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在庫がわかるだけじゃダメかも

今日の朝日新聞の声欄です。

当初の中に書かれている八戸ブックセンターは昨年訪れました。市として市民の読書活動を応援しようという方針の一環のようです。市内の書店ともいろいろと協力し合って活動しているようでした。

ところで、当初にあるように、市内の書店の在庫を見られるようにするというアイデア、どうでしょう?

まず大手のチェーンならばそれなり資本力がありますから、そういった技術に対応するような機器を導入することも可能でしょうが、小さな町の本屋さんですと機械を入れるような資金もなければ、個々人のスキルに負うところが大ですが、導入しても使いこなせない可能性だってあります。

後者の理由はひとまずおくとして、前者の場合、このアイデアが本当に読者のためになるのであれば、取次会社や業界団体などが導入支援をしてもよいのではないかと思います。昨今はPOSレジが普及しているので、実際に今から導入しなければならない書店がどれくらいあるのかわかりませんが……

でも、読者サービスを考えるのであれば在庫がわかるだけでよいのでしょうか?

この手のサービスは当然ウェブサイトを使うのでしょうけど、どうせだったらウェブサイトから注文ができ、それも自分の指定した書店に届けてもらうようなところまでできないものでしょうか? 最近はコンビニ受け取りだって普及しています。そこまでやらないと読者サービスとして不十分なのではないでしょうか? というよりも、たぶん在庫が見られるようになったら、きっとこういった要望が生まれてくると思うのですが。

別に夜の渋谷に行こうなんて思っていませんし……

今朝の星占いで、ラッキーポイントで「ハロウィン」と言われたので、今日はこんなネクタイをしてみました。

もちろん、あたしは仮装して週末の渋谷へ繰り出したりなどしていませんし、31日だって仕事です。

それでも、こんなネクタイ、持ってはいるのです。この時季にしか締めることはないですけど。

果たして、これを締めていればよいことがあるのでしょうか?

とりあえず午前中は何もありませんでした。むしろ、頭が少し痛みます。いつもの頭痛の軽いやつです。

ネクタイのお陰で午後を乗り切れるというのでしょうか? 乞うご期待。

いつものお店、プラスα

先週後半の研修旅行。改めてごくごく簡単に振り返ってみます。

初日は梅田界隈の書店を回りました。回った書店はいつもの営業で回っている店舗ばかりでしたが、最後に訪れた紀伊國屋書店の大阪営業部は初訪問の場所でした。

宿泊した新阪急ホテルアネックスにはそういう場所がないので、懇親会は駅直結の新阪急ホテルで行なわれました。立食パーティー形式で、楽しいひとときでした。

二日目は、旭屋書店の外商部を訪問しましたが、ここも初の訪問先でした。その後は一気に南下して、未来屋書店のりんくう泉南店、そして難波に帰ってきて旭屋書店とジュンク堂という、普段も回っている書店を訪問しました。りんくう泉南は遠いので初訪問のメンバーもいたようですね。

以上を回った後、二日目の宿泊先は琵琶湖グランドホテル。名前のとおり琵琶湖湖畔にある、とても大きな温泉旅館でした。おごと温泉が有名な風俗街だとは知りませんでしたが、同ホテルには非常に多くのお年寄りが泊まっていました。

昨今のホテルは、どこへ行っても外国人を多く見かけますが、ここはほとんどが日本人のようでした。言葉遣いから関西の方ばかりのようです。老人会や敬老会、町内会の慰安旅行のような雰囲気が漂っていました。だからでしょう。朝食のバイキングはメニューの9割方が和食でした。朝がパン派のあたしにはちょっと物足りないものでした。

三日目にして最終日はおごと温泉を出発して鉄路京都へ。

大垣書店の外商部は場所が移ってから初の訪問。その後の同志社生協、京大生協、丸善、ジュンク堂、大垣書店はすべていつも回っている書店でした。

昼食で入った京極かねよはこの旅行の一番の思い出になったかも知れません。今年は夏前のグループ訪問で東海地区を回り、浜松で鰻を賞味いたしましたが、秋の研修旅行でも鰻を賞味できるとは、非常についている一年でした!

