こういう装丁なのです

本日の朝日新聞読書欄の情報フォルダーに『モンテーニュの言葉』が載っています。

「情報フォルダー」欄なので書影が載っていないのが残念ですので、ここでちょっとご紹介します。『エセー』を通読するのはちょっと大変という人には、エッセンスを凝縮した本書がお薦めです。

ちなみに、本書のサブタイトルは「人生を豊かにする365の名言」です。

一日に一つずつ味わっていけば、一年間でモンテーニュの真髄が身につくはずです。

もしかして、書籍という形より「日めくりカレンダー」形式で販売した方がよかったでしょうか?

ただ、見ていただければおわかりのように、『エセー』の各章は長さにばらつきがありますので、簡単に暗記できそうな短さのものもあれば、小品と言える長さのものもありますので、やはり本という形がふさわしいのでしょう。

ゴルビー!

今朝の朝日新聞読書欄で、出口治明さんが『ゴルバチョフ その人生と時代()』を紹介してくださいました。先日は、佐藤優さんが毎日新聞で同書を紹介してくださいましたので、連続での紹介となります。売り上げも一気に伸びそうです。

それにしても、ゴルバチョフというと、あたしのような1989年の天安門事件、東欧革命を知っている世代からすると希望の星のような存在です。共産圏崩壊のきっかけを作った人として記憶されています。

もちろん、その後にロシアの混迷、プーチンの独裁体制といった現在に続くロシア史があるわけで、そんな流れを見ているとゴルバチョフは何を思うのか、ということが気になります。そして出口さんも触れているように、ゴルバチョフのロシアにおける評価はいかなるものか、今後変わる可能性はあるのか……

なお、同書と供に『死神の報復 レーガンとゴルバチョフの軍拡競争()』なども併せて読んでいただけると幸いです。

それにしても『レーニンの墓 ソ連帝国最期の日々(上)』が現在品切れなのがちょっと残念です。

まだ歴史にはなっていない

昨日の朝日新聞に載っていた小さな記事。

カンボジアを大混乱に陥れたポル・ポト派のナンバーツーが死んだというニュースです。

ポル・ポトと聞いて「何のこと?」という若い方も多いと思いますが、たぶんまだ歴史の教科書に載ってこないほど最近の出来事だから知らないだけなのかもしれません。

あたしくらいの世代でも、ポル・ポトがどのくらいの年代に生きていたのか、といった基本的な点でちゃんと理解できていない人は多いはずです。やはり東南アジア諸国って近いようで遠いのですね。

ポル・ポトについては、かなり厚い本ですが『ポル・ポト ある悪夢の歴史』がお薦めです。共産主義とは名ばかり、そのなんたるかもほとんど知らない連中が共産革命を起こそうとした顛末がわかりやすいです。否、彼らが使用としたのは共産革命だったのでしょうかね?

それにしても、ポル・ポト派の裁判、いまもまだ続いているのでしたっけ?

NHKのBS1で……

昨日の朝、NHKのBS1で放送されていた「キャッチ!世界のトップニュース」という番組に『銃弾とアヘン 「六四天安門」生と死の記憶』の著者・廖亦武さんが登場していました。

時間にしてはほんの5分弱ではありましたが、それなりの印象を残したのではないでしょうか?

番組では、今年が六四天安門事件からちょうど30年、中国の民主化に人生を捧げた劉暁波氏の死から2年ということで、そのタイミングもあって本書の邦訳出版もあったわけですが、そのあたりのことを中心に構成されていました。

残念ながら、『銃弾とアヘン』の書名が出たり、書影が映るといったことはありませんでしたが、字幕にも出た「記録」というものの一つに本書が含まれることは確かなのではないでしょうか?

書影が映らなかったので、テレビの前に同書を置いて写真を撮ってみましたので、興味を持たれた方は書店でお求めくださいませ。

便乗しました

朝日新聞の朝刊です。

この記事で取り上げられているのは岩波書店の本ですが、あたしの勤務先でもこんな本を出しているので、ご紹介します。

文庫クセジュの『双極性障害』です。

実は「双極性障害」なんて言葉、この本で初めて知ったのですが、躁と鬱を繰り返す症状のようですね。躁でも辛いし、鬱でも辛いのに、それが両方繰り返し起こるなんて……

現代特有の病なのでしょうか?

配本前日に朝日新聞の夕刊で

昨日の朝日新聞夕刊です。

岡田利規さんの舞台の紹介です。タイの作家の小説を戯曲に仕立てたもので、昨日から始まったようです。

これに併せて、あたしの勤務先からも『憑依のバンコク オレンジブック』が刊行になります。ちょうど本日が配本日です。一見するとおしゃれな雑誌のような装丁、造本ですが、書籍扱いにないます。書店店頭ではどこに置かれるのでしょうか?

ちなみに河出書房新社からも『プラータナー 憑依のポートレート』が刊行になりますが、こちらは元となっている小説の翻訳です。

朝日新聞夕刊、アゲイン

二日続けて、朝日新聞の夕刊から。

今回は演劇、ゴドーを待ちながらです。

ただいま、神奈川県で上映中です。

人気作品ですから、何度も上演されていますが、令和になって初の上演ということで、これまでとは少し演出なり解釈なりが変わっているのでしょうか。

今年はベケットの没後30年ですから、これ以外にもいろいろと催しがあるのではないでしょか?

上演については知りませんが、出版界では河出書房新社から「小説三部作」新訳の刊行が始まりましたね。あたしの勤務先の「新訳ベケット戯曲全集」もあと二巻、年内に完結したいところです。

 

さて、記事中にある「岡室訳」は左側で、右側は「旧訳」になり、どちらも現役です。お好きな方をどうぞ!

不条理劇と言えば……

今朝の朝日新聞です。不条理劇についての記事が、こんなに大きく載っていました。

不条理劇と言えばベケットでしょう。紙面では『新訳ベケット戯曲全集』の第一巻の「ゴドーを待ちながら」が取り上げられていましたが、Uブックス版の『ゴドーを待ちながら』もロングセラー&ベストセラーです。

また、あたしの勤務先では、同じくUブックスで『サミュエル・ベケット』という一冊も刊行していますし、ベケットに関する書籍は何冊が出していますので、併せてどうぞ。

なお、日本における不条理劇と言えば別役実さんですが、『風の演劇 評伝別役実』という評伝も刊行しています。