懐かしい本たち!

少し前から、あたしの勤務先は会社の大掃除的なことをしています。ここ数年、定年退職の人が何人かいたり、この秋には社員募集で二人の増員があるので、席を用意しないといけないこともあって、この機会に要らないものだとか、デスク周りの私物も片づけようと、全社的におそうじモードです。

あたしも、数年ぶりに身の回りの片づけなんてしています。まるで会社を辞めるかのように(爆)。

そんな整理作業中に出てきたのが上の一冊、岸田國士訳の『にんじん』です。懐かしいですね。いや、懐かしいどころか、あたしが入社した時には品切れになっていた本だと思います。

続きまして、時々問い合わせはあるものの同じく品切れになっているUブックス。『黒い美術館』『黒いいたずら』『悲しき酒場の唄』『燠火』の4点。イーヴリン・ウォーなど、最近新しくだしているのもありますから、新装版として出せないものでしょうか?

上の青い4点よりは少し新しめ(刊行が古くない)のが上の2点。『10 1/2 章で書かれた世界の歴史』『フロベールの鸚鵡』です。2011年にジュリアン・バーンズがブッカー賞を受賞したときに、いくつかの書店から注文が入りましたが、その時には既に品切れでした。

うーん、残念。

たぶん、まだまだ本当にごく少部数なら需要もあるのでしょうけど……

政治家は哲学者たるべし?

本日の朝日新聞読書欄に掲載されました。

セネカ 哲学する政治家』です。

 

副題がいいですね。「哲学する政治家」、まるで現在の政治家に聞かせてあげたくなるような言葉です。やはり哲人政治家ではありませんが、政治家たるもの哲学を持っていないとダメなのではないでしょうか?

しかし、やはりセネカと言えば哲学者というイメージが強く、政治家という印象はありませんね。本書はそんなセネカの政治家としての一面にスポットをあてたものですので、古代ローマ史やネロに興味のある方にも必読の一冊ではないでしょうか?

ちなみに、同じ朝日新聞に「書物復権」の記事も載っていました。あたしの勤務先ではベケットの『事の次第』が早々に重版となるくらいの人気を博しております。