3分の1の紹介!

朝日新聞の読書欄です。

池内紀さんが『ぼくの兄の場合』を、川上弘美さんが『供述によるとペレイラは…』を、それぞれ紹介してくださいました。

今回の全体テーマは『遠い人たちを近くに感じて』だそうで、となると訪れたことない異国の地を体感するのに海外文学はうってつけというわけなのでしょう。

もちろん、日本人作家の作品にも海外を舞台としたものはありますが、やはりそこに生まれ育った人が描く作品世界は違うのではないでしょうか?

ただ「遠い人たち」というのであれば、別に海外に限りませんよね。たとえば、最近よくマスコミでも取り上げられますが、本州に住む人たちは沖縄の人の気持ちを理解できているのか……。

うーん、やはり文学は面白いです。

こう見えて研修してます、その三

研修旅行三日目にして最終日。

二日目は大阪から滋賀へ向かったわけです。

大阪と京都の研修旅行なのに、なんで滋賀へ行ったのかと言いますと、二日目の宿泊先が滋賀だったからです。

泊まったのは琵琶湖の畔、琵琶湖グランドホテルです。

おごと温泉にある温泉ホテルですが、このおごと温泉、雄琴温泉と書くべきなのでしょうか、それなりに由緒のある温泉地で、来訪者も増えているそうです。

しかし、やはりおごと温泉と聞くと、一部には歓楽街、風俗街として知れ渡っているようです。少なくとも泊まったホテル周辺にはそれらしいものは感じませんでしたけど。

というおごと温泉で目覚め、再び京都へ戻って、最終日の研修です。

右の写真は丸善京都本店の語学書コーナー。

エンド台で《言葉のしくみ》と《ニューエクスプレスプラス》のフェア開催中です。まさしく、言葉どおりに所狭しと並んでいます。

全点と言うことで言えば、まだもう少しありますが、このコーナーではこれ以上並べるのはちょっと難しいので、他の商品は元棚をご覧ください。

ちなみに《ニューエクスプレスプラス》は刊行以来、毎月毎月数冊ずつラインナップが増えています。既に十点を突破しています。今後は火なり広いスペースを使わないと全点フェアも難しくなってきそうです。

さて、この丸善京都本店は、今回の研修旅行のハイライトでもありました。なぜなら関西地区で唯一、人文会創立50周年フェアを開催中だからです。

 

上の二枚の写真がフェアの様子です。同店は、京都BALの地下一階と二階が売り場ですが、地下二階のレジ横で開催中です。エレベーターも近く、その先にトイレもあるので、人通りがそれなりにあって、フェアの出だしは好調だそうです。

さて、三日目の昼食は、この丸善からもほど近い「京極かねよ」できんし丼をいただきました。

かねよの建物は左の写真のように、歴史を感じさせるもので、この前はあたしも京都営業のときは何度も歩いていますが、入ったことはありませんでした。

ここの名物が「きんし丼」で、それをいただいたわけです。その「きんし丼」って「禁止」ではありません。ご覧のようにうな丼の上に卵焼きが乗っかっているのです。

一見すると、卵焼きには見えません。

あたしは、大きな油揚げがはみ出しているのだと思ってしまいました(笑)。

ちなみに、調べてみますと「かねよ」って大津にもあるのですね。どちらも「日本一の鰻」を名乗っていますし、名物は「きんし丼」のようなので、暖簾分けなのですかね?

鰻の蒲焼きは関西風というのでしょうか、東京のものとは明らかに違うなあと感じました。ふんわりというのではなく、香ばしい感じの鰻でした。

どんぶりの蓋を開けるところが上の動画です。

蓋を開けた後、一面を覆っている卵をめくってみたのが上の動画です。

こう見えて研修してます、その二

研修旅行の二日目です。

宿泊は、新阪急ホテルアネックス

以前は、よくあたしも泊まっていたホテルです。

いや、よくどころか、ほぼ定宿でした。

しかし、この一年ほどは宿泊料が上がったのと、それ以上に予約が取れなくなってしまい、今回は久しぶりの宿泊となりました。

このホテルは阪急電車梅田駅のすぐ隣に建っているので、電車の音がうるさいと感じる人もいるかと思います。

しかし、鉄道オタクにはこの窓からの景観、たまらないのではないでしょうか?

