もう制作開始しないと?

そろそろ作り始めないと間に合いませんよね?

何がって?

Nancy Calendar です。

毎年自作の卓上カレンダーを作って、馴染みの書店員さんに配っているのですが、今年はまだ何の準備もしていません(汗)。例年、今ごろには作っていて、秋の関西ツアーで書店員さんに配り歩いているのですが、今年は間に合うのでしょうか? ちなみに関西ツアーは11月上旬の予定です。

PCの中を見てみますと、なんと東日本大震災のあった2011年版から作り続けているのですね。

上掲がその表紙です。最初はこんな感じでした。以後、

 

 

という具合に続いて、最近2年間、2016年版と2017版はこんな感じです。

 

さて、2018年版はどんな感じにしますかね?

それにしても、こんなカレンダー、本当に欲しい人がいるのでしょうか?

電子化の度合いが測れるか?

テレビでも取り上げていましたし、今朝の新聞各紙でも扱っていましたが、岩波書店の『広辞苑』が10年ぶりに改訂版刊行だそうです。

上は朝日新聞の今朝の紙面。見出しには「クラウド」や「赤塚不二夫」を出しています。基本的には、今回新収録となった新語にどんなものがあるかを見出しに出しているようで、各紙の違いを見るのも楽しいものです。

上は読売新聞。「婚活」「アプリ」「ブラック企業」を挙げています。記事の大きさも写真入りで、かなり大きな扱いです。

こちらは毎日新聞。挙がっているのは「がっつり」「ちゃらい」「自撮り」で、やや若い層が使う言葉ですね。

最後が日本経済新聞。こちらは特に見出しに言葉は挙げていませんが、写真入りです。手にしているのは束見本でしょうか?

ところで、『広辞苑』第7版、売れるのでしょうか?

いえ、別に否定的なことを書きたいのではありません。出版不況と言われるこの数十年。たとえ、他社の商品であろうと、売れる商材が出て、書店や業界が活気づくのはよいことだと思います。

なので、今回あたしが気になるのは、端的に言ってしまえば売り上げなのですが、スマホ全盛の昨今、『広辞苑』もネットで引くのが当たり前の時代、紙の『広辞苑』がどれくらい売れるのかということです。

岩波書店もかつてのような売り上げは見込んでいないと思いますが、それでも十年ぶり、辞典の中の辞典である『広辞苑』ですから、それなりの売り上げにはなると思います。かつては、事務所などには一冊は置いてある、家庭にも一冊は所蔵していると言われていたと思いますが、現在だとどの程度まで売れるのか。

あたしは、この売り上げが、スマホの普及率と言うよりも、スマホの利用率を測る目安になるのではないかな、と思っています。言葉を換えて言えば、「まだまだ紙の方がよい」と考える人の割合とでも言いましょうか。

もし岩波書店の予想を遙かに下回る売り上げに留まるようであれば、世の中のかなりの人はスマホなどで文字を読むことに抵抗を持たなくなっているんだなあ、今後は電子書籍も普及のスピードを加速させていくのだろう、と考えられます。

逆に、大ヒットすれば、「やはり、文字を読むのは紙だよ」という層の底堅さが感じられると思います。で、あたしは買おうか否か、考え中です。

今回、電子版、アプリ版はすぐには出ないんですよね? それがいくらなのかにもよりますね。昔のように、しょっちゅう引かなくたって、家にこのくらいのものは備えておくべきだ、という時代でもないでしょうし、懐具合も厳しいので……(汗)

今日の配本(17/10/25)

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今日の配本(17/10/24)

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定期的なメンテナンスが大事

明日、配本予定の新刊『中国語検定対策2級問題集』で、とりあえず中国語の検定対策本3冊はすべて改訂版に切り替わります。

最初は、こんな装丁で4級から2級までを刊行しました。

その後最初に4級が改訂版になりました。

続いて3級も改訂版に切り替わりました。

そして、このたび2級が改訂版になって、ひとまず完了です。

この手の本は、どんなに売れていても定期的に改訂を行なわないと、すぐに売れ行きに響きます。次は数年後に「三訂版」でしょうか?

今日の配本(17/10/23)

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地図を見るといろいろなことがわかりますね

先週後半の研修旅行では、二日目つまり木曜日の晩に青森県の浅虫温泉に泊まったと書きました。

その時の写真に、浅虫温泉前の海を陸奥湾と書きましたが、地図によっては青森湾と書いてあるものもあります。調べてみると、浅虫温泉などが位置するところはちょっとした半島になっていて、その半島の西側を青森湾と呼ぶみたいです。陸奥湾と書いても間違いではないみたいですが、地元の人はどちらで呼んでいるのでしょう?

