第二弾はこの四つ!

先月から刊行が始まった《ニューエクスプレスプラス》第二弾の見本出しでした。

奥の五つが先月の第一弾、5言語で、手前が今回の第二弾、4言語です。

以前の《ニューエクスプレス》の装丁も嫌いではありませんでしたが、今回はよりすっきりと、スマートになったように感じるのはあたしだけでしょうか?

社内でも何度か話し合って、まるっきり変えてしまうのもよくないし、かといって代わり映えしないのもダメ出しと、何度も修正を加えてこれに落ち着きました。いかがでしょうか?

この後も毎月少しずつラインナップが増えていく予定ですのでお楽しみに!

サンバよりもクワガタ?

 

昨夕は、業界内のこんな会へ参加してきました。美味しく、楽しいひとときでした。

毎年この時季に行なわれているもので、あたしもここ数年参加しています。毎年入場時に配られる団扇も、わが家には既に何本たまっていることでしょう(笑)。ちなみに、上の写真、左が去年、右が今年の団扇です。

この会で毎年恒例なのがこちらです。

かつて近所に東京外国語大学があった縁で、サンバ・カーニバルが必須の余興となっているようです。これを愉しみに毎年参加しているおじさんも多いようです。今年も多くのおじさんたちが、カメラやスマホを抱えて、一生懸命撮影していました。

いや、こういう言い方はよくないですね。

実はよくよく観察してみると、女性の方も熱心に見物しています。日本人ダンサーもいますが、やはり本場の踊りは違うと感嘆の声があちらこちらから聞こえてきます。

しかし、あたしもここ数年、サンバを見物していますが、やはり馴染めません。今回改めてその理由がわかったような気がするのですが、つまり、あたしはこういったグラマーなタイプは苦手だということです。

だからなんだと言われそうですが、だってそうなんです。

やはりあたしは色白で華奢な女性が好みです。いわゆる豊満タイプはダメです、受け付けません。

って、そんな贅沢を言える身分ではないのですが……(汗)

というわけで、今年も帰りしな、お土産のクワガタをいただきました。あたしには女性よりも昆虫の方が似合っているのでしょうか?

なにはともあれ、今回も昨年同様、姪っ子が喜ぶと思います。帰りの電車の中でも、ガサゴソ動き回っていましたので、かなり元気なクワガタです。

いろいろと考える材料を提供してくれたドラマだったのですね!

今朝の朝日新聞に、大人気を博したテレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」に関する記事が載っていました。

このドラマを学問のテーマにしているゼミがあるようです。確かに、職業としての夫婦とでも言いましょうか、夫婦の役割分担、否、性別による役割分担というものが流動化していますから、十二分に学問の対象になるのでしょう。

原作とドラマの違いというのも考察の対象になっているようで、スポンサーがいて、まずは視聴率を取らなければならないドラマでは、原作とは多少異なる展開だったようです。そんなところも世間の常識、呪縛のようなものを考える糸口になるようです。

さて、ドラマはあたしも好きで見ていましたから、こういった学問は興味があるところですが、正直な話、(原作はともかく)ドラマでは演じていたのが星野源と新垣結衣という好感度の高い二人です。もちろん、人によって好みは割れるでしょうが、どちらも一般的には人気の高い見た目でしょう。

となると、話が変わってきます。

もしガッキーの演じた役を、こういっては身も蓋もないですし、却って別な偏見を招きそうですが、それを承知で言わせてもらえば、ガッキーではなくもっと不細工な女優さんだったら、星野源の演じた役をもっと格好よくない男優が演じていたら、お互いの間に恋愛感情は芽生えたのだろうか、と思ってしまう自分がいます。

いや、このドラマのテーマとしては恋愛感情が芽生えたのは、あくまでイレギュラーな展開であって、本来は恋愛感情など生まれず、単なる同居人として暮らし続けるべきだったのかも知れません。

