追い風?

まずは日曜日の朝日新聞。

地方の大学が公立大学化して生き残りを図っているというニュースです。やはり少子化の影響で地方の大学は厳しいようです。ただ、大都市だって安穏としていられるわけではないですから、やはり生き残りに必死なようです。その解決策の一つが公立化ということになるのでしょうか?

なにはともあれ、こういう記事が出ると『消えゆく「限界大学」』への関心も高まると思いますので、さらに売れそうです!

続きましては、今朝の朝日新聞の一面下の広告。「リベラルタイム」という雑誌の特集が「金融危機」です。

当然のことながら『金融危機はまた起こる』が思い出されます。いみじくも、かなり過激なタイトルの本を二つ紹介しましたが、どちらも悲観論だけではありません。希望の光を見つけるための処方箋も提示しています。こんな時だからこそ、ぜひ読んでいただきたいものです。

最後は雑誌「アエラ」の広告。あたしが注目したのは「俺チョコがあるじゃないか」という記事。

はい、あたしも買います、チョコ。今年は既に買ってしまいました、食べてしまいました。どこのチョコがお気に入りかと申しますと、「メサージュ・ド・ローズ」というお店です。それほど高くはないのに、かわいくて美味しいので気に入っております。

ちょっとしたお使い物にも利用していて、選ばれた女性にはプレゼントとして贈ったりもしています。

あとは、ここの姉妹店「トゥット・ベーネ」やハート型専門の「アール・ハート」も好きです。

と、こんなことを書いていると、また食べたくなってきてしまいました(汗)。

牧之

昨年末、年末年始用として、母の故郷である新潟の日本酒を何本か買ったのですが、つらつら飲んでいるうちに、とうとう最後の一本になってしまいました。それがこちらです。

「鶴齢」で知られる青木酒造の「牧之」という酒です。「鶴齢」は過去にも何度か飲んでいまして、この年末年始は「雪男」に続いて、二種類目の「鶴齢」以外の銘柄です。

この「牧之」という名前、どこから来ているのかと思ったら『北越雪譜』の著者、鈴木牧之から来ているそうなんです。あたし、不勉強にも鈴木牧之を知りませんでした。『北越雪譜』という署名は辛うじて知っていましたが、どんな本で、誰が書いたのかまではまるで知らなかったという不明。

 

で、この「牧之」ですが、洋泉社から出ている『本気で旨い日本酒』にも紹介されていました。このムックは、母の故郷である新潟と、あたしが出張でよく行く京都、それぞれの日本酒を紹介しているムックなので、ついつい買ってしまったばかりです。

中央公論から生まれた本@ブックファースト新宿店

中央公論」という雑誌をご存じでしょうか?

中公論新社が出している雑誌です。文芸誌と言うよりは論壇誌でしょうか?

その創刊30周年を記念したフェアが、ブックファースト新宿店で行なわれています。写真は、そのフェアで配布されている冊子とチラシです。

手前の小さい方が冊子で「中央公論」について書かれています。後ろの少し大きい歩は、フェアのタイトルにもある「中央公論から生まれた本」のリストです。「へえー、これって中央公論発だったのか」という驚きが多々あります。思いもかけない作品が中央コロンから生まれていました。さすが歴史のある雑誌ですね。

外国語を学ぶ意味

数日前の朝日新聞「声」欄に載った投書です。

時々特集している「若い世代」の一つで、外国語について語っているものがありました。

外国の言葉の背景にある文化を理解することが大切……(中略)……文化として言語をじっくりと学びたい

と書いてありました。これぞまさしく外国語を学ぶことの真髄だと思います。

確かに、文法とか音声とか、言葉そのものに興味を持ち、それを研究するという道もあります。それはそれで重要なことですが、多くの人は外国語を勉強するからと言って文法学者になろうというのではありませんし、そんなにたくさんの文法学者、言語学者は必要ないでしょう。一般的に外国語を学ぶのは、外国のことが知りたいという好奇心や興味から来るものだと思います。外国語を学んで、そしてどうするのか、ということが肝心なんだと思います。

何語でもいいですから、入門書などを買ってきたり、語学学校に通ったり、NHKのラジオ・テレビ講座で学んだり、方法はいろいろとあると思います。ただ、そういう風にそれぞれの語学の道へ進む前に『言葉から社会を考える』のような本で、そもそも外国語を学ぶとはどういうことか、それを確かめるのもよいかと思います。

外国語教育のメッカ、東京外国語大学の先生方が、言葉を学ぶと言うことについて教えてくれます。

ますます売れています

このコンテンツはパスワードで保護されています。閲覧するには以下にパスワードを入力してください。

節分向きの本?

今日は節分。

鬼は外、福は内、ですね。

 

いっそのこと、「鬼殺し」なんてどうでしょう? いくら鬼とはいえ、ちょっと物騒ですか? それとも鬼がかわいそうですか?

