ゴルビー!

今朝の朝日新聞読書欄で、出口治明さんが『ゴルバチョフ その人生と時代()』を紹介してくださいました。先日は、佐藤優さんが毎日新聞で同書を紹介してくださいましたので、連続での紹介となります。売り上げも一気に伸びそうです。

それにしても、ゴルバチョフというと、あたしのような1989年の天安門事件、東欧革命を知っている世代からすると希望の星のような存在です。共産圏崩壊のきっかけを作った人として記憶されています。

もちろん、その後にロシアの混迷、プーチンの独裁体制といった現在に続くロシア史があるわけで、そんな流れを見ているとゴルバチョフは何を思うのか、ということが気になります。そして出口さんも触れているように、ゴルバチョフのロシアにおける評価はいかなるものか、今後変わる可能性はあるのか……

なお、同書と供に『死神の報復 レーガンとゴルバチョフの軍拡競争()』なども併せて読んでいただけると幸いです。

それにしても『レーニンの墓 ソ連帝国最期の日々(上)』が現在品切れなのがちょっと残念です。

モンテーニュと羽根ペン

昨日は『モンテーニュの言葉 人生を豊かにする365の名言』の見本出しでした。配本が22日なので、来週末には書店店頭に並ぶでしょう。

本書は、浩瀚な『エセー』からテーマに沿って選んだものを配列した、まさにエッセイのエッセンスです。『エセー』の邦訳部分は、あたしの勤務先から刊行されている宮下志朗さんの『エセー全7巻』を利用しています。『エセー』は読んでみたいけど、ちょっと分量が多いよなあ、と躊躇っている方、まずは本書から初めて見るのは如何でしょう?

と、ほぼ同じタイミングで宮下志朗さんが岩波新書から『モンテーニュ 人生を旅するための7章』が刊行されています。こちらも『エセー』のエッセンスを取り上げていますが、モンテーニュその人にも焦点を当てているところが異なる点です。

ところで、『エセー』については邦訳や抄訳などいろいろ刊行されていますが、恐らく現在一番定評があるのは『寝るまえ5分のモンテーニュ 「エセー」入門』ではないでしょうか? このあたりを中心に《モンテーニュとエセー》フェアなんて如何でしょうか?

ところで『モンテーニュの言葉』のカバーには鳥の羽根(羽根ペン?)があしらわれていますが、上掲の岩波新書も節の切れ目に羽根がワンポイントとして使われているのです。モンテーニュと羽根ペンって、何かエピソードがあるのでしょうか?