このタイミングで!

朝日新聞に大きくゴルバチョフのインタビュー記事が載っていました。ゴルバチョフと聞いても、若い方はピンと来ないかもしれませんね。あたしくらいの世代ですと、停滞するソ連をなんとか蘇らせようとした改革者というイメージがあります。

 

となると、記事と併せて読んでいただきたいのがこちら、『ゴルバチョフ その人生と時代(上)』『ゴルバチョフ その人生と時代(下)』です。

どんな本かと言いますと、

「冷戦終結30年」にして解明される、ゴルバチョフという「謎」。ソ連改革から解体へと導いて「世界を変えた男」を、人間味豊かに描く。ピュリツァー賞と全米批評家協会賞受賞の歴史家による、評伝の決定版

と公式サイトの紹介文にあります。今年は昭和が終わって30年、中国の天安門事件から30年、そしてベルリンの壁崩壊から30年という節目の年。30年前の世界史的な動きのキーバー村の一人がこのゴルバチョフなわけです。

この機会に、年末年始に読書に如何でしょうか?

先日の書評に……

書評が出ると本が売れる、それは一昔前の話、と言う人もいますが、今でも売り上げを押し上げる効果はあります。

確かに10年前、20年前に比べ、書評に出た以降の売り上げの伸びが鈍っているのは事実でしょうが、それは業界全体が縮んでいるので、それと比較したときに、書評効果がそれほど落ちているのか、一概には言えません。

ただし、基本的に書評というのは毎週更新され、新しい本が紹介されるものです。となると、書店としては、書評が出たから注文しても、その本が入荷するころには次の書評が出ているので、どれくらい売れるのか首をかしげてしまうのも理解できます。

とはいえ、毎週毎週新しい書評が出るからといって、翌週になれば前の週の本の注文が途切れるのかといえば、そんなことはありません。毎日のように電話で書店からの注文を受けていると、意外と息の長い書評効果というのを実感することがしばしばです。

読者を馬鹿にするわけではありませんが、書店店頭でよく聞くのは「この前の新聞に出ていたんだけど」と言われてこの一週間の新聞を当たってみたけど見当たらず、更に探したら二、三週間前のものだった、というエピソードです。「この前」といってもこの一週間とは限らず、一か月くらいのスパンを考えておいた方がよいのです。

となると、書評が出てから注文して、一週間近くかかって入荷したとしても、読者から見てそれほど時機を逸してしまっていることにはならないわけです。もちろん、初回のされ方やその本のジャンルにもよるので、すべてがそうだとは言えませんが……

ささやかな暮れのご挨拶?

暮れになるとお得意先回り。暮れのご挨拶です。

手土産はカレンダーというのが定番でしょうか? いえ、確かにカレンダーは相変わらず配られていますし、こちらもいただいたカレンダーを重宝しています。それでも世間一般ではどうせなら気に入った柄のカレンダーを部屋に飾りたいと、市販のカレンダーを買っている人も多いようです。

カレンダーも千差万別。文字の大きさにこだわるのか、写真やイラストで選ぶのか、一か月一枚がいいのか、二か月や三か月で一枚になっているものがよいのか? こればかりは好みですね。

そんな暮れの挨拶の手土産ですが、あたしの勤務先では昨年からこのようなものを作って、お世話になっている書店の方に配っています。とはいえ、回りきれない書店も多いので、すべての書店の方に行き渡っているとはとても言えませんが……(汗)

何かと言えば、ポストイットです。こういったものが書店現場では一番喜んでもらえます。それほど高いものでもないので、もらった方が遠慮なく使えますし、お互いにとってWin-Winなのではないでしょうか?

大きさ違い、色違いのポストイット、左側の一番大きなサイズにはロゴや社名も入っています。一応は宣伝物という扱いです(笑)。

そして今年です。

昨年は昨年出喜んでいただきましたが、「ちょっと小さいかな」という意見もありました。もちろん昨年のサイズはポストイットの王道、最もポピュラーなサイズだと思うので、これで困るという人は多いわけではないのですが、「ちょっとメモを書いて貼るのには小さい」というのは配布しているこちらでも感じていたことです。

というわけで2019年版がこちらです。

なんとなく、昔懐かしい国際郵便封筒をイメージさせますが、フランス国旗のトリコロールですよね。フランスがあたしの勤務先の代名詞でもあるので、そのあたりは意識しているのではないかと思います。

箱から取り出すと、入っているのはこういうポストイットです。今年はワンサイズでロゴや社名も入っていません。色も一色ですから、昨年の方が凝っていたでしょうか?

でも、メモなどを書き込むにはこのくらいのサイズがないとダメですよね。これなら、ちょっとしたメッセージを書いて同僚のデスクやPCの片隅に貼っておくのに適しています。そういう使い方であれば、色も黄色の方がデスク周りでも目立つでしょう。

で、最近になりまして、書店回りの時にこれらを持ち歩いて、行った先の書店の方に差し上げています。やはり喜んでいただけます。「こういうのがいいんですよね」という感想がほとんどです。喜んでもらえると、こちらとしても嬉しいです

ところで、昨年のポストイットだと小さすぎてメモとか書けないと言われて今年は少し違うのに変えたのですが、両者のサイズの違いが気になりませんか?

最後の写真は、二つを並べてみたものです。今年のポストイットはこの外箱とほぼ同じサイズです。昨年のは二枚目の写真でおわかりのように二つ折りです。やはり、昨年のものと比べると、今年は格段に各スペースが広くなったということがご理解いただけるのではないでしょうか?

