初めての方もぜひ!

勤務先のTwitterがリツイート(でいいんですよね?)しているので知りましたが、ジュンク堂書店滋賀草津店の《エクス・リブリス》フェア。

とはいえ、大がかりなものではなく、その中から短篇小説だけを選んだ、海外文学入門的なフェアです。この春のみにフェア企画として、書店に呼びかけているものです。

やはり短篇集は手に取りやすいだけでなく、読みやすいと思いますので、この機会にぜひどうぞ。

この短篇集フェアについては、このダイアリーでも以前ちょこっと触れましたが、毎日一作品。夏までに読破してみてください!

 

なお、企画した時点では未完だった『不機嫌な女たち』もお薦めです。

で、同店のTwitterに載っている写真の左上、『神は死んだ』の左側にチラッと写っているのは、このフェアのために用意した小冊子です。フェア・アイテムの紹介が載っています。って、本当は、あたしの個人的な感想なんです(汗)。

キーワードはユダヤ? 歴史?

先日の日本翻訳大賞授賞式。

選考委員の柴田元幸さんが、最終選考に残った作品群についてコメントされたのですが、曰く、祖父母の時代を自分の言葉で語り直したような作品が多かった、と。そして、通奏低音のようにユダヤ人というのがあったとも。

もちろん全部の作品がそうなのではありませんが、過半の作品に上に書いたような傾向が見られたのは事実だったと思います。また曰く、二世だと親の時代の歴史は生々しすぎるけれど、三世にもなると客観的に捉えることができるようになる。

海外の文学の潮流として、こういった作品がこの数年多くなっているのでしょう。そして、それらをわれわれ出版社も翻訳者の方と一緒になって鋭意刊行しているという流れなのだと思います。

で、自慢するわけではありませんが、あたしもこれまでに授賞した自社の三作品に対してですけど、歴史を語ったものが選ばれている、というような趣旨のことを少し前に書いていたので、その感覚が当たらずと雖も遠からずだったのは嬉しかったです。

今年も大盛況

昨日は、日本翻訳大賞の授賞式、そして懇親会。第三回となる今回の大賞は『ポーランドのボクサー』と『すべての見えない光』で、会場での書籍販売に行って来ました。

 

授賞式会場の一画でしたので、会場販売はかなりの盛況でしたが、それ以上に多くの方が来場し、昨年にも増して盛り上がった授賞式だったと思います。

 

上の写真が、あたしの勤務先の書籍販売の様子です。同時受賞の藤井光さんも、あたしの勤務先からは何冊も翻訳を刊行されていますので、それらも一緒に並べています。

右の写真がメインである『ポーランドのボクサー』です。会場特価で少し割引きしております。

こちらは、お隣で同じく販売していた新潮社ブースです。クレスト・ブックスは装丁がステキですね!

そして、パク・ミンギュ『カステラ』で第一回の翻訳大賞を受賞した斎藤真理子さんが韓国の文芸雑誌を販売されていました。

斎藤真理子さんは、来月、あたしの勤務先からパク・ミンギュの『ピンポン』を刊行予定ですので、お楽しみに!

新旧揃い踏み

意欲的に新刊を出し続けている光文社の古典新訳文庫から『にんじん』が刊行されました。タイトルはもちろん知っているものの、実は読んだことがありません。この歳になって改めて読んでみるか、とちょっと思ったので買ってみました。

 

それにしても本書にはいくつかの翻訳がありますね。新潮文庫角川文庫などがあるようですし、子供向けの翻訳というか翻案や絵本もいくつか出ているようです。翻訳がいくつも出ているということは、それが古典的名作であることの証拠だと思います。シェイクスピアや論語など翻訳権の壁がないもので複数の翻訳が出ているものは、やはり古今の名作と言って差し支えないでしょう。(村上春樹さんが『村上春樹 翻訳全仕事』の中で、そんなようなことを書いていました。)

で、この『にんじん』という作品。あたしの勤務先とは因縁浅からぬ作品です。ちょっと並べてみました。左側が古典新訳版なのはすぐにわかるでしょうが、右側、ご存じですか?

「おお、懐かしい!」と声を挙げる方もいらっしゃるのではないでしょうか? 現在は岩波文庫に入っている岸田國士訳の『にんじん』です。この表紙のものが一番最初のものなのか、よくわかりませんが、たまたま手元に所持しているものです。

花の命は短くて……

わが家の近所、先程から雨が降ってきました。まあ、朝からどんよりしていましたので、雨が降るのは織り込み済みでしたが……

そんな土曜日の午前中、雨が降ってくる前の近所をちょっと歩きました。

桜です。八重桜のようですが、正確な種類は知りません。撮影方向がちょっとズレていますが、先日のダイアリーで紹介した場所です。その時は、桜のトンネルになっているけど左側の一番手前の木だけは咲いていません、と書きました。

ご覧のように、あれほど見事に咲き誇っていたソメイヨシノがすっかり葉桜になったこの時季、遅ればせながらと、この八重桜が満開になるのが毎年恒例です。ソメイヨシノよりもピンクが濃いのも特徴ですね。

上の写真は近所で咲いていたドウダンツツジ。花がスズランのような形をしているのがカワイイです。

そのドウダンツツジが咲いている近くで咲いていた花。藤色がきれいなので撮りましたが、これはいったい何という花なのでしょうか?

でも、これも近所のツツジ。上掲のドウダンツツジよりも、ツツジと言えばこちらをイメージしますよね。

とにかく、この時季は街を歩いていてもいろいろな花が咲いていてきれいですね、ほとんど名前はわかりませんが(汗)。庭先でも、植木鉢に植わった花がきれいなお宅がたくさんあります。

人が多いですね

昨晩は下北沢のヴィレッジヴァンガードで、先頃、岸田賞を受賞した上田誠さんのサイン会でした。

上掲は、あたしの勤務先の公式Twitterに載った、サイン会が始まる前の様子です。下は、ヴィレヴァン下北沢店の公式Twitterです。

本日から、下北沢映画祭。今回は、上田さんのところのヨーロッパ企画とコラボ「トリウッド大作戦」と銘打った企画になっていまして、昨晩のサイン会はその前夜祭的なものとなりました。

サイン会には、明日からの映画祭を愉しみにしているとおぼしき方々が列を作ってくれました。上田さんにはお店用に別途サイン本を作っていただきましたので、昨日のサイン会に来られなかった方も、ヴィレッジヴァンガードへ行けば、サイン本が手に入る可能性があります!

ちなみに、下北沢では昨日から「はしご酒」企画が始まったようで、そういうこともあり、週末だし、暑くも寒くもないし、かなりの人出でした。週末の繁華街というのはこんなに人がいるのですね。あたしは、ふだん夜遊びはしませんし、布団に入っているような時間なので、たまにこういうことがあると新鮮な驚きです。

それにしても、8時ころのヴィレヴァン。制服姿の女子高生がずいぶんといるものですね。知り合いでも何でもないですが、こんなことでよいのか、と心配になります。