そろそろ寿命?

わが家の液晶テレビは東芝のREGZAです。特に可もなく不可もなく、いや機能的には十分使いやすいので取り立てて不満はありません。

ただし、もうずいぶん使っていて、発売開始が2008年の製品です。サイズは46型だったか、47型だったか、そのくらいですから、まあ、大きい方ですね。昨今の4Kテレビや大画面のテレビは60型以上もたくさんありますが、200年当時としては、特に大豪邸に住んでいる金持ちでもない限り、このサイズは比較的大きい方だったと思います。

で、昨日か一昨日くらいから、調子が変なのです。

映らないとか、突然消えるとか、そういった致命的なものではないのですが、意外と困っています。

どんな不調かと言いますと、番組表が取得できないのです。

番組表って、いまどきのテレビは、ほとんどがインターネットに接続するのか、テレビ放送の受信電波を使って、どこからか取得しているはずです。ですから、常にアップデートされているわけで、それに基づいて録画予約などをしているのです。チャンネルと日時を設定して予約をしている人なんて、いまどき珍しいでしょうね。たいていは、番組表を表示させ、見たい番組を選んでOKボタンでも押せば自動で予約が登録されるはずです。

なので、それが出来ないというのは、実はなかなか不便なことです。

そろそろ寿命なのでしょうか? でも、それ以外は機能として問題なく動いています。特に不具合は感じません。画面もきれいです。不満などありません。あえて言えば、3D対応でないことですが、かといって、そんなに3Dの番組、基本は映画でしょうけど、を見ているかと言われれば、そんなことはありません。WOWOWでたまにやりますから、それを3Dで見てみたいなあと思うことはありますが、見られなくても不満は感じませんから、それほど必須の機能とも言えないでしょう。

もう一つ言えば、録画機能でダブル録画ができないことでしょうか? そんなにいろいろ取っているわけではないのですが、意外と見たい番組って重なることがあるのですよね。ふだんは見たい番組がないと文句を言っているくせに、見たいものがあるときは同じ日の同じ時間帯だったりすることがしばしばあります。あるいは全くかぶらないまでも、最初や最後の15分や30分だけ重なるとか、そういうこともしばしばあります。そんなとき、ダブル録画ができるとありがたいところです。

が、それも、わが家の場合、DVDレコーダーが3台あるので、それらを併用すれば事足りていますので、これも絶対必要な機能というわけではありません。ただ、テレビだけで内蔵HDDや外付けHDDに録画できるのであれば、わざわざDVDレコーダーを起動させて設定しなくてよいので、楽と言えば楽ですが……

と言っても、結局のところ、新しくテレビを買うお金もないですし、そもそもこの程度の不具合では買い換えるまでもないですから、しばらくは模様眺めでしょうか? とりあえず、いまは静観します。そのうち、何事もなかったように番組表が復活しているかもしれませんので……

男尊女卑的な?

TBSの枡田絵理奈アナウンサーが広島東洋カープの堂林選手と結婚した(する?)というニュース

女子アナの中では枡田アナが一番好きだったあたしとしてはかなりのショックなのですが、それはさておき、このニュースを聞いてちょっと思ったことを。

とりあえず枡田アナは今のところ妊娠はしていないようですが、アナウンサーを辞めるのでしょうか? 報道では特にそういうことは書いていませんね。でも、キリのよい時期で辞めちゃうのでしょうか?

一般にスポーツ選手と結婚した女子アナは、アナウンサーを辞めて選手の健康管理などに精を出す、というパターンが多いようです。仕事を続けるにしても激務の局アナは辞めて、フリーで仕事選びながらというパターンが多いのではないでしょうか。もちろん、既に引退した選手と結婚したならば、また話は違ってきますが……

ただ、いずれにせよ世間一般は、女子アナの方が仕事を辞めて、旦那さんであるスポーツ選手の心や体のケア役に徹すると考える人が多いようです。その選手が結婚を機に活躍すれば「内助の功」と褒められ、成績が伸び悩めば「女子アナ上がりだから、きちんとしたことができていないんだ」といった具合に責められます。もし仕事を辞めずにいて選手の成績が伸びなければ、それこそぼろくそに言われてしまうでしょう。

でも、皆さんどうしてそう考えるのでしょう?

