ロシア革命100年@朝日新聞

朝日新聞にデカデカとロシア革命100年の記事が載っていました、ご丁寧にもマルクス、レーニン、スターリン、ゴルバチョフの肖像まで入れて。少し前にも記事が載っていましたが、今回は少し視点が異なるようです。

で、あたしの勤務先は、ご覧のように関連書をいろいろ刊行しているんですよね。

まずは『マルクス(上)』『マルクス(下)』です。19世紀という時代にマルクスを位置づけた評伝です。

  

続いては『スターリン 赤い皇帝と廷臣たち(上)』『スターリン 赤い皇帝と廷臣たち(下)』『スターリン 青春と革命の時代』の、スターリン評伝全3冊。

 

そしてゴルバチョフの評伝や専著はないので『死神の報復(上)』『死神の報復(下)』を挙げておきます。

飛ばしましたレーニンですが、いよいよ間もなく『レーニン 権力と愛(上)』『レーニン 権力と愛(下)』という評伝が刊行になりますので、お楽しみに。

また、これら以外にも、なぜかロシアものの刊行が多いあたしの勤務先。他社のも含め、少しロシア革命ものの書目を作ってみたこともあります。

それ以外に最近も『スターリンの娘(上)』『スターリンの娘(下)』や『ローズヴェルトとスターリン(上) テヘラン・ヤルタ会談と戦後構想』『ローズヴェルトとスターリン(下) 信頼構築から戦後国際秩序の形成へ』といった、ロシアもの、ソ連ものを出しております。

 

いつの間に、こんなに出していたのでしょう? そして、どうしてこんなに上下本が多いのでしょうか?

まだまだ掘り出し物があるはず?

神保町ブックフェスティバルの2日目です。

三日間しかやらないので,2日目と呼ぶべきか、中日と呼ぶべきか迷うところですが、そんなことよりも、毎年必ず一日は雨に祟られるこのブックフェスティバルが、今年は三日間晴天に恵まれて無事終わりそうなのがなによりです。

上の写真は、今朝の駿河台下交差点側のブックフェスティバルの様子です。ちょうど10時のスタート直後だと思いますが、既にお客様がわんさといます。本以外にも中華料理店が出店していたり、いろいろ楽しめる三日間です。

ちなみに、神保町と言えば本の街なんですが、スキー・スケボー用品の街、そしてカレーの街です。このブックフェステイバルに合わせてカレーグランプリも開催されていまして、朝からカレーの匂いがあちらこちらから漂ってきます。

そういえば、上掲の写真を撮った駿河台下の交差点、歩道の地面が一部、やけに黄色くなっているところがありました。そこを通ったときにカレーの匂いが立ちこめていましたから、たぶん会場へ運ぶカレーの鍋をここでひっくり返してこぼしてしまったのではないかと思います。ご愁傷様。

さて、あたしの勤務先のブースです。

今年は、前々から倉庫の中を物色し、絶版本集めに余念が無かったので、例年以上に掘り出し物が出ているのではないかと思います。既に昨日、まとめ買いをされたお客様がいらっしゃったとのこと。

上の写真は、これまた今朝の様子ですが。今日も今日で、いろいろと商品を取り揃えております。このように朝一番から本探しにお客様が大勢お見えです。お探しの本はないかも知れませんが、それなりに面白い本、食指が動く本が並んでいると思います。天気もよいので、是非お出かけください。

ちなみに、あたしも一巡りしてみました(ブース当番は免除していただきました……汗)。

岩波文庫の『百科全書』が欲しかったのですが、岩波書店のブースでは見つけられませんでした。ふつーに古本屋を当たるしかないですかね?

♪はい、はい、は~い、はいからさんがとお~る

「はいから」って言うと何でしょう?

やはり、キョービ、ハイボール&からあげ、なんでしょうか? そう言えば関西には「はいからうどん」ってありますよね? その定義は知りませんが、そういうメニューがあるのだけは知っています(汗)。

でも、あたしの場合、「はいから」と聞くと「はいからさんが通る」を思い出してしまいます。あたしの世代ですと、コミックよりはテレビアニメの方かも知れません。あるいは南陽子が主演した実写版の映画でしょうか?

 

ちなみに、南野陽子主演の実写版で伊集院少尉を演じたのが、オーディションで選ばれた阿部寛だったはず。たぶん、彼の俳優デビュー作ではなかったかと記憶しています。

で、その「はいからさんが通る」ですが、近々映画が公開になるようですね。下の写真のように、朝日新聞にもデカデカと広告が載っていました。

あたしは往年のコミックも全巻持っているのですが、いまも形態を変えてコミックは売られているのですよね? すごいことです。しかし、今回の映画版、絵のタッチがずいぶんと変わりましたね。

全体的に今っぽく、丸くなったというのか、かつてのアニメやコミックの方が時代がかっていてよかったと思うのは、あたしが歳をとったせいでしょうか?