ちなみに、浅虫温泉のウェブサイトで地図を見ると「青森湾」と表記されていますね。やはり青森湾の方が正しいのでしょうか?

ところで、この浅虫温泉のあたりが半島になっていると書きましたが、そのために青い森鉄道(かつての東北本線)も浅虫温泉付近では東西ではなく南北に走っているのですね。線路に沿う国道4号線も同様に、ここでは東西ではなく南北に走っています。

なんとなく、青森から八戸に向かう鉄道だから、ほぼほぼ東西方向で走っているのかと思いきや、地図をよく見ると、それほど単純ではないということがわかります。まあ、浅虫温泉の線路や道路が南北ということは、海も西に向かって開けているわけで、だからサンセットビーチと名付けられているというのですね。

いろいろ納得です。

棚作りについて偉そうなことを言えた身分ではありませんが……

先週後半の研修旅行については、既にこのダイアリーに書きましたが、個人的に目に付いたところなどを、まだ書いていないことを反省を交えつつ書きたいと思います。

旅程に従って、まずは初日から。

朝、羽田を発ち、昼食の後に北海道立文学館で研修会。札幌南高校の司書、成田康子先生に講演をしていただきました。非常に新鮮かつ刺激的、いろいろと考えさせる内容を含んでいました。この研修についてはいずれ『人文会ニュース』に報告が載るのではないかと思います。

その後は書店訪問。最初に向かったのはコーチャンフォーのミュンヘン大橋店です。

 

ご覧のように、手前の平台がそれほど広くないので、目の高さから上の棚は面陳になっています。これがかなり壮観です。こういった専門書コーナーの場合、面陳を増やすとアイテム数が減ってしまうという問題がありますが、そもそもこちらのお店は広いので、アイテム数が決して少ないということはないでしょう。また市街中心部の紀伊國屋書店やMARUZEN&ジュンク堂書店に比べると客層も若いので、あまり堅い物を並べすぎるよりは、面陳を増やして手に取りやすくしているものと思われます。

上の写真は同店の語学書コーナーです。ここも面陳を増やしています。語学書の場合、表紙にその本の特徴などが書かれていることが多いので、こういう展示だと読者にも探しやすくなるのではないでしょうか? 全体として、このチェーンの特徴である白い什器がすっきりとした印象を与えてくれています。

続いては向かったのは大通にあるMARUZEN&ジュンク堂書店札幌店と紀伊國屋書店札幌本店で、初日は以上で終了です。晩は札幌の書店の方を招いての懇親会でした。

二日目は、紀伊國屋書店の営業所を訪ねた後、北海道大学生協クラーク店を訪問しました。あたしは新築なって以降初めての訪問となりました。お店の方の話では以前より少し小さくなったそうですが、以前の大きさが既に思い出せなくなっているので、広々としてきれいな店内にしっかり陳列された書籍に、北海道ナンバーワンの大学の矜持を感じました。それに、とにかく構内がきれいです。学ぶのに最高の環境ではないでしょうか?

さて、その後向かったのは三省堂書店です。人文系の棚などは前のダイアリーに書きましたので、ここではあたしの勤務先とも縁の深い語学書のコーナーをご紹介します。

ご覧のように、あたしの勤務先のナンバーワン学参にポップを付けていただいています。これはお店の方の手作りのようですね。こちらで作成した覚えがありませんから(笑)。

そして、このポップだけでなく、こちらの語学書コーナーには主要な語学書にはこのようなポップがたくさん貼られていました。上の写真はそんなポップのすべてを収められなかったので、韓国語のコーナーを撮ってみたものです。なかなかイラストの才能溢れる担当さんですね。これだけやっていただけると出版社としても嬉しいものです。

二日目は、この後、駅ビル内の弘栄堂書店を見学し、昼食を取った後またも空路で青森へ向かいました。青森空港からはバスで一路、二日目の宿泊地である浅虫温泉へ向かいました。浅虫温泉ではわれわれだけでの宴会、大いに盛り上がりました。

そして三日目、最終日です。浅虫温泉を発ち、バスに揺られること約2時間、八戸ブックセンターが最初の見学地です。

 

ここは図書館でもなく書店でもない、不思議な空間です。一見すると、提案型のセレクトブックストアです。いわゆる代官山蔦屋とか、かつての松丸本舗のようなものです。ただ規模がもっと小さいので、それがあたし的には功を奏していると思うのですが、非常に見やすい棚でした。上の写真は、左が海外文学、右が人文の棚です。

上の写真は八戸ブックセンターの方に、同センターについて説明をしていただいたときに見たスライドのひとこまです。メインのフェアコーナーは定期的にテーマを変えて入れ替えるので返品も発生するとのことですが、上掲の文脈棚は原則として返品はせず売りきりという方針だそうです。

また、客注は受けず、リクエストが合った場合は市内の書店に注文するように誘導しているそうです。このあたりが市が運営する施設の、微妙な立ち位置なのでしょう。それでも、われわれが見学をさせていただいているうちに開館時間が来ましたが、待っていたように入ってくる方が何名かいました。市街地に位置するとはいえ、知名度はまだまだとスタッフの方は言っていましたが、徐々に知られるようになってきたのではないでしょうか?