それでも、自分の好みでない人と同居は可能なのか、という問題が起きそうです。好みの人であれば恋愛感情が芽生えそうですし、難しいところですね。

本人の著作もよいですが、こういう本もお薦めです。

今朝の朝日新聞です。

どこかで見たことあるような顔が載っています。

そうです、丸山眞男です。そして思い出されるのは、新刊『丸山眞男と戦後日本の国体』の装丁です。

この写真をそのままイラスト化したようなカバー装画ですね。

イラストになると人文社会の本というよりは文芸エッセイのような趣が感じられますが、そんなことはありません。本書は、しっかり堅めの内容です。

朝日の記事にもありますが、キーワードは「国体」です。是非、手に取ってみてください。

少女期というのは何歳くらいから何歳くらいまでを指す言葉なのでしょうか?

自宅の書架で本を探していたら、こんな本が目に留まりました。

沢田聖子って誰って?

まあ、たいていの人はそうでしょうね。知らなくても当然です。でも、あたしくらいの年代の方ですと、名前くらいは知っている、という人も多いかも知れません。

簡単に言ってしまえば、歌手です。あたしが中学生、高校生のころによく聴いていました。もちろんアイドル歌手というカテゴリーではないです。

一昔前ならフォーク、当時の言葉ではニューミュージックと言われるジャンルの歌手でした。今の方には「ニューミュージックって何よ?」という感じなのでしょうが、これまたあたしくらいの年代の人なら、ニューミュージックと聞けば何人かの歌手の名前がサッと挙がるのではないでしょうか。

で、沢田聖子です。

このダイアリーをしばしば読んでいただいている方であれば、あたしが時々出す名前なのでご存じの方も多いかも知れません。ちなみに「さわだせいこ」ではなく「さわだしょうこ」と読みます。

ちなみに、今も現役です。ブログを読んでいただければ精力的に活動されていることがわかっていただけると思います。どうしても、いわゆる青春時代の思い出になってしまうので、最近の曲はあまり聞き込んでいませんが、かつての曲、あたしが夢中になっていたころの曲は今でも時々聞いたりします。CDも何枚も持っていますし。

で、どの曲が好きかと言われると、たくさんあるのですが、とりあえずは代表曲の「シオン」を挙げておきます。

最初に好きになった曲は「星空のメッセージ」なのですが、とにかくこの2曲に負けず劣らず好きな曲はたくさんあります。それこそ語り出したらきりがないくらいです。

が、YouTubeを漁っていたら、こんなのを見つけました。

沢田聖子ちゃん、いま豪雨被害で大変な真備町の歌を歌っていたのですね。彼女は東京出身ですので、特に岡山との関わりはコンサートで訪れたことがあるくらいなんだと思いますが……

で、『少女期』です。

これは1982年11月初版で、あたしが所持しているのは83年7月の第8版です。本が売れていた時代なのか、沢田聖子がそれだけ人気があったのか、どうなのでしょう? ただ、ワニブックスからはこの当時、こういったアイドルの本がよく出ていました。

下の写真が『少女期』の奥付裏広告です。1ページだけの広告なのでこれだけしか載っていませんが、当時出ていたのはこんなものではなかったはずです。

ご覧いただければわかるように、当時を知っている年代であれば、懐かしい名前のオンパレードです。

現在もそれなりに芸能界でやっている人もいますが、「これ誰?」という名前もチラホラ……

となると、決して派手ではないですが、今も活動を継続している沢田聖子ちゃんはそれなりに立派と言ってもよいのではないでしょうか?

で、話はまたまた戻りますが、この『少女期』というエッセイ集は、ちょうど同じ頃に初のベストアルバム「少女期」がリリースされた時期に重なっていまして、本のタイトルもアルバムのタイトルをそのまま流用したようです。

サブタイトルの「同じ季節を走って下さい」も、沢田聖子ファンなら当然「走って下さい」という彼女の曲を思い出すはずです。これも疾走感のある青春ソングですね。

10日足りない!