映画公開に合わせ、CSのファミリー劇場でもかつてのアニメの一挙放送があるみたいですね。懐かしい、録画しておこうかしら? それにしても、「はいからさんが通る」って結末はどうなるんでしたっけ? アニメは最後まで描いていたのでしょうか?

遂に新釈漢文大系が完結なんだそうですが……

あたしも学生時代にお世話になった明治書院の「新釈漢文大系」がようやく完結を迎えるそうです。全120巻ですか。出版社も、各巻を担当された編著者の方もたいへんな苦労だったと思います。

ところで、こういった中国古典の全集、かつてはそれなりに出版されていたんですよね。中国以外ではまず考えられないような企画だと思いますが、それだけ中国古典の素養がかつての日本人に影響していたということでしょう。

そんな中国古典の全集について、以前まとめてみたことがあります。このページの情報やリンクは、その後更新していないので、今となっては古かったり、リンクが切れているところもあるかと思いますが、ご寛恕ください。

で、そのページで取り上げている全集は以下の通りです。

国訳漢文大成
経史子部と文学部それぞれに正編と続編があり、主立った中国古典が収録されています。ただし訓読のみで現代語訳はありません。当時の人には読み下し文がすなわち現代語訳であったのでしょう。訓読の作法を知るには便利で、きれいな読み下し文です。語注もためになります。

漢文大系(冨山房)
諸子百家を中心に収録してあり、版本としての信頼性も高いシリーズです。近年、長澤規矩也先生の索引付が再版されましたが、原則として本文に送り仮名と返り点がついているだけで、別に訓読・現代語訳があるわけではありません。

新釈漢文大系(明治書院)
いつになったら完結するのかというくらい延々発行され続けているシリーズで、本文に読み下し文・現代語訳、および注釈が施されています。全100巻という大型のシリーズのため、多少マイナーなものも収録されていることがあります。

中国古典新書(明徳出版)
新釈漢文大系を上回る巻数を誇り、かなりマイナーな本も収録されていることがある。ただし廉価シリーズなので、ほとんどの書は抄訳であるので、むしろ巻頭の解説を参考に使うべきであろう。

全釈漢文大系(旺文社)
個人的には新釈漢文大系よりもこちらの方が好きである。訳文や注釈などもわかりやすい気がする。このシリーズの後半は『文選』が収められているので、経史子については種類は少なめである。

中国古典文学大系(平凡社)
全60巻で、小説や詩まで収録されている。文学関係では最も充実しているシリーズである。巻末に原文が載っているが、本文には現代語訳しか載っていないので、使う場合には自分でもう一度原典に当たってみる必要がある。

中国の古典(学習研究社)
原文は別冊で箱のすき間に挟み込んである。不確かな記憶では発行されたのが学部3年の頃だったので、ほとんど利用しなかった。収録している古典は上記の各大系と変わらない。

いま読み返すと、です・ます調とである調が混ざっていて整理されていない文章ですね。情けない……

この他に角川書店も「鑑賞中国の古典」という全集を、たぶん20巻前後くらい刊行していたような記憶があります。また徳間書店も「中国の思想」というシリーズを刊行していて、その後、徳間書店は「史記」「三国志」「十八史略」も同じようなスタイルで出していましたね。

で、上の紹介文を見てもおわかりのように、あたしは旺文社が好きでしたし、よく利用していました。明治書院は残念ながらその次でした。それに、旺文社よりも先に、「国訳漢文大成」や「冨山房漢文大系」に収録されている古典であれば、まずはそれで訓読をチェックするというのが最優先でした。

その他ですと、岩波文庫、中公文庫、講談社学術文庫、朝日文庫など、文庫に収録されている中国古典も適宜参照していました。たぶん『論語』なら10種類以上の翻訳を持っているのではないでしょうか? まあ、中国古典を学んでいる人は、みんなそんな感じでしょう。

さて、あたしは上記の全集の中では、「国訳漢文大成」の「経史子部」の正編、冨山房の「漢文大系」、平凡社の「中国古典文学大系」を全巻持っています。徳間書店の「中国の思想」以下の4シリーズもすべて持っています。

こういったシリーズ、全集にどんな古典が収録されているかは、こちらのページにまとめたことがあります、漏れがあると思いますし、最下欄の検索は使えませんが……(汗)

改めて見返して思いました。

これらの、昔作ったページ、もう一度整理して、きちんと再オープンしたいものですね。

2017年11月3日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー

大日本雄辯会と中国

あえて大日本雄辯会なんて書いてしまいましたが、大手出版社・講談社のことです。大手総合出版社ですから、講談社と聞いてイメージする出版物は人それぞれだと思います。

あたしにとっては、最近は学術文庫と現代新書のイメージが強いですが、かつては中国ものも精力的に出していました。あたしの書架からそれらをご紹介いたします。

まずは上の写真の「中国の歴史」(全10巻)です。これは中国の通史としてはよく出来ています。当時の一線級の方々が分担執筆されていて、最新の学術成果なども盛り込まれています。

上の「中国の歴史」が多少の図版はあるにせよ、ほぼ文字ばかりの草書だったのに対し、この「図説・中国の歴史」はそのビジュアル版といったものでした。判型も大きく、豊富な図版がたくさん載っています。考古発掘成果なども可能なかぎり載せてくれています。

これらは日中国交回復に伴う友好、蜜月時代の成果でしょうか?