八戸ブックセンターを見学した後は新幹線に乗り帰京と思いきや、仙台で途中下車して、丸善の仙台アエル店、ジュンク堂書店の仙台TR店、そして東北大学生協文系書籍店を見学し、研修旅行の全行程終了です。

東北大学生協から仙台駅へ戻ってきて、新幹線までの時間、小一時間ほどでしたが、おみやげ購入時間のようなものがあって、あたしは駅ビル内にあるくまざわ書店を訪問してきました。駅ビル、新幹線乗り口と同じフロアということもあり賑わっていましたし、コミックや雑誌ばかりではなく、堅めの本もあえて並べている書店でした。

さて最後は書店とも、今回の研修旅行とも関係ないのですが……

浅虫温泉で泊まったホテルのトイレに貼ってありました。実は、あたしの勤務先のトイレにも同じようなことが書かれているのですが、見るたびに思ってしまうんですよね。「トイレットペーパー以外」は流してはいけないってことは、大小便はどうなるのだろうか、って。もちろん揚げ足取りだということはわかっているのですが……。だったら、どう表現すればよいのだろうかと考えています(笑)。

簡体字と繁体字を入れ替えただけではダメなのです

下の写真は、研修旅行の帰路、新幹線の車内で撮ったものです。車内誌『トランヴェール』の表紙です。

母の故郷が新潟で、新潟特集の号だから撮ってみた、というのではありません(笑)。

あたしが気になったのは、一番下のところです。英語版簡体中国語版繁体中国語版、そして韓国語版のサイトがあるということが書かれています。このお知らせの文面が非常に気になりました。

英語併記の看板は以前から多かったですが、このところは中国語や韓国語も併記している看板があちこちで目にするようになりました。もちろんウェブサイトなども日英中韓各国語のページを用意しているところが増えました。

そんな多国語の案内ですが、中国語はご存じのように大陸で使っている簡略化した漢字の簡体字と、台湾や香港で使われている昔ながらの漢字・繁体字があり、その両方で表記している案内看板も多いです。しかし、そのほとんどは同じ文面を簡単字と繁体字とで表記しているものです。

たいていのものはそれで通じますから間違いではありませんが、すべてがそれで済むわけではありません。通じるけど、ネイティブから見たらなんかヘン、という表記が日本国内には溢れているのではないかと思われます。そんな中、この『トランヴェール』です。

簡体字版の案内としては

提供《Train Vert》中文(简体)的简易版

とあります。それに対して、繁体字版の案内は

《Train Vert》的簡易版可以中文(繁體)瀏覽

です。これは『トランヴェール』の編集部がそれなりに気を遣っている、各国版に真摯に向き合っている証拠なのだと思います。あたしの中国語力では、それぞれの表記の妥当性までは判断できませんが(汗)。

2017年10月21日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー

職業柄、気になって気になって仕方がないのです

お陰様で、『日本の夜の公共圏』が絶好調です。だからというわけではありませんが、否、だからなんですが、やはりスナックという存在が気になります。

ご多分に漏れず、浅虫温泉で泊まったホテル館内にスナックがありました。もちろん宴会の後の二次会はそこが会場です。

さて、翌朝、ホテルの近所を散歩していましたら、ホテルからほど近いところにこんな建物が!

いかにも、という看板の掛かったスナックです。

別の角度から撮ったのが上の写真ですが、どうやらこちらが正面のようですね(汗)。しかし、周囲に民家はあまり見当たりませんから、浅虫温泉の旅館やホテルの宿泊客が主なお客なのではないかと思われます。

しかし、そうなると、地域コミュニティーの核としてのスナックの役割を説いた、あたしの勤務先の刊行物の立場はどうなってしまうのでしょう? ホテル内にせよ、これにせよ、地域コミュニティーがどの程度、この浅虫温泉にあるのか……

ただ、そこに集った人たちのコミュニティーの核としての機能は十二分に堪能できました(笑)。

ちなみに、八戸ブックセンターのすぐお隣にも、上の写真のようにスナックがありました。こちらなどは、街の比較的中心部、繁華な場所にあるので、地域社会のコミュニティーの核としての機能を担っているのではないかと思われます。

以上、上っ面をなめただけのレポートでした(汗)。