あまり奇を衒わなくてもよいのです

風呂上がりは腰に手を添えて瓶牛乳を一気飲み、というのはよく語られる話です。

自宅にお風呂があるのが常識となった昨今では、銭湯でのこういった光景も少なくなりましたが、あたしが幼少の頃は自宅に風呂がなく、週に何度か近所の銭湯へ通ったものです。

あっ、幼少の頃というのは小学校へ上がる前まで住んでいたアパート時代のことです。小学校へ上がる時に引っ越して、自宅にお風呂のある団地住まいになりましたので、銭湯はめっきり行かなくなりました。

で、そんな幼少時代のあたしは、白い牛乳はあまり好きではなく、コーヒー牛乳をよく飲んでいたのですが、それよりも好きだったのがフルーツ牛乳でした。

銭湯やスパによっては置いていないところもありますが、マミーとかパンピーといった飲料も味からすればほぼフルーツ牛乳と言えましたので、そんなのも好きでした。

昨今は、セブンイレブンが「フルーツ・オ・レ」をペットボトルで発売しているので、非常に手軽に入手することができていたのですが、最近は店頭で見かけなくなり、それに代わって「マンゴー・オ・レ」が置かれるようになりました。

飲んでみましたが、ちょっと甘さが強すぎて、あたし的には「早く元のフルーツ・オレ・レに戻してくれないかな」と思っていたのです。たぶんマンゴー・オ・レは期間限定商品でしょうから、しばらくすれば定番のフルーツ・オ・レが戻ってくるだろうという予想です。

そうしましたところ、先日、近所のセブンイレブンでは「マンゴー・オ・レ」が見当たらず、その代わりに「マスカット・オ・レ」が売られていました。たぶん、これも期間限定なのでしょう。季節ごとの果物を使った「オ・レ」を出すつもりなのでしょうか?

ところが、この「マスカット・オ・レ」は、あたし的には非常に美味しいです。すっきり飲めました。これなら「フルーツ・オ・レ」の代役が十二分に務まります。しかし、これも今月いっぱいくらいの命なのでしょうか?

マスカットの後は何が来るのでしょう? あまり奇抜なものは作ってくれなくてもよいのですけどね。

タイトルや作者名は不要?

今朝の朝日新聞の多摩版に載っていた記事です。府中市立図書館で行なわれる取り組みの紹介です。

読んだ人の感想をいくつかのテーマに分けて、新たな読者に提供するということらしいです。展示される本には新聞紙でカバーがかけられて何の本なのかわからないようになっているそうです。

うーん、この取り組み、どこかで見覚え、聞き覚えてがありますね。

今の時代、「こんな本ですよ」というメッセージさえ伝われば(伝えれば)、本を選ぶ時にタイトルとか作者が誰かなどは気にせずに手に取ってくれるものなのでしょうか?

しかし、これが成立するのもお金を払って買うわけではない図書館だからでしょう。本屋での似たような取り組みも文庫という廉価なものだからこそ成り立っていたと思うのです。

それに出版社からすると、インパクトがありすぎてもダメだし、かといって埋もれてしまっては元も子もないし、奇を衒いすぎても引かれてしまうし、といった試行錯誤を繰り返して付けたタイトルが隠されているというのは忸怩たるものがあります。

同じように、文字の大きさや書体にもいろいろ気を遣って作り上げた装丁・デザインが見えないというのもいかがなものかと思ってしまうところがあります。だって、本にだってジャケ買いってありますよね?

という愚痴はともかく、そういった出版社側の言い分は抜きにして、「こういう本ですよ」というのをわかりやすく伝えるというのは大事なんでしょうね。書店店頭に飾ってあるポップなどがある意味、その典型かも知れません。ただし細かい字でビッシリと書いてあるポップも捨てがたい魅力がありますけど。

話は戻って府中の図書館。

こういった「テーマで分ける」で思い出したのが、ヤングアダルト出版会の「YA朝の読書ブックガイド」です。こちらも「ハマる」「考える」「チャレンジ」といったそのときどきの気分に合わせて本を探せるように編集されています。本を選ぶ時のヒント、手引きに是非どうぞ!