書評でも紹介でもないのですが……

まずは、朝日新聞土曜日の読書面。

ケインズの『雇用、利子、お金の一般理論』が取り上げられていました。しかし、原典に食らいつくことも大事ですが、いきなりでは歯応えがありすぎるというのも否定できないところです。

そこでご紹介したいのが『ケインズを読み直す 入門 現代経済思想』です。タイトルどおりのケインズ入門です。まずは本書を手に取ってみるのはいかがでしょう? 原典に当たるのはそれからでも遅くはないと思います。

続きましては日曜日の紙面。移民に関する記事です。

記事中にも、移民は財政的な負担になるのか、といった言葉が見えていますが、「移民を〈労働力〉ではなく〈人間〉としてみること」をテーマとした本書は、著者自身がキューバから移ってきた移民であり、移民問題を考える上で欠かせない一冊だと思います。

一般に経済学者は貿易や移動の自由を支持する傾向が強い。社会的効率や経済効果といった観点から、開国や移民は全肯定される。それだけではない。さまざまな数式モデルや統計データを用いて、あたかもその推進が客観的な数字に基づいているかのように議論されるのだ。しかし、労働経済学という視角から見たとき、事実は全く異なる様相を呈する。まず、経済効果という観点で言うなら、移民には短期的な効果はない。とりわけ未熟な労働者を受け入れた場合は、福祉制度に深刻な打撃を与えてしまう。加えて、雇用を奪われる労働者から安く移民を雇う企業に莫大な富が移転するという事態も招く。長期の効果もかなり心もとないものだ。それでも高技能から低技能まで、多様な移民を受け入れるのはなぜなのか?

ウェブサイトの内容紹介は上掲のとおり。

月に代わってお仕置きよ!

最近は闇キャラでブレイク(?)しているTBSの宇垣美里アナウンサー。今日のサンジャポでは、先週の魔法少女まどかのコスプレに続き、美少女戦士セーラームーンに扮したそうです。

宇垣アナは現在27歳だそうですが、全然いける、というのがあたしの素直な感想です。いかがでしょう?

ただ、コミックのセーラームーンって、確か高校生の設定だったはずですよね? やはりちょっとイタイのでしょうか?

ということで、もう少しセーラームーンの年齢に近い、乃木坂46版、ミュージカル、セーラームーンを見てみたいと思います。

この舞台で主役のセーラームーン役を演じたのは三期生の山下美月と一期生の井上小百合です。美月は19歳、さゆは23歳です。

左が美月、右がさゆです。

さあ、宇垣ムーンと比べていかがでしょう?

やはり、元がアニメなわけですから、実際の人間が扮したら、どうしたって違和感がありますよね。それでも、あたしに言わせれば、三人ともなかなかの再現度ではないかと思うのですが……

というわけで、実際のセーラームーンはといいますと。

はい、逆にこのアニメのまんまの人間が存在したら、カワイイと思うよりも、たぶん気持ち悪いと感じてしまうでしょうね。そう言えば、アニメのヒロインに憧れて整形手術を繰り返した女性というのがいましたね。確かにアニメのキャラクターには似ていましたが、人間としてはおぞましいという言葉がぴったりなビジュアルでした。

とはいえ、実は乃木坂のミュージカルでは主人公よりも他のメンバーの完成度、再現度が思いのほか高かったという印象があります。別にミュージカルを見に行ったわけではないので、あくまでネットに出ている写真での印象ではありますが。

読んでもらいたいのは、と言うよりも、読んで意見を聞かせてもらいたいのは……

《エクス・リブリス》の最新刊『ここにいる』は台湾の王聡威の作品です。日本では初めて紹介する作家です。

本作は、帯などにも書いてあるように大阪で起きた母子餓死事件に興味を持った作者が、その事件の舞台を台北に変えて文学作品としたものです。構成としては主人公とその夫(元夫?)、娘、現在の恋人、主人公の母親などの証言だけで構成されています。インタビュアーか記者が本人や周辺人物に取材して、その証言だけを順不同に並べたもののようです。

実際に起こった大阪の事件、あたしは実はよく覚えていなくて、幼児二人が目張りされたマンションに置き去りにされ餓死した事件の方が強く印象に残っています。作者がこの大阪の事件に興味を持ったのは、餓死したとされるものの本当にお金に困っていたのかなど不可解な点が多々あったからだそうです。

大阪の事件もその後どういう結論に達したのか知りませんが、本作はいくつかの状況を置き換えつつも、作者なりの答えを出そうとしたものだと思われます。読んでいますと、主人公の女性は承認欲求が非常に強い性格であることがわかりますし、いわゆる自己顕示欲が強い、見栄っ張りというタイプなのではないでしょうか? 極めて真面目な人柄でもあったようで、融通の利かない人という印象があります。

 

というわけで、あたしとしては、本書を『神経内科医の文学診断』『続 神経内科医の文学診断』の作者のような専門医に読んでもらい、本人や周囲の人々の証言から主人公の症状を診断してもらいたいと思っています。