もちろん、この阪急電車側とは逆側にも客室はあるわけで、どちらの側になるかによって宿泊料が変わるのか否か、あたしは知りません。

上述したように、鉄ヲタであれば電車側の部屋が嬉しいでしょうけど、興味のない人には電車の音がうるさいだけになってしまいますから難しいところです。

ご覧のような写真を撮りましたが、窓の汚れまでがきれいに写ってしまっています。これは如何ともしがたいところです。フォトショ加工をすれば汚れを除くこともできるのかも知れませんが……

二日目は梅田を離れ、りんくう泉南まで足を延ばしました。

あたしは既に二、三回訪れていますが、行く度に「南国」という気分になります。大阪の市街からは数キロしか南へ下がっていないはずですが、開放的な街並み(何もないだけ?)と海が見える眺望がそういう気分にさせるのだと思います。

今回は、このりんくう泉南でお昼時となり、フードコートでローストビーフ丼をいただきました。天気もよかったので、屋外デッキで海と関西国際空港を眺めながらのランチです。

左の写真、よく見ればローストビーフ丼だとわかっていただけると思いますが、一見すると、新発売のスイーツのようにも見えませんか? テラス席で海がバックにあるからだと思いますけどね。

りんくう泉南の後は再び市街に戻り、難波です。

右の写真は、最近話題になっているエスペラント語をもうプッシュしているジュンク堂難波店の語学書の棚です。

確かに、これがエスペラント語コーナーだとは思えないようなデコレーションです。

もちろんあたしの勤務先の新刊『ニューエクスプレスプラス エスペラント語』もしっかりと並んでいます。お気づきでしょうか?

しかし、こういうところからエスペラント語人気が高まるというのも不思議な時代になった者だと感じます。

それにしても、エスペラント語の学習書って、意外とあるものですね。ここへ来るとそれを感じます。

そして、大阪を後にしてJRで滋賀へ。

京都までは新快速、そこで乗り換えた湖西線の車両は左の写真のようでした。

「忍電車」って何でしょう?

あたしは知りませんでしたが、ずいぶん前から走っているのですね。どうやら周囲の人の反応が薄いわけです。

まあ、滋賀県ですから、甲賀忍者ですよね? それくらいの知識はあります。

ちなみに乗った電車はすべての車両がこれだったわけではなく、京都寄りの何両かはごくごく普通のJRの車両で、中程から滋賀寄りの車両がこの「忍電車」でした。

二枚目の写真だと、もう少しどんな感じの塗装(?)、ラッピング(?)なのかがおわかりになるかと思います。

車両の外観は蒔絵のような感じです。

漆塗りの黒に金箔を貼ったかと一瞬思わせるようなデザインですが、もちろんそんなことはないでしょう。

車内の中吊りは暖簾のような布が下がっていて、いわゆる広告はなく、車内に掲示されているのは忍者としての注意書きのような者ばかりです。

行楽客が初めて乗るぶんには楽しめると思いますが、こうして通勤時間帯にも普通に走っていると、地元の利用者はどう思うのでしょう?

もう慣れっこで、何も感じないのでしょうか?

