2017年4月25日のアーカイブ
初めての方もぜひ!
勤務先のTwitterがリツイート(でいいんですよね?)しているので知りましたが、ジュンク堂書店滋賀草津店の《エクス・リブリス》フェア。
とはいえ、大がかりなものではなく、その中から短篇小説だけを選んだ、海外文学入門的なフェアです。この春のみにフェア企画として、書店に呼びかけているものです。
【フェア紹介】白水社〈エクス・リブリス〉で挑戦海外短編小説フェア 開催してます。
満足感いっぱいの読書体験 エクス・リブリスのシリーズ。海外文学好きな人はもちろん、初めての方もぜひ。 pic.twitter.com/B7d9nVCFHg— ジュンク堂書店 滋賀草津店 (@shigakusatsuten) 2017年4月13日
やはり短篇集は手に取りやすいだけでなく、読みやすいと思いますので、この機会にぜひどうぞ。
この短篇集フェアについては、このダイアリーでも以前ちょこっと触れましたが、毎日一作品。夏までに読破してみてください!
なお、企画した時点では未完だった『不機嫌な女たち』もお薦めです。
で、同店のTwitterに載っている写真の左上、『神は死んだ』の左側にチラッと写っているのは、このフェアのために用意した小冊子です。フェア・アイテムの紹介が載っています。って、本当は、あたしの個人的な感想なんです(汗)。
キーワードはユダヤ? 歴史?
先日の日本翻訳大賞授賞式。
選考委員の柴田元幸さんが、最終選考に残った作品群についてコメントされたのですが、曰く、祖父母の時代を自分の言葉で語り直したような作品が多かった、と。そして、通奏低音のようにユダヤ人というのがあったとも。
もちろん全部の作品がそうなのではありませんが、過半の作品に上に書いたような傾向が見られたのは事実だったと思います。また曰く、二世だと親の時代の歴史は生々しすぎるけれど、三世にもなると客観的に捉えることができるようになる。
海外の文学の潮流として、こういった作品がこの数年多くなっているのでしょう。そして、それらをわれわれ出版社も翻訳者の方と一緒になって鋭意刊行しているという流れなのだと思います。
で、自慢するわけではありませんが、あたしもこれまでに授賞した自社の三作品に対してですけど、歴史を語ったものが選ばれている、というような趣旨のことを少し前に書いていたので、その感覚が当たらずと雖も遠からずだったのは嬉しかったです。