併売している書店はあるのかしら?

現在売れに売れている『龍彦親王航海記 澁澤龍彦伝』ですが、毎日新聞に先日掲載された川本三郎さんの評で、澁澤龍彦と砂澤ビッキに関係があるということを初めて知りました。不勉強で情けないです。

 

で、その砂澤ビッキと言いますと、新刊『ラストカムイ 砂澤ビッキの木彫』です。全くの偶然ですが、こんな続けざまに関係する二人の本が刊行されるなんてちょっと驚きです。

ただ、どの書店を覗いても、この二冊を並べて展開しているところは見当たらないですね。それは仕方ないのかも知れませんが、そういう並べ方、売り方があっても面白いのではないでしょうか?

間接的に紹介されている?

昨日の朝日新聞夕刊です。

今年の演劇会を回顧する記事が載っていました。そう言えば、今年の漢字も発表されましたが、もうそんな季節、年の暮れが迫っているのですね。

さてこの中で三人中二人が「プラータナー」を挙げています。これってタイと岡田利規さんのコラボのような作品だったと記憶していますが、書籍はあたしの勤務先から刊行されています。それが『憑依のバンコク オレンジブック』です。

これは単純な戯曲の本ではなく、「国際共同制作プロジェクトの公式ガイドブック」でもありますので、バンコク観光案内や対談、論考なども含んだ、一見すると旅行ガイドのような作りになっています。ご興味のある方は是非どうぞ!

続いては、小泉環境大臣のスピーチも日本ではニュースになりますが、世界的には化石賞を受賞したという点の方が取り上げられる環境問題の話題。ブラジルの大統領がグレタさんを揶揄したと取られかねない発言をしたとか……

その問題の発言に登場するポルトガル語が「ピラリャ」です。ポルトガル語に不案内なあたしにはどんな綴りなのかもわかりませんが、たぶん、これではないかと思われる単語を辞典で調べてみました。

朝日新聞の記事には「日本で出版されているポルトガル語辞典では「ピラリャ」は「子ども、小柄の人」と説明されている」とありますが、あたしの勤務先から出ている辞典にも同様の説明がありました。

いや、「子供」と「子ども」という表記の違いはありますが、朝日新聞の説明そのまんまの記述です。

ということは、朝日新聞が言う「日本で出版されているポルトガル語辞典」とは、あたしの勤務先から刊行されている『現代ポルトガル語辞典[3訂版]』のことではないでしょうか?

ちなみに問題の「ピラリャ」は、日本のサイトでは綴りを載せているところがほぼ皆無だったので、英語のサイトなどを調べに調べて「pirralha」ではないかと当たりを付けてみたのですが、あっているのでしょうか?

こうして見てみますと、ポルトガル語って綴りも難しいですし、発音記号も英語とはまたちょっと違うものがあったりして素人には手強いです。

で、ポルトガル語に興味を持たれた方、これを機に勉強してみようと思った方、辞書を選ぶなら『現代ポルトガル語辞典』ですよ!

今日の配本(19/12/13)

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製作並びに頒布中止のお知らせ

これまで5年以上にわたり、この時季の風物詩として製作してきました「Nancy Calendar」ですが、2020年版は製作を取りやめます。

理由は至極単純で、このところ新しいブラウスもネクタイも購入していないので、皆さまにご披露するようなカレンダーの水準が維持できないと判断したからです。別に飽きてしまったわけではありません。

ブラウスもネクタイも(特にネクタイなんですが)、市場やネットを見てもこれと思うものがありません。こんなネクタイがあったらいいなあと、いろいろ思いは致しますが、そういったネクタイが見当たらないのが現状です。

もちろん、なかなか給料が上がらず、資金繰りが潤沢でないというのも理由の一角を占めますが、主たる理由はそんなところなのです。

というわけで、この時季、カレンダーが届くのを愉しみに待っていらっしゃる方には申し訳ありませんが、ナンカレ、2020年はいったんお休みとさせてください。2021年版で復活するか、あるいは急遽4月始まりの2020年度版を製作するか、なんとも言えませんが、ひとまずお詫び申し上げると共に、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

さらなる拡販を狙って!

続けざまに筑摩書房の話題です。

同じく書店店頭で見つけた小冊子、なんと32ページに及ぶ立派なもの。これを無料で配布してしまっていいのですか、という出来映え、水準です。

これをいただいた書店の方が、まだ読んでいなかったけど、この冊子を読んだら読みたくなった、と言っていましたので、小冊子のこう語るや恐るべしです。

ここまで売れると、雪だるま式に読者も増えるでしょうし、売り上げも伸びるのでしょうね。ここへ来ての小冊子作成は「年末年始に何か本でも読もうかな」と考えている読者に、「そうだ、今年話題になっていたあの本を」とてを伸ばさせるためのツールなのだと思います。

先手先手を打った営業に同業者として頭が下がります、もっと見倣わなければ!

そしてもう一つ、こちらは二つ折りのチラシといった感じのものですが、早川書房のものです。

自社の書籍からフェミニズムなどをキーワードに書籍を選び、〈彼女はあなたかもしれない-勇気をくれる女性たちのブックガイド〉としてフェアを展開中のようです。

こういうテーマのフェアが企画されたのも、このチラシによりますと筑摩書房の『キム・ジヨン』が影響しているそうです。やはり、キム・ジヨンの影響力、スゴいですね。

年末年始の備えとして

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今日の配本(19/12/10)

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