今日の配本(18/10/25)

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こう見えて研修してます、その一

水木金と、二泊三日の人文会研修旅行。今年は大阪、京都という大都市を回ります。

その初日は梅田界隈の書店を訪問。

左の写真は、紀伊國屋書店梅田本店の海外文学コーナー。まもなく公開予定の「ライ麦畑で出会ったら」の割引き鑑賞チケット付で書籍が販売されていました。

「ライ麦」と「キャッチャー」、どちらの方が売れているのでしょうか? ちょっと気になります。

続きましては、丸善&ジュンク堂書店梅田店の文芸書、タレント写真集の棚。

なんと、欅坂46からの卒業を発表した今泉佑唯の写真集の隣にサイン色紙が飾られていました。

ずみこ、同店を訪問したのですね。なんといって、このお店のタレント写真集の棚は壮観ですから。

下の写真のよに、タレント写真集ということになっているのは建前で、どう見たってここは「乃木棚」そして「坂道棚」になっています。

もともとはジュンク堂書店千日前店の閉店以来、NMB48を強く押していたとおぼしき同店ですが、この数年は完全に坂道派になっています。(千日前店はNMB劇場と同じ建物にあった書店でしたから……)

大阪なんだからもう少しNMB48を推さなくてよいのだろうかと心配になるほどの坂道派ぶりです。ファンとしては嬉しい限りですが、あと数年もすると、この坂道棚も他のアイドルに取って代わられてしまっているのでしょうか。そう思うとちょっと悲しくもあります。

それはともかく、ここには写真集のみを並べているわけですが、ファンとしては乃木坂ちゃんたちが出ている雑誌も一緒に並べてもらえると、この一箇所で買い物が済んでしまうので楽なのですが(汗)。

それに雑誌もある程度集めておいてくれると、買い漏らし、買いそびれ、買い忘れのチェックにもなるので、ファンとしてはありがたいんですけどね。

やはり、書店としては書籍と雑誌は扱いが異なるので致し方ないのでしょうか?

最近ちょっとガイブンがイイネ!

黄泥街』の受注、止まりません。

大型店などでは10冊単位で追加注文が舞い込みます。

でも、この作品、お涙頂戴の感動作でもなければ、勇気や希望がもらえるような作品でもありません。

でも、かえってそんなところがコアな海外文学ファンには喜ばれているのかも知れません。

その一方、ジャック・ロンドンの『マーティン・イーデン』も売れています。

これだって、いわゆる感動ストーリーというタイプの作品ではありません。ただ、底辺から自分の腕一本、いやペン一本でスターダムにのし上がったマーティンの生き様は勇気や希望を与えてくれるところはあります。その点で言えば、感動作と言えなくもないですし、結末は、あたしにはとても切ないものに感じられました。

こういったガイブンの影に隠れるどころか、堂々と四つに組んで売れているのが温又柔さんのエッセイ『台湾生まれ 日本語育ち』です。

日本人なのか台湾人なのか、そんなアイデンティティーの揺らぎがよく描かれた、エッセイストクラブ賞受賞作。単行本が大ヒットして、その後、在庫僅少、そしてほぼ品切れ状態となり、それでも書店や読者からのリクエストや問い合わせは続き、先頃、その後の三篇を追加してUブックスとして再登場した作品です。

案の定、待ちかねていた読者、単行本を手に入れられなかった方々が殺到しているようです。また三篇追加というのも、単行本を持っている人に対しても「こっちも買っておこう」という気持ちが働いているようです。

こんな風に、ここへ来てちょっと文芸ジャンルに勢いが出て来ました。上に紹介した三作は十人十色ならぬ三冊三色、それぞれ同じ文芸ジャンルとはいえ、かなり傾向の異なる作品です。

それぞれがそれぞれに読者を獲得していて、こちらとしてはとても嬉しい限りです。

そしてまもなく『西欧の東』という新刊が発売になります。

これはブルガリア出身の作家の短篇集ですが、『黄泥街』や『マーティン・イーデン』のような、尖ったところはなく、実に読みやすい作品集です。

両書を読んだ後には、ホッと一息つけると言ったら誤解を招くかも知れませんが、ほのぼのするような作品が読みたいなあという方にはお薦めです。

いや、決してほのぼのという作品というわけではなく、ヨーロッパにおける東西分断だとか、そういった社会に翻弄される人々のささやかな営み、幸せが描かれているのです。

よくもまあ、これだけ短い期間に、バラエティー豊かな海外文学作品が連続して出ているものだと、自分の勤務先ながら感心してしまいます。