どうしても納得できない?

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あれは事故?

書店営業の途次、思わぬ人にバッタリ出くわしてしまった。

やはり、うろうろ外回りなんてしているものではないと、営業にあるまじきことを考えてしまいました。

碧野圭さんオススメ?

人気シリーズの最新刊『書店ガール6』の215頁です。

本作の主人公、彩加が店長を務める取手のエキナカ書店でワンオペをしているシーンです。

「これ、いただけますか」
女性客が単行本を差し出した。彩加がこっそり自分の趣味で並べて置いた『歩道橋の魔術師』という本だ。地味な台湾の翻訳小説なので、まさか売れるとは思わなかった。思わず客の顔を見て、声をあげた。

同書を買ったお客が誰だったのかは、是非『書店ガール6』を読んでいただくとして、ここに登場する『歩道橋の魔術師』は、あたしの勤務先の刊行物です。確かに地味な翻訳小説ですが、かなり売れた本です(笑)。

また本書の解説で岡崎武志さんが、読書は必要ないという朝日新聞の投書について取り上げていらっしゃいますが、これについては『パブリッシャーズ・レビュー』の最新号(白水社の本棚、2017年夏号)のコラム「愛書狂」でも触れています。併せてお読みいただければ幸いです。

で、この『書店ガール』シリーズ、あたしはずっと読んでいます。最初の単行本が出た当初、あたしは中央線沿線の書店が営業担当で、当然、舞台となった立川のオリオン書房も訪問先の一つでした。そこで、「こんど出た新刊、うちが舞台なんですよ」とお店の方に教えていただいたのを覚えています。その後も吉祥寺が舞台になったりして、やはり馴染みの設定が懐かしさを覚えます。

ちなみに、本作のもう一人の主人公、小幡の奥さん・亜紀って、ドラマで渡辺麻友がやった役ですよね? 本書を読んでいても、まゆゆの顔がちらついてしまいました(汗)。

全点フェア@新宿紀伊國屋

この写真、わかりますか?

紀伊國屋書店新宿本店の2階、文芸書売り場のフェア台です。Uブックスフェアが始まりました。題して《キノクニ畑でつかまえて~白水Uブックス全点フェア~》です。

ご覧ください!

これだけ大規模なUブックスフェアは久々です。

現在入手可能なタイトルがほぼ全点並んでいます。ただし、既にフェアが始まっているということは、もともと在庫僅少で、フェアのスタート時点で一冊か二冊しかなかったものもあるはずで、そういった銘柄は既に早々に売り切れてしまったかもしれません。

その場合は、悪しからずご容赦ください。

あと一巻

並べてみました。『メルロ=ポンティ哲学者事典』です。

第一巻刊行で、これで本編は完結ということになります。

残る別巻は秋の刊行、10月か11月になる予定です。いましばらくお待ちください。

無かったことになってしまうのか?

今朝の朝日新聞です。

見出しの「消し去る」にピンと来たのは『中国 消し去られた記録』なんていう本を刊行しているからでしょう。

中国で一般市民にインタビューをすると「劉暁波」という人物も知らなければ、「天安門事件」という言葉も知らない人が大多数なんだとか。いや、下手に知っているなんて答えでもしたら後が怖い、触らぬ神に祟りなしという庶民の自己防衛本能から、知っていても知らないと答えているのかも知れませんね。

とはいえ、それでも本当に知らない人もやはりそれなりにいるのではないかとも思います。彼らのナショナリズム、時には日本人に対して「歴史を改竄するな」と主張しているにもかかわらず、自分たちが歴史を知らされていないとは、なんという悲劇。

いや、彼らは自分たちに歴史が隠されているということすら気づいていないのかも知れませんね。