頑張れ、ヤングアダルト!

新刊のそば近くに置いてあった冊子というか栞というか、A4判二つ折りのもの。「STAMP BOOKS」とあります。

 
 

岩波書店のヤングアダルト小説のシリーズのようです。既に何店も刊行され、最近また新刊が出ているのですね。この中の『アラスカを追いかけて』は、かつてあたしの勤務先から出ていたもので、訳者も代わって岩波書店から先日復活したばかり、ということは既に書きました

その時は気づいていなかったのですが、「STAMP BOOKS」と言うシリーズがあったのですね。装丁に必ず切手があるのがシリーズの目印でしょう。このチラシの表紙には

等身大のティーンが主人公の,心に響く物語を選りすぐった,10代からの海外文学。

とあります。中高生向けのシリーズという位置付けのようです。もちろん大人の鑑賞にも十分堪えるものばかりでしょうが、あたし、どれも読んでことありません(汗)。

それはともかく、これまで、このようなジャンルについては「ヤングアダルト」という呼び方がありました。と言いますか、今もあります。アメリカの書店や図書館では「Young Adult」という表記は普通に見られるもので、日本でも洋書売り場などでは目にすることができます。

しかし、日本では、日本語ではと言った方がよいかも知れませんが、この「ヤングアダルト」という単語、なかなか定着しませんね。どうしても「アダルト」という部分に風俗的なもの、いかがわしいものを感じてしまうのが敬遠される大きな理由のようです。

それでも図書館などへ行けば「ヤングアダルト」というコーナーはあったりするのですが、書店ではまず見かけません。ヤングアダルト出版会という団体が熱心に活動していますが、書店店頭に「児童書」「ライトノベル」というプレートは見かけても、なかなか「ヤングアダルト」という表記は目にしません。

で、あたし個人としてはヤングアダルトという言葉が根付くか根付かないかということよりも、若い世代に読書という習慣が根付くか根付かないかということの方が気になるので、岩波書店が、あえてなのかは知りませんが、「ヤングアダルト」という単語を使わず「10代からの海外文学」という謳い方をしているのは、それなりに意図があることだと思います。

フェアとか、新刊とか……

以下の写真は紀伊國屋書店新宿本店の店頭です。

 

まずは新刊『ニーチェをドイツ語で読む』です。面陳のみならず、担当の方のお手製ポップまで付けていただいております。深謝。

お陰様で、出足好調な売れ行きです。

続きましては、少し前からスタートしている人文書売り場の「ロシア革命百周年」フェア。

「看板とかありませんか?」との担当子の依頼を受け、弊社宣伝部謹製のパネルがドドーン! 四人の肖像、誰だか、わかっていただけますかねえ?

って、ダジャレのようになってしまいましたが、『わかっていただけますかねえ』もロシア、ソ連を舞台とした作品が収められている短篇集です。なかなか面白い作品が並んでいますので、こちらも是非どうぞ!

社風というか、カラーというか

あたしの勤務先はフランス語やフランス関係の出版物で知られた会社です。「フランスと言えば……」と、世間的には知られているはずです。それなのに、このところアジア関係の書籍が多くなっているように感じます。

別にフランスに限定していることはなく、ワールドワイドにアンテナを張って、よいものであれば国に拘りはしませんが、やはり社風と言いますか、フランスを中心に欧米のものが多いという印象が強いようで、中国をはじめとしたアジアのものを出していると驚かれることもあります。

上の写真は、あたしの勤務先の入り口にある、新刊を並べているディスプレイの一部です。最新の10点ほどを並べているスペースですが、その一角がご覧のように中国もので占められています。

われながら、「いつの間に?」という思いがします。

が、この数年、確かに中国をはじめとしたアジアものの比重が増えているなあとは感じていました。2015年からの2年間だけでも、『カンボジアに村をつくった日本人』『歩道橋の魔術師』『神秘列車』『ネオ・チャイナ』『父を見送る』『台湾生まれ、日本語育ち』『中国第二の大陸アフリカ』『インド独立の志士「朝子」』『中国 消し去られた記録』『蔡英文 新時代の台湾へ』『帝都東京を中国革命で歩く』『ブラインド・マッサージ』『来福の家』『年月日』『鬼殺し(上)』『鬼殺し(下)』『張作霖』『蔡英文自伝』といった作品がございます。歴史だけでなく、現代の文学作品もありますし、ルポルタージュ的なものも混じっていますので、ジャンルでもかなり幅広く出しているなあと思います。この他に中国語や韓国語の語学書も出しているわけですから、出版点数は更に増えます。

カラーや伝統を維持しつつ、時代に合わせて変化していく、それがよいのでしょうね。