地図を見るといろいろなことがわかりますね

先週後半の研修旅行では、二日目つまり木曜日の晩に青森県の浅虫温泉に泊まったと書きました。

その時の写真に、浅虫温泉前の海を陸奥湾と書きましたが、地図によっては青森湾と書いてあるものもあります。調べてみると、浅虫温泉などが位置するところはちょっとした半島になっていて、その半島の西側を青森湾と呼ぶみたいです。陸奥湾と書いても間違いではないみたいですが、地元の人はどちらで呼んでいるのでしょう?

ちなみに、浅虫温泉のウェブサイトで地図を見ると「青森湾」と表記されていますね。やはり青森湾の方が正しいのでしょうか?

ところで、この浅虫温泉のあたりが半島になっていると書きましたが、そのために青い森鉄道(かつての東北本線)も浅虫温泉付近では東西ではなく南北に走っているのですね。線路に沿う国道4号線も同様に、ここでは東西ではなく南北に走っています。

なんとなく、青森から八戸に向かう鉄道だから、ほぼほぼ東西方向で走っているのかと思いきや、地図をよく見ると、それほど単純ではないということがわかります。まあ、浅虫温泉の線路や道路が南北ということは、海も西に向かって開けているわけで、だからサンセットビーチと名付けられているというのですね。

いろいろ納得です。

棚作りについて偉そうなことを言えた身分ではありませんが……

先週後半の研修旅行については、既にこのダイアリーに書きましたが、個人的に目に付いたところなどを、まだ書いていないことを反省を交えつつ書きたいと思います。

旅程に従って、まずは初日から。

朝、羽田を発ち、昼食の後に北海道立文学館で研修会。札幌南高校の司書、成田康子先生に講演をしていただきました。非常に新鮮かつ刺激的、いろいろと考えさせる内容を含んでいました。この研修についてはいずれ『人文会ニュース』に報告が載るのではないかと思います。

その後は書店訪問。最初に向かったのはコーチャンフォーのミュンヘン大橋店です。

 

ご覧のように、手前の平台がそれほど広くないので、目の高さから上の棚は面陳になっています。これがかなり壮観です。こういった専門書コーナーの場合、面陳を増やすとアイテム数が減ってしまうという問題がありますが、そもそもこちらのお店は広いので、アイテム数が決して少ないということはないでしょう。また市街中心部の紀伊國屋書店やMARUZEN&ジュンク堂書店に比べると客層も若いので、あまり堅い物を並べすぎるよりは、面陳を増やして手に取りやすくしているものと思われます。

上の写真は同店の語学書コーナーです。ここも面陳を増やしています。語学書の場合、表紙にその本の特徴などが書かれていることが多いので、こういう展示だと読者にも探しやすくなるのではないでしょうか? 全体として、このチェーンの特徴である白い什器がすっきりとした印象を与えてくれています。

続いては向かったのは大通にあるMARUZEN&ジュンク堂書店札幌店と紀伊國屋書店札幌本店で、初日は以上で終了です。晩は札幌の書店の方を招いての懇親会でした。

二日目は、紀伊國屋書店の営業所を訪ねた後、北海道大学生協クラーク店を訪問しました。あたしは新築なって以降初めての訪問となりました。お店の方の話では以前より少し小さくなったそうですが、以前の大きさが既に思い出せなくなっているので、広々としてきれいな店内にしっかり陳列された書籍に、北海道ナンバーワンの大学の矜持を感じました。それに、とにかく構内がきれいです。学ぶのに最高の環境ではないでしょうか?

さて、その後向かったのは三省堂書店です。人文系の棚などは前のダイアリーに書きましたので、ここではあたしの勤務先とも縁の深い語学書のコーナーをご紹介します。

ご覧のように、あたしの勤務先のナンバーワン学参にポップを付けていただいています。これはお店の方の手作りのようですね。こちらで作成した覚えがありませんから(笑)。

そして、このポップだけでなく、こちらの語学書コーナーには主要な語学書にはこのようなポップがたくさん貼られていました。上の写真はそんなポップのすべてを収められなかったので、韓国語のコーナーを撮ってみたものです。なかなかイラストの才能溢れる担当さんですね。これだけやっていただけると出版社としても嬉しいものです。

二日目は、この後、駅ビル内の弘栄堂書店を見学し、昼食を取った後またも空路で青森へ向かいました。青森空港からはバスで一路、二日目の宿泊地である浅虫温泉へ向かいました。浅虫温泉ではわれわれだけでの宴会、大いに盛り上がりました。

そして三日目、最終日です。浅虫温泉を発ち、バスに揺られること約2時間、八戸ブックセンターが最初の見学地です。

 

ここは図書館でもなく書店でもない、不思議な空間です。一見すると、提案型のセレクトブックストアです。いわゆる代官山蔦屋とか、かつての松丸本舗のようなものです。ただ規模がもっと小さいので、それがあたし的には功を奏していると思うのですが、非常に見やすい棚でした。上の写真は、左が海外文学、右が人文の棚です。

上の写真は八戸ブックセンターの方に、同センターについて説明をしていただいたときに見たスライドのひとこまです。メインのフェアコーナーは定期的にテーマを変えて入れ替えるので返品も発生するとのことですが、上掲の文脈棚は原則として返品はせず売りきりという方針だそうです。

また、客注は受けず、リクエストが合った場合は市内の書店に注文するように誘導しているそうです。このあたりが市が運営する施設の、微妙な立ち位置なのでしょう。それでも、われわれが見学をさせていただいているうちに開館時間が来ましたが、待っていたように入ってくる方が何名かいました。市街地に位置するとはいえ、知名度はまだまだとスタッフの方は言っていましたが、徐々に知られるようになってきたのではないでしょうか?

八戸ブックセンターを見学した後は新幹線に乗り帰京と思いきや、仙台で途中下車して、丸善の仙台アエル店、ジュンク堂書店の仙台TR店、そして東北大学生協文系書籍店を見学し、研修旅行の全行程終了です。

東北大学生協から仙台駅へ戻ってきて、新幹線までの時間、小一時間ほどでしたが、おみやげ購入時間のようなものがあって、あたしは駅ビル内にあるくまざわ書店を訪問してきました。駅ビル、新幹線乗り口と同じフロアということもあり賑わっていましたし、コミックや雑誌ばかりではなく、堅めの本もあえて並べている書店でした。

さて最後は書店とも、今回の研修旅行とも関係ないのですが……

浅虫温泉で泊まったホテルのトイレに貼ってありました。実は、あたしの勤務先のトイレにも同じようなことが書かれているのですが、見るたびに思ってしまうんですよね。「トイレットペーパー以外」は流してはいけないってことは、大小便はどうなるのだろうか、って。もちろん揚げ足取りだということはわかっているのですが……。だったら、どう表現すればよいのだろうかと考えています(笑)。