例えば、スポーツ選手の方が自分のプロとしての実力に見切りを付けていて、それに対して相手は、女子アナとして日本一のキャスターにまで上り詰められそうなくらい優秀であれば、競技を引退し、自分が日本一の女子アナのサポート役に徹するという生き方だったあるのではないでしょうか? あるいは男子アナが女性アスリートと結婚した場合はどうでしょう? 彼女が今以上の実力を発揮して、安心して競技に打ち込めるような環境を作るために、自分がアナウンサーを辞めて彼女のサポート役になる、という選択肢だってあるはずです。

もちろん、そういうカップルは何組もいるのでしょうけど、一般に報道される場合、そのパターンが紹介されることってほとんどないですよね。やはり男と女の役割分担という先入観があるからなのでしょうか? もちろん、二人が相談して、どちらかが仕事を辞めて相手のサポートに徹すると決めたのであれば、それはそれで尊重すべきであって他人がとやかく言うことではないでしょう。だけど、世間はやはり女が仕事を辞めるということを暗黙のうちに期待(?)しているのではないでしょうか?

どうなのでしょうね?

アッコちゃん

録画しておいた「ひみつのアッコちゃん」を視聴しました。

 

綾瀬はるか主演のコメディです。子供のころ、アニメの「アッコちゃん」は見ていました。だから「テクマクマヤコン」も、「ラミポスラミパスルルルルルー」もよーく耳に馴染んでいます。ただ、実は「アッコちゃん」のストーリーってほとんど覚えていないんですよね。飼っている猫の名前はシッポナ、確かお父さんは豪華客船の船長で、ほとんど家にいなかったという設定だったと記憶しています。間違っていたらゴメンナサイ。

でも、今回の実写映画版はまるっきりのオリジナルストーリーだったようで、綾瀬はるかの魅力を余すところなく引き出していたように思います。

映画としては、よくある企業再生もの、主人公の純粋で真っ直ぐな気持ちが周囲を動かして、金と力にモノを言わせ会社を食い物にしようとする極悪人をギャフンと言わせる、そんな内容です。ですから、言ってしまえば荒唐無稽、出来すぎ、ありえないストーリー展開と言えるでしょう。

ただ、どうして小学生のアッコちゃんが毎日会社へ行けるのか、という基本的なところは、学校の冬休み期間中だから学校にいかなくても大丈夫、家には塾へ言っていると誤魔化して毎日出勤していたということになっていました。そう、ストーリー全体の荒唐無稽さは棚に上げて、あたしって、こういう細かいところが気になってしかないタイプなんです。

とにもかくにも、休日に難しいこと考えずに気楽に見るには十二分に楽しめる映画でした。

ホタルノヒカリ

台風が来ようとしている休日、それでもニュースなどを見ていると新宿や渋谷にはそれなりの人が出ています。どうしてこんな天気なのに外出する気になるのでしょう? あたしにはまるっきり理解できません。いや、世間には休みの日に家にいるのが耐えられない、とのたまう人も多数いることは知っています。連休ともなれば、一日くらい家の片づけや洗濯などで外出しないことがあるかもしれないけれど、ずっと家に引き籠もっているなんて息が詰まりそうという方、それなりに多いみたいですね。

で、あたしは、典型的な引きこもり派です。三連休だろうが四連休だろうが、別に出かけなくても息なんか詰まりません。おかしくもなりません。家にいて取り立てて何かするわけではありませんが、パソコンをいじったり本を読んだり、そしてテレビを見たり、とそんな風に過ごすだけです。

そんなあたしにぴったりの映画が放映されていました。「ホタルノヒカリ」です。

 

