雨の時は滑りやすいので足元には十分ご注意ください

というアナウンスをデパートやショッピングモール、駅構内などでよく聞きます。このところ雨が続いているので、耳朶に残っています。

確かに、雨で濡れた床、滑りやすいですよね。革靴とか女性のハイヒールだと本当に滑って転びそうになるのがわかります。

でも、だったらもう少し滑らないような材質を使うとか、表面加工を施すべきではないか、そう思います。あれだけ偉そうにしている建築家の方々、あるいはゼネコンの人たち、少しはそういうことに知恵を働かせないのでしょうか? 本気でそう思っている今日この頃です。

ところで、店頭でこんな新刊を見かけました。藤井光さん訳の『すべての見えない光』です。なんか光つながりのような……

 

この本の梗概、新潮社のサイトによりますと

孤児院で幼い日を過ごし、ナチスドイツの技術兵となった少年。パリの博物館に勤める父のもとで育った、目の見えない少女。戦時下のフランス、サン・マロでの、二人の短い邂逅。そして彼らの運命を動かす伝説のダイヤモンド――。

とあります。フランス人の女性とドイツ人の男性が出会う、それも戦時中に。どこかで聞き覚えのあるストーリーのような、と思ったら映画化もされた『フランス組曲』でした。こちらもドイツ占領下のフランスでの出来事を描いた作品です。

映画のサイトに載っているストーリーでは

1940年6月。ドイツ軍の爆撃にさらされ、パリは無防備都市となった。フランス中部の町ビュシーにパリからの避難民が到着した頃、独仏休戦協定が結ば れ、フランスはドイツの支配下に置かれる。結婚して3年、戦地に行った夫を待つリュシルは、厳格な義母と大きな屋敷で窮屈な生活を送っていた。その屋敷 に、ドイツ軍の中尉ブルーノが滞在することになる。心すさむ占領下の生活で、ピアノと音楽への愛を共有する2人は、いつしか互いの存在だけが心のよりどこ ろになっていく。それは同時に、狭い世界に生きる従順な女性だったリュシルが、より広い世界へと目を向ける転機にもなっていくのだった。

とあります。なんとなく、両作品、似ていませんか? いや、クレストの方は読んでいないので、まるっきりどんなストーリーなのか知りませんけど……(汗)

人魚は怖い生き物?

録画しておいた「人喰い人魚伝説」を視聴。

インチキサーカスの団長がひょんなことから本物の人魚を手に入れ、それで一攫千金を企て大西洋を新大陸へ向かいます。が、美しい人魚は、実は人を喰らう恐ろしい化け物で、船の乗組員は次から次へと襲われていく、というストーリー。

前半は人間に捕われてしまった悲しい人魚の物語かと思いきや、後半になって徐々にその人魚が人を襲うようになります。それでもあんな扱いを受けたら、やはり見る方は人魚に肩入れしたくなるというもの。ヒロインだけが人魚の味方のように振る舞っていますので、たぶん彼女だけは生き残るのだろうなあということは早い段階でわかります。

が、最後の最後に近いところまで来て、人魚の真の目的がわかります。ここからはネタバレですが、人魚が人を食べるというのは別の話で聞いたことがあるような気もしますが、本作の人魚はまさしく人間をエサにして生きているのです。そして捕われていた人魚というのは、かわいそうな立場に置かれていた前半から中盤までは美しい姿なのですが、最後に人魚ではなく半漁人のような姿に変わってしまいます。これが彼女(?)の本当の姿だったのです。

つまり彼女は人魚の女王とでもいうべき存在で、人魚の島にいる子供たち(人魚たち?)のエサとなる人間を捕まえてくるのが目的だったのです。ですから、一人か二人の人間を自分が食べた後は船員を襲っても食べずにおきます。そして舵を失った船を操って、いつの間にか人魚の島に座礁させ、船員たちをエサとして、島で待っていた人魚たちに与えるのです。

うーん、あの美しい前半の人魚がこんな醜い姿になってしまうとは……