盛んに番線をやっている映画「青夏」、いや、番宣というのは番組宣伝の略ですから、映画の場合は単にプロモーションと言えばよいのでしょうか? それはともかく、この映画や出演者に取り立てて興味があるわけではありません。あたしが気になったのはサブタイトルです。

田舎で出会った一夏の恋を描いた作品なんですよね? そのサブタイトルが「きみに恋した30日」って、あたしの世代からするとちょっとおかしな気がします。

夏休みって40日じゃないの?

ということです。少なくとも、あたし世代であれば、常識とまでは言わなくとも、そういう共通理解があるのではないかと思います。

もちろん夏休みに入ってすぐに田舎へ行ったわけではなく、しばらく東京(都会?)で過ごした後、田舎へ行ったというのであれば納得できますが、それでも象徴的なタイトルに「40日」ではなく「30日」を使うというのは、昨今の夏休みが30日だからなのでしょうか?

そう、確かにこの数年、8月末では夏休み、という常識が崩れ、8月25日くらいから2学期が始まっている学校が増えていますよね。その影響なのでしょうか?

実はもう一つ気になるタイトルがありまして、TBSドラマの「義母と娘のブルース」です。

この作品は、竹野内豊の後妻として綾瀬はるかが奮闘するドラマなわけですが、どうやら竹野内豊は余命がそれほど長くはない病気のようで、そのために娘を真に託せる人を母親として残しておきたいと考えて綾瀬はるかと結婚したらしいのです。

それはともかく、そういう場合の綾瀬はるかの役割は「継母」ではないだろうか、というのが素朴な疑問です。いや「義母」にも継母という意味があるようなのですが、ふつうに「義母」と聞いたら男性から見た「嫁のお母さん」、女性から見た「夫のお母さん」というのが一般的ではないでしょうか?

 

本作は原作があるようなのですが、原作も「義母」となっています。となると原作者なりの意図があるってことだと思います。まあ、「継母」だと「けいぼ」と読むか「ままはは」と読むかルビを振らないといけないのが面倒、「継母」と聞くと昔話でも意地悪なイメージが強すぎるので避けたかった、というところなのではないかと思います。確かに「継母と娘のブルース」ではギスギスした感じが先行してしまい、最後がハッピーエンドになるようには思えませんからね。

この二作、直接の関係はありませんが……

新書と単行本、ノンフィクションとフィクションでは書店店頭でも、フェアでもない限り一緒に並べることはないと思いますが、この両者は近くにおいていただけるとよいかなあ~などと思ったりします。

  

一つは平凡社新書の新刊『日本軍ゲリラ 台湾高砂義勇隊』で、それと並べて欲しいのは台湾の作家・甘耀明の『鬼殺し(上)』『鬼殺し(下)』です。

前者は

植民地台湾の支配・差別構造の下、最底辺に位置づけられた台湾原住民(高砂族)は、太平洋戦争時、南洋戦場へと送り出される。はじめは軍属として、戦況が悪化するにつれますます兵士として動員された彼らは、やがて、陸軍中野学校出身者の指揮下で過酷なゲリラ戦を展開する。闇にまぎれての敵軍施設爆破、グライダーでの特攻など、生還困難な作戦に従事し、補給の絶えたジャングルを逃げ回るその闘いを、生存者の聞き取りを交えて綴る。

