判どおりの傑作

掃除婦のための手引き書』読了。

書評も出て、店頭でも最初からよく売れていると聞いていましたので、遅ればせながらあたしも読み始めました。

しかし、最初の数篇、実はあまり面白くなかったです。「これがなんで売れてるの?」というのが正直な感想でした。いや、面白くないと言ってしまえば、人それぞれ好みがありますから語弊があるかもしれません。ただ、これほど売れる(売れている)とはとても思えない出来映えだと感じながら読み始めたのは偽らざる感想です。

ところがその数篇を過ぎたところから、突然面白くなってきました。グイグイと引き込まれます。やめられません。「なんだ、この面白さは!」と掌を返したような感想になりました。「これ、もしかして途中から著者が変わっていない?」と思えるほどの違いです。

何なのでしょうね、この変わり方。作品が変わったのではなく、あたしがようやくルシア・ベルリンの作品世界に入り込むことができたということなのでしょうか?

そう言えば、以前にも一度同じような体験をしています。やはり途中までは退屈で、読み進めるのをやめようかと思ったのですが、そこを我慢して乗り越えたら俄然面白くなって、ページをめくる手が止まらなくなったのです。

その作品は『ダンテ・クラブ』です。現在はもう版元品切れなのかしら? 売れたのか売れなかったのか知りませんが、とにかく途中で著者が変わったのか、あるいは役者が変わったのか、というくらい読みやすく、面白くなったのが印象的な作品でした。

こういう作品ってあるものなんですね。

やき、やき、にく、にく!

昨晩は、勤務先のお食事会で、高級焼き肉で有名な叙々苑へ行って来ました。

叙々苑のお店は都内にいくつかありますが、行きやすさ、帰りやすさ、つまりは交通の便を考えて数ある中から新宿中央東口店を選びました。

いや、選びましたと書きましたが、そもそも誰も叙々苑など行ったことはなく、どの店舗がよいのか否か、まるでわからず、とにかく近いからというだけの理由で決めたわけです。

どうしても都合が悪くて参加できない人もいたので、出席者は全部で15名でした。同店の百合の間という会場へ案内されました。

それにしても新宿中央東口店、これが焼き肉店なのだろうかという内装でした。高級会員制倶楽部のような、といってもそんなところへ行ったことはありませんので(汗)、あくまでドラマなどテレビで見て勝手に自分で作り上げたイメージですが、座っただけでいくら、横にお姉さんが座ったらいくら、そんなことになるのではないかと恐れをなしてしまいそうな雰囲気でした。

テーブルが三つで、各テーブル5名ずつで囲んだのですが、各テーブルに大きなお皿でキムチが二つずつ運ばれてきました。

あたし、実は、正直なところキムチってちょっと苦手だったのですが、さすがは叙々苑、とても上品なお味でした。とても庶民の食べ物という感じではなかったです。

一緒に写っているのはユッケです。「生肉、大丈夫?」などというのは杞憂です。こちらも絶品の味でした。ユッケの前にオードブルとして帆立が出ていたのですが、写真は撮り忘れです。

その後、ドレッシングのレシピを知りたいと芸能人の多くが語る叙々苑サラダが出て来ましたが、確かに美味しいサラダでした。ドレッシングは胡麻油がきいた食べやすい味でした。

なによりも、サラダの柔らかいことといったら、どう表現したらよいのでしょう? ちなみにドレッシングなどはオンラインショップでも買えますし、レジでも売っていました。

そして次がチャプチェ。春雨と野菜の和え物です。これもなんて美味しいのでしょう! 実はチャプチェって音では聞いたことがあったのですが、実際にはどんなものか知らず、きちんと認識した上で食べたのは今回が初めてでした。このくらいの量だったらおかわりしたくなりました。

しかし、ここまで美味しく食べてきまして、なんだかんだお腹も膨れてきました。お肉がでる前にお腹がいっぱいになってしまうなんて……

これでお肉を残すようなことになったら、何のために叙々苑に来たのでしょう?