もとはコミックだそうですが、それは読んだことありません。ただし、テレビドラマの方は「パート1」も「パート2」もしっかり見てました。

 

もちろん主役である綾瀬はるかの魅力が面白さの源なんですが、相手役の藤木直人との掛け合いも面白いですね。ドラマではパート2よりもパート1の方が面白かったです。綾瀬はるかと対極のステキ女子役で出ていた国仲涼子ちゃんがまたかわいかったのよね。

さて今回の映画、二人の掛け合い、綾瀬はるかのグータラぶりも面白かったわけですが、やはりすでに結婚しているという設定がある以上、二人の恋路のハラハラ、ドキドキが足りないのが残念です。「花より男子」の井上真央と松本潤、古くは「男女七人」の明石家さんまと大竹しのぶのように、恋路がどう成就するかが楽しいわけで、パート2とかになって、ほぼ二人の恋路が成就してしまい、あとは小粒の邪魔者役が出てくる程度ではどうしても無理して作ったようなストーリーになりがちです。

その点、今回の映画は、二人の間を邪魔するような存在は特に出てくるわけではなく、恋路としては安心して見ていられるぶんそこに物足りなさを感じてしまったのかもしれません。それでも、雨の日に外出もせず、家でのんびり見ているぶんには十二分に楽しめる作品でした。

さて、思いのほか台風の速度が速いので、これは先週同様、東京に関しては、朝の出勤時に多少の影響があるかもしれませんが、ほとんど何の混乱もなく、明日から一日少ない一週間が始まってしまうのではないでしょうか?

夜更かし

今日は体育の日でお休みなので、昨晩は夜9時からのTBS系ドラマ「ごめんね青春!」を見てしまいました。

ふだんですと、翌日の仕事を考えて、夜9時以降のテレビはまず見ることはなく、だいたい8時すぎには寝床に入ってしまうあたしなのですが、翌日が休みだと多少は気も緩んで、録画せずにリアルタイムで見ようという気も起きるものです。宮藤官九郎だし、波瑠ちゃんも出ているし、錦戸亮や満島ひかりは取り立てて好きでも嫌いでもないですが、ドタバタコメディも面白いだろうなあと言うだけの理由です。あと、AKBの川栄の演技も気になると言えば気になります。

で、第一回です。

セリフとカメラワークのスピード感はクドカンワールドですが、やや「そこまでやんなくても」感があります。多用しすぎのきらいを感じました。オーバーアクションにしなくても笑わせることはできるわけですから、もう少しメリハリが欲しい気もします。いや、これは演者がもう少しクドカンの脚本に慣れてくれば変わってくるのでしょうか?

さてつらつら感想を書きますと、斉藤由貴さん、ジワジワとぶち切れた演技を見せて欲しいです。この方、おっとりしている割りにかなりの天然、そんなとぼけた味がうまく出てくると、主演の二人を喰うようになって、ドラマも面白くなると思います。第一回を見た限りでは風間杜夫の方が吹っ切れた演技をしているように感じました。こういう風間杜夫もイイですね。それにしても、森下愛子もさすがに歳をとりましたね。田村正和の奥さん役をやっていたころが懐かしいです。

生徒役は、まだまだ第一回ではそれほど目立つところはなく、特に女子の方は最終シーンでちょっと弾けはじめましたが、まだ様子見というところです。弾けると言えば、えなりかずきにはまだ躊躇いというか恥ずかしさが感じられます。羞恥心は捨てた方がよいのではないでしょうか? 坂井真紀は楽しいです。むしろ、この感じのまま日テレ系の「きょうは会社休みます」に出た方が面白いのではないかと思うくらいです。

そして波瑠ちゃん。うん、相変わらずの透明感、素敵です。あの火事騒ぎの後、どうなったのでしょうね? それがこのドラマのもう一つの大事なサブストーリーになってくるのでしょう。第一回だけでは、女子校の火事騒ぎは錦戸亮のいたずら(?)が起こしてしまった、そしてそのことで錦戸亮は誰にも言えずトラウマを抱えて生きてきたように描かれているわけですが、もしかすると、あの火事騒ぎにも裏があるのではないか、本当の放火犯が別にいるのではないか、という気もしております。