あくまでフィクションではありますが、こういう人って実は身近にもいるのではないでしょうか、ただ主人公とは異なり、一線を越えるギリギリのところで踏みとどまっているだけなんだと思います。いや、ちょっと間違えば、自分もこの主人公と同じ道を歩んでしまい兼ねない、という気すらします。たぶん主人公は自分がどこで間違えたのか、自分のどこがいけなかったのか、最後までわからずじまいだったのではないでしょうか。

こんな事件、日本特有と思いきや、最近は台湾でもジワジワと増えているとか。日本以上に旧習のしがらみ強いからこそ、陥ってしまった人の絶望は深くなるのかも知れません。

「ここにいる」という邦題、「あたしはここにいるよ、誰か気づいて!」という主人公の心の声なのでしょうか?

それともう一つ、本作では、あくまで夫の証言だけしかありませんが、DVはDVとは言えないようなものとして描かれています。もちろんこれはDVをする側とされる側の意識の差が大きいものですが、とにかく本作ではそういう描かれ方です。

となると、大阪母子餓死事件を題材としたこの作品、もし作者が女性だったらどういう描き方をしたのだろうか、というところにも興味が沸いてきます。

本日の朝日新聞夕刊に乃木坂46を思ふ

今日の朝日新聞の夕刊一面です。

千葉県の九十九里浜で蜃気楼が見られるそうです。

千葉県の話題なので、朝日新聞の東京版(首都圏版)にしか載っていないかも知れませんが、悪しからず。いや、そもそも夕刊がある地域って限られていましたね。

さて、九十九里浜と言えば、実はあたしの父方の田舎です。父の父が東京へ出て来てしまったので、いわゆる本家筋ということになるわけですが、父が戦時中、親子で東京からここへ疎開していたそうです。

そういう縁もあって、子どものころは夏休みに毎年のように家族で行っていました。もちろん九十九里で海水浴をするためです。白子町というところが田舎です。戦前まではかなりの庄屋だったらしく、江戸時代にも名字帯刀を許されていた家だったそうです。

でも中学の頃を最後に、もう行くことはなくなり、現在ではあたしの父も亡くなりましたので、親戚づきあいすらしていません。

そんな九十九里で蜃気楼とは!

記事中では「ミラージュ」なんて書かれていますが、「ミラージュ」と聞けば、乃木坂46の「逃げ水」を思い出すのは、あたしだけではないでしょう。

歌詞の中に「ミラージュ」という単語が出て来ます。ストーリー仕立てのMV、あたしは割と気に入っています。三期生のWセンターも話題になった曲です。

さて、朝日新聞の夕刊からもう一つ。こんどは社会面です。

秋田内陸鉄道の岩野目駅が取り上げられています。

最近のローカル線ブームで訪れる人も増えているのでしょうか?

この記事に目が留まったのは秋田内陸鉄道だからではなく、その駅名のためです。なんか親近感が湧きます。

で、記事を読んだら秋田内陸鉄道の駅だと知ったのです。

秋田と言えば、乃木ヲタなら初代センターの生駒里奈、そしてニューシングルで初の選抜、鈴木絢音といった秋田出身の二人を思い出します。

生駒ちゃんは卒業後も活躍しているようですので、今後は絢音ちゃんの活躍に期待です。

この絢音ちゃんがセンターを務めた「新しい世界」という曲、なかなかの佳曲だと思います。もっと人気が上がってもよいと思うメンバーの一人です。

わが家のきれいなものと気持ち悪いもの

わが家の玄関先で百合が咲いています。

  

何という百合の種類なのかは知りませんが、何輪か咲いています。これから咲きそうな蕾もいくつかあります。

そして、一番右は芙蓉です。薄いピンク色をしています。こういう種類なのか、土壌によって色が変わったりするのか、そのあたりの詳しいことは知りません。

こういうきれいな花が咲き乱れている(?)わが家の玄関先です。

  

その一方、庭先のある植物にこんな虫が付いていました。母が気持ち悪がっています。

同じ一つの花に3匹もたかっているのですが、この3匹、同じ虫には見えません。それとも同じ虫なのでしょうか? 植物同様、昆虫の知識もないので、あたしにはよくわかりません。たぶん、もう少し立つと蛹になって、その後、中から蛾が出てくるのではないでしょうか? きれいな蝶々が出てくるとは思えない姿態ですから。

それにしても、こういう写真を撮って検索ボタンを押したら種類の候補を挙げてくれるようなスマホアプリってないものでしょうか? いや、きっとありますよね、あたしが知らないだけで。ネットには昆虫図鑑とか植物図鑑とか、そういうサイトはありますが、こちらがその虫などの名前を知っていないとお手上げです。写真が載っているサイトも多いですが、名前を知らない以上、写真をすべて見ていかなければならないので、やはり手に負えません。

いまのスマホの技術であれば、こういう写真から動植物の名前を検索できるアプリがあってもよいと思うのですが、知っている方いらっしゃいましたら教えてください。(なんとなく、その手のアプリってAndroidよりもiPhoneにありそうな気が……)

いや、この虫が何なのか、それを教えてくれても構いません。よろしくお願いします(笑)。

実際に動くと印象はずいぶんと変わるのでしょうから、これだけで判断するのはできないと思います!

