書店としての大学生協の可能性

先週の金曜日は大学生協事業連合のセミナーと懇親会がありましたんで、出かけてきました。

大学生協は、大学内にある店舗で、文具や書籍の販売、食堂、旅行の手配など幅広く展開していますが、ひとまず出版社勤務のあたしにとって関心があるのは書店部門です。

一般に町の書店は、規模の大小はありますが、大人から子供までいろいろなお客さんがやって来ます。立地によってサラリーマンが多いとか、中高生がよく来るとか、若い夫婦や子供が多いなど、大まかな傾向はありますが、間口はとても広いです。

それに比べると大学生協の場合、お客として想定されるのは大学生と大学教員です。否、想定どころか、原則としてその人たちしか来ないと言っても過言ではありません。大学生と大学教員に絞れるわけですから、品揃えも町の書店と比べると簡単なのではないかと思うのは素人考えなのでしょうか?

いずれにせよ、あたしの勤務先が出しているような専門書、値段の張る本はなかなか町の書店では厳しいのですが、大学生協であれば大学院生や教員、あるいは大学図書館が購入してくれる可能性が非常に高いと思うのですが……

「歌ってみた」「踊ってみた」ではなく、「並べてみた」「撮ってみた」です!

こちらの画像を見て、すぐにわかる人は既に映画を見た方でしょうか? あるいは、映画の予告編にも映っているシーンですから、目敏い人であれば映画を見ていなくても気づかれるかも知れません。

はい、その通り、いま絶賛上演中の「天気の子」です。

主人公の帆高がマンガ喫茶でカップうどんの「どん兵衛」を食べるシーンです。その「どん兵衛」の蓋が開かないよう押さえるのに使われているのが『キャッチャー・イン・ザ・ライ』です。

既に書店店頭では、文庫版『天気の子』と一緒に並べているお店も多数出現しています。(個人的には、主人公の「帆高」という名前は『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の主人公ホールデンを意識して付けられているのではないかと推測しています。)

新海誠作品のファンであっても、それほど本を読むわけではない、という方だと『キャッチャー・イン・ザ・ライ』が一緒にならんでいるを見ても「?」だと思いますが、小説好き、特に海外小説好きの人であれば、「あそこのシーンに映っていたのキャッチャーだよね?」という話題で盛り上がれるはずです。

実際にそういう反応がネット上にちらほら現われてきていますし、書店の中には「どん兵衛」まで一緒に並べているところもあるようです(笑)。

というわけで、既に新宿の紀伊國屋書店のTwitterでは「どん兵衛」に『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を載せた写真がアップされていまして、今後も書店の方やファンの方が続々と、自分も撮ってみたという写真をアップするようになるのではないでしょうか?

で、あたしも、数日前にやってみたのですが、再びのチャレンジです。

最初の画像は、われながらうまく撮れたと思っていたのですが、いざ改めて眺めてみると、角度や配置などいろいろな点で完成度がいまひとつでしたので、三度チャレンジしたのが次の画像です。

これはかなりよい線いっていると思うのですが如何でしょう? 最初の画像よりはオリジナルに近づけたかと思います。ただ「どん兵衛」がキーボードにちょっと近すぎるかな、と思ったので、もう一回チャレンジしたのが三枚目になります。

気になったキーボードとの距離感はよいと思いますが、気づいたら画像の下の方が切れていました(汗)。

なかなかうまいこといかないものですね。画像を連続表示してみたのが左のアニメーションGIFです。

三枚の写真の中では、どれが一番オリジナルに迫ることができていますでしょうか?

それと、こうしてみると、実は一番違和感と言いますか、現物と異なるのは「どん兵衛」のパッケージの緑色です。映画ではかなり黄緑に近い明るい色ですが、実際には深緑に近い色をしていました。そして側面の図柄と蓋の図柄の位置関係が「どん兵衛」一つ一つ異なっていて、なかなかオリジナルのような配置になっている「どん兵衛」が見つからないのが残念でした。

新聞に著者が登場!

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重版決定です

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新書から芸術へ

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再び、リサなのか、ガスパールなのかを問う

昨日のリサガスネクタイはブルー系でしたが、本日は臙脂系です。

ブルーのネクタイは濃いブルーと薄いブルーでしたので、どちらをメイン締めるかでずいぶんと印象が変わりそうな一本だったのですが、臙脂のネクタイは全体が同じ色でちょっとつまらないです。

写真を見ても、後ろから覗いているのがわかりづらいですよね。こういう言い方はしたくないですが、なんか手抜き感があるような……

で、模様、図柄はこんな感じです。

ブルー系と同じです。半分はネクタイの柄にありがちな斜めのストライプ、もう半分はご覧の通りです。

これ、昨日締めていたブルーのネクタイと同じでしょうか? 同じですよね?

となると、これもリサなのか、ガスパールなのか……

もしかして、ブルーの方がリサ、臙脂の方がガスパールなのでしょうか? あるいはその逆とか?

どなたか詳しい方、見分け方を教えてください!

まだありました!

承前。

中公新書の新刊『ヒトラーの時代 ドイツ国民はなぜ独裁者に熱狂したのか』は、何度も取り上げられているテーマですね。池内紀さんがそれをどう料理しているのか興味深いです。

中央公論新社のウェブサイトによる同書の内容紹介には

泡沫政党だったナチスの党首アドルフ・ヒトラーは、圧倒的人気を獲得し、権力の座へ駆け上がった。独裁制はなぜかくも急速に実現したのか。ドイツ国民がそれを支持した理由は何か。アウトバーン建設、フォルクスワーゲン(国民車)の生産、労働環境の改善、社会福祉の拡充といった巧みな施策、そしてゲッベルス主導のプロパガンダ、ゲシュタポによる弾圧――。さまざまな角度から、ヒトラーを独裁者に押し上げた「時代」を描く。

とあります。

こんな内容紹介を読んで思い出されるのが『独裁者は30日で生まれた ヒトラー政権誕生の真相』です。

本書も同じようなテーマを扱っている本で、そのキャッチには「なぜヒトラーは首相になれたのか? 米独歴史学界で大論争を巻き起こした碩学が辿りついた結論」とあります。

やはり海外でも論争の的なのですね。日本でも政治家が「ヒトラーは合法的に政権についた」といったことを言う人がいましたが、そのあたり本書を読めば正しいのか間違っているのか、わかると思います。

さて、ウェブサイトの内容紹介を見ますと、

 1933年1月30日、ワイマール共和国大統領パウル・フォン・ヒンデンブルクはアドルフ・ヒトラーを首相に任命した。後から振り返ると決定的なこの出来事は、果たして避けがたい必然だったのか? それとも避け得る過失だったのか? 本書はこの近代史最大の〈謎〉に挑んでいる。
著者ターナーは、大資本がヒトラーの権力掌握を準備したという当時支配的だったマルクス主義的見解に挑戦して、大論争を巻き起こした人物として知られる。本書では、そうした観点に立ち、ヒトラーの権力掌握を具体的な出来事に位置付けていく。
相次ぐ選挙での敗北、枯渇する党資金、突撃隊の叛乱など、このときヒトラーはまさにどん底にあった。側近のゲッベルスが暗い気持ちで「1932年は長い不運の連続だった」と日記に書き記したほどである。
それではなぜヒトラーは権力を掌握できたのか? 鍵となるのはごく少数の政治家の動静である。歴史を安易に「非人間的諸力」に還元するのではなく、一日一日を丹念に検証していった先に見えてくるものは何か? 古典として知られる名著の本邦初訳。

とあります。

さあ、二冊一緒にどうぞ!