猿よりはもうちょっとマシな反省をしてみたいと思います

本日は大阪でBOOKEXPOでした。

東京では書店大商談会と呼ばれているイベントです。

出版社がブースを出し書店の人がそこを訪れて商談をする、という催しなのですが、そこで注文を取るというのが一定数は出版社側としては最大の眼目です。しかしまあ、そう簡単に注文が取れるのであれば苦労はしません。

ザッと見て、来ている書店の方のうち一定数はあたしの勤務先のことを知らない感じでした。コミックなど中心の書店であればほとんど縁がないですから、働き始めて以来、あたしの勤務先の本をお店で扱ったことがない、なんていうのは不思議でも何でもないでしょう。

そしてまた一定数の方は、知ってはいても自分の働いている店には関係ない、縁がないと判断して通りすぎてしまいます。

上記の2タイプの方がおよそ半数です。いや、半数以上だったかもしれません。

さて、残りの半数くらいの方々が、あたしが鎮座するブースに立ち寄ってくれたわけですが、その中の3分の2くらいはふだんの営業回りでよく知っている方です。それ以外の方が、本当に興味と関心を持ってわがブースに足を止めてくださいました。

ただ、今年は昨年よりは「はじめまして」の方が多かったという印象です。書店の名前こそ知っているものの訪問したことのない書店の方が昨年以上に立ち寄ってくれました。ありがたいことです。

今年のブースは、昨年までのように本をたくさん並べるのはやめて、ライ麦、キャッチャーと来年刊行予定のバウハウスの原書のみをシンプルに並べました。いみじくも来年はサリンジャー生誕百年、バウハウス百年というW百年の年。そんな陳列でした。

上述の書店さんの様子と似ているのですが、そもそもあたしの勤務先を知らない書店の方は「ライ麦」もご存じないような様子でした。「何これ?」という様子で前を素通りです。ご存じの方も「うちじゃ売れないからなあ~」という感じで通りすぎていかれました。

それでもさすがにライ麦です、サリンジャー生誕百年と映画公開の効果もあって、寄ってくださる書店の方、皆さん改めてお店の在庫をチェックして足りなければ発注しますと言って注文書を持ち帰ってくれました。

そしてもう一点、バウハウス。

こちらはあたしの勤務先以上に知名度に差がありました。「バウハウスって何ですか?」という方が過半の中、もうバウハウスという名前を見ただけで熱くなっている方、両極端でした。ただご存じない方でも、本(原書)そのものの魅力もあって、非常に大きな関心を示してくれました。来年の刊行が俄然楽しみなりました。

最後に、あたし一人でしたので書店の方がいらっしゃると、他の方のお相手ができず、あいさつもろくに返せなかった、あるいは来ていただいたことに気づきもしなかった方もいらっしゃると思います。すみませんでした。

誰か正確な情報を伝えてあげたのだろうか?

今日は一日京都をうろうろしておりました。

昨日の大阪よりもさらに暑かった今日の都、否、京の都でした。

観光客と学生が乗り込んだバスの中は大混雑、それなのにクーラーを入れようとしない運転手、なんでそんな嫌がらせをするのでしょう?

そりゃ確かにいきなり肌寒くなったり、今日みたいに暑い日もあったりしますけど、バスみたいな小さな函であれば運転手の裁量で冷房にしたり暖房にしたりできると思うのですが、それをしないというのは、運転手の嫌がらせか、あるいは宗教的な戒律、はたまた何かの願掛けとしか思えません。

とはいえ、夕方、日が翳ってくるとさすがに少し涼しくなってきました。雨に降られなかったのが幸いでしたが、京都は朝のうち雨が降っていたようですね、地面が濡れていました。

さて、大阪へ戻ってきて、ホテルへ向かう途中、とあるおじさんが妙齢の女性数名を従えて前を歩いていました。曾根崎警察の前でそのおじさん、女性たちに向かって「これが曾根崎警察」って教えていましたが、曾根崎警察ってそんなに有名なのでしょうか? 特に歴史的な建造物でもないですよね?

女性たちは特に興味を示している風でもなかったですが、その中の一人が「ああ、曽根崎心中の…」と言いました。するとおじさん、「よく知ってるねえ」とお喜びの様子。

いや、ちょっと待って。その女性、ちゃんと浄瑠璃や歌舞伎の曽根崎心中だってわかっていたのですよね? まさか、曽根崎心中という言葉だけ知っていたなんてことはないですよね?

だとすると、大阪で以前心中事件が発生し、曾根崎警察が捜査した、とでも勘違いしているかも知れません。

そんなこと、ないですよね?

暑い!

昨日から関西に来ています。

初日は梅田周辺をうろうろしているだけで終わってしまいます。そのわりに注文が取れなくて……

それはともかく、大阪は暑いです。

たぶん、朝晩はそれなりに肌寒いのでしょうが、昼間は暑かったです。あちこちで上着を脱いで手に持っている人を見かけました。女性も、朝家を出るときに着ていたとおぼしきコートを脱いでいる人が何人もいました。

皆さん、暑いのですね。

最高気温が22度や23度と聞けば、夏日一歩手前ですから暑いと感じるのも無理はないです。

それでも出張中ですから、雨に祟られなければ……

映画も始まったことですし、ひとつフェアでも如何ですか?