そして遂に登場です。本日のメインディッシュ、お肉です。盛り合わせです。

正直なところ、運ばれてきたときに思ったのは、ふだん安楽亭などで食べている「ファミリーカルビ」などと比べると量が格段に少なということでした。しかし、さすがは叙々苑です。

口に入れた途端、「あたしは今、いったい何を食べたのだろう?」と思えるほど、ふだん家で食べるスーパーのお肉とはまるで味が異なりました。これが本当のお肉の味なのですね。感動です。

お肉も堪能して〆です。

あたしは写真の、アワビ粥を頼みましたが、その他に冷麺を選ぶこともできます。冷麺も細麺と太麺の二種類があったようです。

このアワビ粥も卵でコーティングされ、とてもやさしい味でした。いやしかし、焼き肉といったら大盛ライスが定番ではないのでしょうか? 焼いたお肉をタレに浸し、それを白米の上に乗せ、肉で白米を包むようにして口に運ぶ、この至福のひととき。

高級店では、そんな庶民的な食べ方はしない、推奨されていないのでしょうか? そこはあたしのような庶民にはちょっと残念でした。

ところで、先にキムチのところでも白状しましたが、あたし実は冷麺も苦手なのです。そもそも冷たい麺類ってあまり食べないので、冷麺なんてもってのほかなんです。

でも、キムチもそうでしたが、こういう高級店の冷麺なら食べてみるべきだったのでしょうか?

最後はデザートですが、なんと一人に二つずつです。高級店は二つ出すのが普通なのでしょうか? あたしは、てっきりどちらか選ぶのかと思いましたが……

で、ハート型のバニラアイスと抹茶のムースでした。

濃い味、特に塩っぱかったり辛かったりした料理の後には、こういう甘い物はとても美味しいです。どちらもさらっと食べてしまえる量でしたが、もうちょっと欲しかったな、という恨みも残ります。

飲物は、いくつかから選べましたが、あたしは最初から最後まで生マッコリで通しました。アルコール度数もそれほど高くなく、非常に飲みやすかったです。

こういうのは、あまり飲み過ぎると後が怖いですが、そんなこともなく楽しい宴でした。

週末の晩ということもありますが、帰りがけに店内を見ると、ほぼ満席でした。これほどのお店にこれだけの人が集っているとは、いったいいくらのお金が一晩でこの店に落ちるのでしょう?

世の中、やはり景気がよいのでしょうか?

ブルーレイ、出るのかな?

TBS系、早朝の情報番組「はやドキ!」で、昨日行なわれた日向坂46のコンサートの模様が映りました。

場所は、さいたまスーパーアリーナ。2017年の2月に、乃木坂46がバースデーコンサート、つまり橋本奈々未の卒業コンサートを行なった会場です。神宮と共に、乃木ヲタにとっては思い出深い会場です。あとは横浜アリーナでしょうか?

思い出深いと言っても、あたしはライブに足を運んだことはなく、乃木坂のライブも円盤になっているものやスカパー!などで放送されたものを見ただけなのですが、画面を通して見ても十分に愉しめます。

そして日向坂46です。

コンサートの完成度と言いますか、成熟度に関しては、まだまだお姉さんグループである乃木坂46の方が上回っているのでしょうが、フレッシュさや楽しさでは決して負けていないのではないでしょうか? 現場に足を運んでいないの偉そうなことは言えませんが、坂道を上り始めたばかりの初々しさやキラキラした感じがあるように感じます。

やはり8年もやっていると、新メンバーを加えたとはいえ、いまの乃木坂46にこのようなキラキラ感を求めるのは難しい気がします。

とはいえ、所詮はアイドルのコンサートですから、そんなムズカシイことは抜きにして、歌やダンス、そしてメンバーのかわいらしさを存分に楽しめばよいのだと思います。

最近は同じ坂道グループでも、乃木坂、欅坂、日向坂それぞれのファンがネット上でいがみ合っているのが目につきます。実際には3グループとも好きな、いわゆる兼ヲタが大多数だと思うのですが、ネットだと大多数の意見があまり聞こえないきらいがあって残念です。

まさに「サイレント・マジョリティー」ですね……

ところで、昨日のコンサート、そのうちブルーレイかDVDは発売になるのでしょか? 行かなかったファンのためにも是非!