けやき坂46(「欅坂46」ではありません)のメンバーが人気ゲーム(?)である「マギアレコード」の舞台化に挑むという件、各メンバーの舞台衣装姿が公開になりました。ゲーム、アニメなど原作のファンからはさまざまな意見が寄せられているようです。

とはいえ、その意見、アイドルファンとアニメファン、ゲームファンはファン層が重なっていないようなので、非難や批判、あるいは罵詈雑言めいたものが多いようです。そもそもが二次元のキャラを生身の人間が演じるわけですから、誰がやったとしてある程度の非難がついて回るのは致し方ないところだと思います。まあ、非難と言うよりは、ガッカリ感と言った方が正しいのかも知れませんが。

と言うわけで、ネットで公開されている画像を並べ、それぞれのキャラを比べてみました。

 

 

 

 

 

いかがでしょう? まず気づくのは、アニメは顔の輪郭がほぼ丸に近いですが、たいていの人間の顔は縦長です。ですから、ヘアスタイルをどういじったって違和感はアリアリなのです。もっと丸顔、あるいはハンバーグ顔の子が演じれば違和感も多少は緩和されるのかもしれませんが。

しかし舞台は実際には動きがあります。表情もあります。演技によっていつの間にか作品世界に引き込まれ、気づいたら違和感なんか感じずに楽しんでしまっている可能性も大です。それが舞台の魅力だと思います。

ちなみに、けやき坂46の各メンバーの通常の写真は、公式ウェブサイトへのリンクを以下に貼っておきますので、この舞台衣装、メイクの写真と見比べてみるのも楽しいと思います。えっ、こんな子だったのという驚きがあると思います。

柿崎芽実佐々木美玲富田鈴花潮紗理菜渡邉美穂丹生明里河田陽菜齊藤京子金村美玖加藤史帆

あたしに言わせれば、これらのアー写ですら、テレビ番組で見る、動きのある彼女たちとはずいぶんと印象が違っていたりしますし、ブログなどに載っているキメ顔や素の表情とも異なります。そうなると、どれが正解なのかわからなくなります。ちなみに、原作ファンの間でも齊藤京子だけは再現度が高いと評価が高いそうです。

とりあえず、あたしの場合、この原作マギアレコードをほぼ全く知らないので非難したりする気はまるで起きませんが、どうせ舞台をやるのであれば、先日CSでも放送されていた「あゆみ」のようなものをもっとやればよいのにと思うくらいです。

さて、舞台の初日も迫っているようで、どんな評価、評判が得られるのでしょう。

もうすぐ防災の日

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都市で農業をすること

今朝の朝日新聞にこんな記事が載っていました。

都市農地、シェアで生かす 「自分の手で野菜を」ニーズ高く

日本でもようやく都市で農業をやることの重要性に対する認識が高まってきたのでしょうか?

あたしの勤務先が『シティ・ファーマー 世界の都市で始まる食料自給革命』を刊行したのは2014年ですから、日本はかなり遅れているのか、それともそこそこよい位置にいるのか、どうなのでしょう?

いずれにせよ、都市で農業ということであれば本書は必読文献の一冊だと思いますので、興味のある方は是非お手に取ってみてください。

朝日新聞の夕刊には岸田賞受賞作家さんの記事が載ることが多いです。

昨日の朝日新聞夕刊です。

ヨーロッパ企画の記事が載っていました。

ヨーロッパ企画と言えば、あたしの勤務先では第61回の岸田戯曲賞を受賞した『来てけつかるべき新世界』です。

戯曲ではありますが、最近の戯曲作品って、ふつうに小説として読んでも読めるような面白い作品が多いです。開いてみて「あっ、戯曲か」と思わずに、ちょっと読んでみてはいかがでしょうか?

ハードボイルドな?

 

上の写真左は新刊『風の演劇 評伝別役実』です。

別役さん、いつごろの写真でしょう? タバコを咥えてたたずむ、昨今はタバコへの規制が厳しく、テレビでのタバコのCMはほとんど放送できませんが、書籍に関してはそういった規制もなく、こんな風な装丁も可能です。

そして、カバーをめくると右側の写真、やはりタバコを咥えた別役さんです。なかなかカバーを外して表紙まで見る方は少ないと思いますが、本書の場合は是非こちらもご覧いただきたいものです。

ところで蜷川幸雄さんもそうでしたが、演劇人にはタバコが好きな方が特に多いのでしょうか? それともそういう時代だったのでしょうかね? 考えてみれば、高度成長期の頃はどこででもタバコを吸えましたし、大人の男性なら誰だって吸っていたような印象があります。

やはり時代なのでしょう。

そういえば、Uブックスの『電信柱のある宇宙』って、現在品切れなんでしたね。