『ライ麦畑でつかまえて』の舞台脚本を書いたので上演許可をもらいに行こうとサリンジャーを探す旅に出た主人公の物語、映画「ライ麦畑で出会ったら」が公開されています。年明けにはサリンジャー自身の伝記を映画化した「ライ麦畑の反逆児」も公開になりますので、サリンジャーフェアなどいかがでしょうか?

  

まずは新潮文庫の3冊、『ナイン・ストーリーズ』『フラニーとズーイ』『大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア 序章』です。

 

ビレッジブックス版『ナイン・ストーリーズ』は柴田元幸さんの新訳です。『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる/ハプワース16、1924年』はサリンジャー作品の翻訳としては現在最新のものです。

  

サリンジャー』は決定版評伝という謳い文句の一冊。ただし、来春公開の映画の原作は『サリンジャー  生涯91年の真実』になります。評伝はどちらも大著なので、もちろん読み比べもお薦めですが、もう少し気楽にサリンジャーの人となりを知りたいという方には『サリンジャーと過ごした日々』がお薦めです。

 

サリンジャー自身の作品ではありませんが、『翻訳夜話2 サリンジャー戦記』『戦争PTSDとサリンジャー 反戦三部作の謎をとく』などもフェアのラインナップに加えると幅が広がると思います。

  

そして、そして、これを忘れてはいけません。『ライ麦畑でつかまえて』と『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の二冊。前者が野崎訳、後者が村上訳、是非読み比べてみてください。そして今回、しばらく品切れだった『キャッチャー・イン・ザ・ライ』単行本も復活です。

他にも関連書を挙げていけばきりがないですが……

ほぼ3分の1です

このところ店頭でもよく見かける『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』、ものすごく売れているようですが、一日一つずつというのがウケているのでしょうか?

 

で、なんか似たタイトルの本があったなあと思ったら、文庫クセジュの『100の神話で身につく一般教養』でした。こちらは「100の神話」ですから、前者のほぼ3分の1の分量です。お手軽ではないでしょうか?

もう一つポイントなのは、前者が原著はアメリカの本、つまりアメリカ流の教養なのに対し、後者の原著はフランス、つまりおフランスの一般教養という視点の違いがあります。多くは共通するのでしょうが、思わぬところで違いが見えると、それはそれで面白いのではないでしょうか?

 

ちなみに、こういった読んで楽しめ、教養も身につけられるものとして、文庫クセジュからは『ギリシア神話シンボル事典』と『キリスト教シンボル事典』もお薦めです。どちらもベストセラー、ロングセラーの商品です。

よくも悪くもライ麦なんだなと思います

朝日新聞の日曜版に入っている別刷GLOBEの映画評のコーナーです。

取り上げられているのは「ライ麦畑で出会ったら」です。先週末から公開中の映画です。

お二人がコメント寄せていますが、クラウディア・プイグさんの評がなかなか辛口です。

映画に限らず、芸術作品の評価って人それぞれだと思うので、褒めるものがあれば貶すものがあってもよいと思います。ただ、今回の評を読んでみますと、逆に改めてサリンジャー、『ライ麦』の影響力の強さというものを思い知らされたように感じます。

あまりにも人気があったり、影響力があったりすると、その反動でアンチが現われるものです。村上春樹の新刊が出るたびにケチをつける人、ジブリの作品をクソミソに貶す人などなど。それって、それだけ村上春樹やジブリ作品が影響を及ぼしているってことの裏返しなわけで、プイグさんの評もアメリカにおけるサリンジャーのすごさというのを逆に見せつけているような気がするのはあたしだけでしょうか?

椅子が大事なのか、姿勢が大事なのか?

あたしの勤務先の椅子です。

どこにでもありがちな、何の変哲も無い、事務用椅子です。

別に勤務先を悪く言うつもりは毛頭ありませんが、いわゆるノーマルな、一番価格も安いタイプのものではないでしょうか?

あっ、一番安いのは折りたためる、パイプ椅子でしょうかね?

それはともかく、写真全員、こんな椅子を使っています。

あたし個人としては、特に不満があるわけではありませんが、かつて一度、キャスターが折れたことがあります。いきなりだったので、危うく転ぶところでしたが、無事でした。

なので、あたしが使っている椅子は二代目でした。

ところが、先頃、勤務先の総務部から連絡がありまして、とある知り合いの会社で不要になった事務椅子が何脚があるので、処分してもよいのだけれどまだ十分使えるので、よろしければどうぞ、ということになったそうです。

で、届いたのがこの椅子、右の写真です。

使い古しだからもっとボロいものを想像していたのですが、いや、これ、十分きれいでしょ? それに見るからにふかふか感がありますし、少なくともこれまでの椅子よりは高級だということはわかります。

ただし、社員30名強に対してもらいものの椅子は6脚。

希望者のジャンケン大会となりまして、あたしは見事にゲットいたしました!

早速使ってみますと、まずは床を滑るキャスターのスムーズなこと。これは素晴らしいです。

もちろん座面もふかふかです。

なにより、背もたれが高くなったので、リクライニングが快適です。

半日は外回りに出ているとはいえ、デスクワークもそれなりにあるので、やはりデスクとチェアの快適さは仕事の効率に影響を与えること必至。

これで仕事効率アップ、売り上げアップを目指したいと思います。