読書の秋?

朝日新聞にこんな記事が載っていました。

最近の「こだわりの本屋」に関する記事は、新聞だけでなく雑誌でもネットでも頻繁に目にします。ただの街の本屋は、このままでは生き残れないのでしょうか? 何かしらの工夫を凝らさないとお客さんに来てもらえないのでしょうか?

あたしなどは、個人的には蔦屋書店のようなカフェ・喫茶スペース付の本屋は好きではありません。「本を買いたいのに、なんで珈琲の代金まで払わないとならないんだ!」と思うのです。別に珈琲を買わなくても本を選んでいただけますよ、と蔦屋書店はおっしゃるでしょうけど、だったらそのスペースにも本を並べたら、と思ってしまいがちです。

珈琲を売っているスペースはまだしも、ソファーとかが邪魔でしょうがないと思うのは、あたしだけでしょうか?

まあ、出版社や書店からすれば、どんなところであれば本を買ってもらえればいいのですが、「その珈琲代で、もう一冊文庫本が買えますよ」と言いたくなるあたしでした。

併売というか、併読を推奨!

こんな新書が発売されています。

朝日新書の『潜入中国 厳戒現場に迫った特派員の2000日』です。朝日新聞の特派員の方の取材記ですね。

単なる取材活動がスパイ行為を見なされ、時には極刑に処される恐れもある中国での取材というのは心の安まる暇もないのではないでしょうか?

そんな本書と似たような本を、あたしの勤務先でも出していました。『中国 消し去られた記録 北京特派員が見た大国の闇』です。

こちらは時事通信の方の取材記です。前者は主として軍関係を中心とした取材になっていますが、後者は人権問題がメインです。その時々の中国情勢や記者の関心の方向によって同じ中国取材記でもこういった違い、バリエーションが生まれるわけですね。

書店の方には是非併売を、現代中国に関心のある方には是非併読をお薦めいたします。ちなみに両著者ともボーン・上田記念国際記者賞を受賞しているのですね。

今日はここでこれ!

本日は、東京ドームシティ、プリズムホールで書店大商談会でした。

11時に書店の方が入場されるので、その前、10時くらいから設営に行きました。出来上がった自社ブースがこんな感じです。

如何でしょう、今年もシンプルイズベストな展示になっています。

何年も参加していますと、本をたくさん並べても、だからといっても書店の方の反応がよくなるわけではないと学習したからです。やはり、パッと目につく目玉商品があるかないかが肝心なのかなと思うようになりました。

ですので、テーブルの上はこれくらいに抑えています。

定番の『キャッチャー』の他には、このところ動きのよい商品を選んで展示しています。なんとなく、書評に載っているの見た覚えがありませんか?

それにしても、この写真、愛用のタブレットで撮ったのですが、どうしてもピントが甘くなります。このタブレットで撮るといつもこうなんです。どうしてなのでしょう?

天声人語でも!

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この本のことです!

今朝の朝日新聞の天声人語です。

中国のSF小説について書かれていますが、『三体』はともかくとして、もう一点、ハオ・ジンファンの短篇集が取り上げられています。

天声人語ではきちんとしたタイトルが上がっていませんが、『郝景芳短篇集』のことです。もちろん、あたしの勤務先の刊行物です。お陰様でよく動いています。

 

これまで書店から注文の電話があると、「郝景芳」が読めなくて書店の方も苦労されていたと思いますが、これでようやく「ハオ・ジンファン」と読めるようになったのではないでしょうか?