上掲二つの「中国の歴史」が既に品切れになって久しい講談社でしたが、21世紀になって新しい「中国の歴史」を刊行し始めました。それが上の写真のシリーズです。時代を反映してなのか、もう函入りではありません。

そして、現在刊行中なのが上の写真の「東アジアの近現代史」のシリーズです。中国だけでなく東アジアに対象を広げています。最近は大陸横断、文明横断的な手法が花盛りで、アジアも日本史、中国史、朝鮮史などとバラバラに研究しているだけではダメな時代になったのですね。そんな成果を取り入れたのがこのシリーズになります。

ところで講談社の中国ものと言えば、最初にも書いたように講談社学術文庫や現代新書にあるものを思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、講談社文庫にも中国ものはあります。

パッと思いつくのは陳舜臣「中国の歴史」だと思いますが、かつては上の写真のように講談社文庫に中国古典の翻訳が入っていました。この三つ、現在は在庫切れですよね?

2017年11月2日 | カテゴリー : 罔殆庵博客 | 投稿者 : 染井吉野 ナンシー

いつもと違う!

今日のいでたち。

なんと三つ揃い! ブラウスではなく、Yシャツを着ています。これで書店回りをしていたら、あまりの地味さに、誰も気づいてくれませんでした(涙)。

別に、これと言った理由があってこんな格好をしたのではありません。気まぐれと言ってしまえばそれまでです。

えっ、この後、お見合いパーティーにでも行ったのかって? そんなことはありません。もう、この歳では、お見合いパーティーに行ったとしても、誰も相手をしてくれませんよ(爆)。

そんな、いつもと気分を変えた過ごした本日は、外回りの途次、こんなドリンクを飲んでみました。

味ですか?

スイートポテトと言ってしまうと、スイーツとしてのスイートポテトに失礼です。やはり、ごくごく日本的な焼き芋、それもパサパサタイプではなく、しっとりタイプの焼き芋をすりつぶしてお湯で割ったような味でした。

うーん、こんな喩えだとものすごく不味かったように聞こえてしまいますね。そんなことはないです。でも、お茶というかお湯で焼き芋を喉に流し込んでいるような気分ではありました。

朝日新聞にいろいろ散りばめられています

本日の朝日新聞夕刊には、あたしの勤務先に関わることがいろいろと載っています。東京(多摩)版なので、他の地域では載っていないのかも知れませんので、ご了承ください。

まずは《ボラーニョ・コレクション》完結に伴って、紀伊國屋書店新宿本店で行なわれたトークイベントの記事です。小野正嗣さんと野谷文昭さんのお二人に語っていただきました。

続きましては、そのボラーニョの記事のすぐ上、澁澤龍彦没後30年の記事です。

この記事の最後のところに、復刊のことが載っていました。

  

ちなみに、復刊したのは『城の中のイギリス人』『超男性』『大胯びらき』の3点です。

そして最後はバーの記事。この記事を読んでバーに興味を持った人、バーへ行ってみようかなと思った人が大勢いるのではないでしょうか?

そんな方にうってつけ! 来年操業100年を迎える老舗バー・サンボアの歴史を語る『バー「サンボア」の百年』が12月に刊行予定です。お楽しみに!

先日、サインもらっているから……

あの、陳光誠さんが、なんと、あたしの勤務先にお見えになりました。

今回の来日の招聘元であるアムネスティーから陳光誠さんの本を買いたいという連絡があり、それを受け取りに来るということで、もしかしたら、その時に陳光誠さんも一緒に来るかも知れない、ということは事前に聞いていました。

いや-、逢いたいのはやまやまでしたが、来社されるのが夕方の5時ころでしたので、あたしは外回りへ行っていて社には不在。残念ですが、先日の明治大学での講演会でサインをもらい、握手もしていただきましたので、今回はぐっとこらえて我慢です。

さて、改めて思います。

別に中国が崩壊すればよいなどとは思っていません。長い交流の歴史を持つ日中両国ですから、お互いに敬意を持ちつつ発展していくのが望ましいと思っています。そのためにも日中友好の美名だけではない、本当の中国の姿を伝えるような本をこれからも出していければと思います。