ミケプロ

本日の晩、NHK-BSで映画「ミケランジェロ・プロジェクト」が放送されます。2014年の作品です。番組のウェブサイトには

第2次大戦末期のヨーロッパ。ドイツ軍はヒトラーの命により、侵攻した各国の美術品を次々と略奪していた。危機感を募らせたハーバード大学付属美術館の館長ストークスは、ルーズベルト大統領を説得し、芸術の専門家たちを集めた特殊部隊“モニュメンツ・メン”を結成、貴重な美術品を取り戻すべく最前線へと乗り込むが…。実話をもとに、G・クルーニーが製作・監督・脚本・主演を務め、豪華キャストの共演で描く戦場サスペンス。

とあります。

で、この映画の原作は何かしらと言えば、『ナチ略奪美術品を救え 特殊部隊「モニュメンツ・メン」の戦争』なのです。ちょっと分厚いノンフィクションですので、読み応えは十二分にあると思いますが、是非どうぞ。

とお薦めしたいところですが、本書は現在在庫僅少。どうしても手に入れたいという方はお早めに!

あなたの隣の移民たち?

Facebookではチラッと紹介しておいたのですが、改めまして、昨日の朝日新聞です。

読書欄でもなければ天声人語でもなく、記事と言いますか、コラムの中に『移民とともに 計測・討論・行動するための人口統計学』が引用されていました。

移民に関する記事だったので、販促に繋がるようなネタはないかなと思いながら読んでいましたら、なんと勤務先の刊行物が引用されているではありませんか!

書名が出てくるのは最後の方です。

全体の結び、総括するような部分に使われていますので、かなり効果的な宣伝になっているのではないかと思います。

右の写真が、ちょうど記事の最後の方なのですが、この部分に出て来ます。

もちろん記事だけではなく、本書も本屋さんか図書館で手に取ってご覧いただければ幸いです。

ブームなの?

今朝の朝日新聞で『郝景芳短篇集』が紹介されていました。

本書のタイトルを聞いて、すぐに『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』を思い出し方は、かなり中国SFに詳しい方なのでしょう。

そうです。郝景芳は『折りたたみ北京』の作者です。ただ、『折りたたみ北京』はケン・リュウが英訳したものの邦訳ですが、『郝景芳短篇集』は中国語原文からの邦訳になりますので、翻訳にも多少の違いがございます(タイトルも「北京 折りたたみの都市」です)。

それにしても、日本でこのように中国SFの翻訳出版が続くというのは確かにちょっとしたブームと呼んでよいかと思いますが、中国大陸でもSF作品の出版が目立つのでしょうか? それとも、たまたま日本で翻訳されるものにSFが多いだけなのでしょうか?

ちょっと囓ってみたい人には……

今朝の朝日新聞に、いま注目の万葉集に関する論考が載っていました。筆者は品田悦一さん。

万葉集に関する学説が注目されているようで、その著作が月末に復刊されるとも書いてあります。これは楽しみです。ただ、そんな専門的な論考を読むのはちょっと無理、という方にお薦めなのが『分断された時代を生きる』です。

同書は東京大学教養学部の人気公開講座を書籍化したもので、その中に同氏の「『万葉集』はこれまでどう読まれてきたか、これからどう読まれていくだろうか」という一編が収録されているのです。他にも興味深い論考が詰まっていますし、そもそもが高校生向けの公開講座なので、予備知識などなくともスラスラ読めますので、手始めに読むにはうってつけです。

そんな万葉集に関する記事の真下にはこちらの記事。

82年生まれ、キム・ジヨン』、相変わらず売れ続けているようです。ただ、個人的には『ヒョンナムオッパへ』の方がより身近で、共感しやすいストーリーだと思いますので、この機会に併読してみては如何でしょう?

絵画は劣化するものです

今朝の朝日新聞に窪島誠一郎さんが載っていました。

長野にある無言館のことに触れられています。

無言館関係ですと、あたしの勤務先からは『「無言館」への旅 戦没画学生巡礼記』『無言館の坂を下って 信濃デッサン館再開日記』といった本を出しています。この記事で初めて無言館を知ったという方も少なくないと思います。長野まで足を延ばすのはすぐには難しいというのであれば、これらの本がお薦めです。

また窪島さんは、無言館での来館者とのやりとりから『絵をみるヒント』という本も書かれていますし、『父 水上勉』も上梓されています。

思い出していただけましたでしょうか?

本日の天声人語に大阪で起きた母子餓死事件のことが載っています。

その事件に着想を得て、舞台を台湾の台北に移して小説に仕立てたのが『ここにいる』です。貧乏な母子家庭が食べるものもなくて餓死したという単純な事件ではないようで、著者・王聡威さんなりの解釈で事件の背景が描かれています。

実際の事件の方も、いったいどうして起きてしまったのか、よくわからないところが多々あります。食料さえ与えればよかったという簡単なことではないようです。

もしかすると書評よりも効く?

今朝の朝日新聞の文化・文芸欄です。

先日刊行がスタートした『金子兜太戦後俳句日記』のことが取り上げられています。記事中にもありますように、全3巻、半年に一冊のペースですので、一年後の来年2月に第三巻が刊行になって完結の予定です。

書評よりも(読書欄で紹介されるよりも)、こういう記事で紹介された方が売り上げに聞いたりすることがままあります。特に金子兜太さんのファンであれば、こういう記事もしっかりと読んでいるでしょうから、これから「よし、買ってみよう」という方も多いのではないかと期待しております。

そして、かなり後になってから、「新聞にこういう本が載っていたんだけど……」という客注が書店に舞い込む可能性も高いです。書店の方も書評に載った本はあらかじめ注文しておいたり、タイトルくらいは記憶に留めているでしょうが、こういう記事で紹介されたものまではフォローしきれていない場合もあると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

代わりにどうぞ!

今朝の朝日新聞「折々のことば」はフェリーニ。

引用元は平凡社の『フェリーニ』のようですが、残念ながら品切れのようです。読みたいなあと思った方は古本屋を探すしかないのかも知れません。

引用された言葉ではなく、フェリーニについて読んでみたいというのであれば、あたしの勤務先から『フェリーニ 映画と人生』という一冊が出ていますので、こちらを是非どうぞ!

お祝い事、二つ

朝日新聞に、昨日お知らせした磯崎新さんの記事が載っていました。

全国の書店から『挽歌集 建築があった時代へ』の注文が届いています。この機会にコーナーを作ろうという書店もあるようです。嬉しいことです。

そして、そのお隣には芸術選奨の記事が載っていました。

なんと、古井戸秀夫さんの『評伝 鶴屋南北』が読売文学賞に続き、芸術選奨も受賞しました。

高額な書籍なので、気軽に書店店頭に並べられる書籍ではなく、注文には書店員さんのにも勇気が要るようです。とはいえ、店頭でも確実に売れているのです。ダブル受賞で更に売り上げが伸びると期待しています。

近々、新刊が出ます

今朝の朝日新聞に川喜田敦子さん。

著書に『ドイツの歴史教育』とありますが、現在品切れで、今年の《書物復権》の候補作には挙がっていましたね。今年復刊されるのでしょうか?

しかし、今月下旬に待望の新刊『東欧からのドイツ人の「追放」 二〇世紀の住民移動の歴史のなかで』が刊行予定ですので、楽しみにお待ちください。