という内容。後者は

1941年12月、日本軍を乗せた汽車が客家の村にやってきた。祖父に育てられた怪力の少年・劉興帕は、日本軍中佐の養子となって入隊し、日本人になることを夢見て戦う。だが敗戦を迎えると、今度は国民党軍が乗り込んできた。祖父は帕の片腕を切断してともに台北に逃れ、帕が日本兵だった過去を消すために偽の死亡証明書を手に入れる。帕は台湾人として再生を果たすべく、故郷へ帰っていく。日本への抵抗心を持ち続ける「鬼」としてさまよう帕の大叔父・呉湯興は、「鬼王」と呼ばれる客家の抗日英雄だった。二・二八事件まで続く台湾の混乱を目撃した鬼王は、村で帕と再会し、ついに自分を殺してくれと帕に頼むが……。常にアイデンティティの揺らぎの中で格闘する帕。台湾には孤児のようなイメージがつきまとう。歴史に翻弄され変貌する村を舞台に、いくつもの物語を紡ぐことで、人間本来の姿の再生を描ききった大河巨篇。

といったストーリーです。確かに直接の関わりがある両者ではありませんが、それぞれを読むことでお互いの作品の理解が深まるのではないかと思うのですが……

彼女は来ない、みたいです

この秋、上野の森美術館で大規模なフェルメール展が開催されます。年明けには大阪市立美術館にも巡回されるようです。フェルメールの作品が8点も一堂に会するそうです。

 

しかしながら、一番知られている作品の一つとも言える「真珠の耳飾りの少女」は来日にはならないようですね。残念です。

あたしの勤務先では、小説『真珠の耳飾りの少女』という作品を出しているのですが……

それでも、書店店頭にフェルメール展関連フェアをやるのであれば本書は外せない一冊だと思います。

あとは『フェルメール デルフトの眺望』などもお薦めです。

牛が足りない! と言っても、美味しい牛肉が食べたいわけではありません。

本日のネクタイとブラウスです。

ネクタイは羊、ブラウスは豚です。

この組み合わせで「あと、牛があればなあ」と感じた方は中国史に詳しい方ではないでしょうか?

何故って?

牛・羊・豚という組み合わせは、いわゆる「大牢」だからです。

しかし、現代人にはそう言われてもピンと来ないでしょう。むしろ「大牢」って何よ、と言われてしまうかも知れませんね。

大牢とは古代中国の祭祀で使用する犠牲のことで、一番格の高い祭祀の時に、この三種の動物を捧げるのです。「三牲」とも言います。

というわけで、あたし的にはせっかく羊と豚が揃っているわけですから、あと牛さえ揃えばと考えてしまった訳なのです。

そんなこと思って、その日のネクタイやブラウスを選んでいる人って、やはりあたしくらいなのでしょうか?

成人向けコミックと言っても決してエッチなものではありません

数日前の日経夕刊に「欧米漫画、親しみやすく」という記事が載っていました。

確かに、このところ岩波書店の『MARCH』を書店でよく見かけていましたので、欧米の漫画がようやく日本でもメジャーになってきたかなという印象は持っていました。

  

しかしこういう記事が出て改めて書店の店頭を眺めてみますと、『バンド・デシネ 異邦人』なども目につきます。

この手の漫画はどう見ても子供向けとは言えません。いや、子供でも読めないことはないでしょうが、絵のタッチやストーリーなど、普段読んでいるような日本の漫画、コミックとはまるで異なります。やはり大人向け、普通に本を読んでいる人をターゲットにしている漫画ではないかと思います。

「子供と言うよりは大人向けだよね」という感じのコミックは確かにこの数年、いやここ十数年、日本の作品でも増えてきましたが、欧米のものとなると、見かけるようになったのはまだこの数年かそこらだと思います。もう少し遡ってみますと、あたしが覚えているのでは『ペルセポリスⅠ イランの少女マルジ』『ペルセポリスⅡ マルジ、故郷に帰る』が早い事例ではなかったかと思います。

 

しかし、このところは刊行がずいぶんと増えているような気がします。そしてコミック売り場ではなく、多くが海外文学の棚に置かれています。コミックだろうと本だろうと、こういうところから海外の作品に興味を持ち、さらに進んで海外の文学作品やノンフィクションなどに手を伸ばしてくれる読者が増えることを期待しているのですが……