ジュンク堂書店高槻店>アマゾン?

関西ツアー中の出来事です。

ジュンク堂書店高槻店をお邪魔している時に、男子高校生二人がお店にやって来ました。店内をうろうろしつつ、一人がもう一人に対して言った一言が衝撃でした。

この本屋、でかくね? こんなでっかい本屋、初めてだよ。アマゾンより本、あるんじゃね?

なんて微笑ましい一言でしょう。

いや、君たちは地元の高校生だよね? 高槻駅の周辺には紀伊國屋書店と大垣書店があるから、今まではそちらに行っていてジュンク堂には来たことがなかったのかい?

そんな風に声をかけたくなりました。この男子高校生はかなり異色なのでしょうか? それとも今どきの高校生の平均的な本屋体験なのでしょうか?

だったらさあ、君たち、たまには梅田とか行くでしょ? 茶屋町にある丸善&ジュンク堂書店へ行ってみなさい、きっと腰を抜かすと思うから。

友好とは単純なことではありませんね

東京国立博物館で開催中の「顔真卿展」に関して、台湾新聞にこんな記事が載っていました。

左側は、開幕セレモニーの様子を伝えるもので、台湾故宮博物院から貸し出された宝物のことにも触れつつ、極めて友好ムード漂う記事になっています。

その一方で右側の記事は、大陸、台湾双方から国宝の貸し出しに対して疑義が呈されていると伝えています。このあたり、文物の海外、館外貸し出しについてはそれぞれの博物館や政府で法令が作られていて、それに則っているのだと思います。しかし、そこに政治的な思惑、外向的な駆け引きも絡むことが多々あるのも予想されます。

逆の立場で考えてみた場合、東京国立博物館が所蔵している伝世の名宝があったとします。それこそ常設展はおろか特別展で陳列されることもほぼないような逸品が海外の博物館に貸し出されたとしたらどう思うでしょうか?

外国人に見せる前に自分のところの国民に見せろ、と思うのは当然のことだと思います。日本人としては「よくぞ請来してくれた」と喜びたいところですが、一筋縄ではいかない問題なのでしょうね。

しかし、そんなことよりも、せっかくそんな紆余曲折がありながらも日本に来ているのですから、顔真卿展、早いとこ見に行かないとなりませんね!

2019年2月7日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー

業界のこと2件@朝日新聞

昨日の朝日新聞に載っていた記事です。

既に報じられていたニュースですが、やはり朝日のような主要紙が取り上げるとインパクトも大きくなります。

記事にあるように、確かに賛否両論あるでしょうし、再販制がどうなってしまうのか、学術書(専門書)は今後も出版していけるのか、将来に対する不透明感は増すばかりです。

しかし、意外と業界外からの風にさらされることで低迷する出版界のブレイクスルーが起きるのかも知れませんし、これだけネットが盛んになっている現在、「紙」という媒体にどれだけこだわり続けていられるのか、ということも考えずにはいられません。

そんな出版界ですが、右は今日の朝日新聞です。

いま最も有名な書店員と言ってもよいのかもしれません、三省堂の新井さんが登場しています。

業界内の人間からすると以前から新井さんがやっていることであって目新しいものではありません。このタイミングで朝日新聞が大きく取り上げたのはどういう意図があったのでしょうか?

新井賞は極端だとしても、本屋大賞的なものは日本各地それぞれの土地で行なわれていますよね。そういう各地の書店員の奮闘ぶりも順次取り上げてくれるのでしょうか?

あれよあれよと重版です

新刊『我的日本 台湾作家が旅した日本』の紹介が続いたため注文が伸び、お陰様で重版となりました。

 

本書は台湾作家のエッセイということで、海外文学の棚に置いてある書店も多いですが、もし「紀行、旅エッセイ」という棚があるのでしたら、試しに置いてみては如何でしょうか?