それが恋

先の日曜日の放送で終了したNHKのドラマ「そこをなんとか2」、パート1も見ていましたし、本仮屋ユイカちゃん、とってもかわいく演じていましたね。

その最終回、西別府との別離に悩み落ち込む楽子ちゃんこと本仮屋ユイカをワインを飲みながら縁側で慰める井上和香のセリフがなかなかよかったです。

近づくなと言われても近づきたくなる。気づくとその人のことを考えてしまっている。それが恋なんじゃない?

うーん、あたしには至れない境地です。さらに引き続き井上和香は

人生で最低なのは何も起こらないことよ

とものたまわっていました。あたしなんて、なーんの面白いことも、エピソードと言えるようなこともなく、この歳まで生きてしまいましたから、井上和香流に言えば、最低な人生を送っているってことですよね。

もちろん、ドラマのセリフですから脚本家が考え、監督が言わせているのでしょうけど。

神谷町

本日午後は、とあるセミナーを受けに神谷町へ。

神谷町と言えば、あたしが思い出すのは歌舞伎役者の中村芝翫さんです。

舞台を見たのは何度かありますが、お姫様よりはおばさんや婆さんの役が似合う女形でしたね。特に一本刀土俵入のお蔦役は、もう見事と言うしかない出来映えで、見終わった後も余韻がしばらく覚めなかったのを憶えています。お蔦は玉三郎もいいよ、と言う人がいますが、玉三郎のお蔦は未見なので比較はできませんが、とにかくすばらしかったです。

その芝翫さんも鬼籍に入って数年。梨園では神谷町のおじさんと呼ばれた芝翫さんの演技、芸は、スカパー!などの歌舞伎番組で見るしかないですが、生の舞台を何度か見ることができたのはあたしにとってはなによりだったと思います。

順番というか扱いが違うのでは?

朝の情報番組の芸能コーナーで夏の音楽フェスのことを伝えていました。たまたま見たのがサマソニです。

この映像にチラッと映ったのはロバート・プラントではないですか!

えーっ、ロバート・プラント、来日してたの?

というのはマジな驚きです。それにクイーンも来ていたみたいじゃないですか!

それなのに、それなのに、テレビではプラントのプの字も、クイーンのクの字も扱われません。伝えているのはもっぱら日本人アーチストばかり。映像もそれがメインです。

ちょっと待ってくださいよ。そりゃ、日本のアーチストだって頑張っていますし、いい曲書いていますけど、どんなに頑張ったって、彼らとロバート・プラントやクイーンを同列に語ることはできないでしょ。それこそ、日本人アーチストを全部引っくるめたって勝てっこない、それくらいの存在です。その彼らをどうして取り上げないのでしょう。

これが日本の芸能マスコミのレベルなのでしょうか?

昨晩の隅田川花火大会にまるで関心のないあたしは江戸っ子とは言えないのだろうか、という件について

このところ昼間もそうですが夜も暑いです。あたしが寝ている部屋はもともと納戸だった部屋で、つまりは部屋と言うよりは物置、せいぜい2畳程度の広さ(狭さ?)しかなく、窓も小さいのがあるだけのものです。ですから、クーラーなんて付いていません。付けようにも付けるスペースがありません。辛うじて壁掛けの扇風機を設置し、それを回しております。

夜中に暑さで目が覚めると、枕元の時計を観ます。夜行性なので真っ暗な部屋の中でも見えます。そして時刻だけでなく、温度と湿度も表示されているのですが、それがこの数日は真夜中だと言うのに「32度」とか「33度」といった数字を表示しています。「見るんじゃなかった」と思ってももう遅いです。見てしまったものは取り消せません。そんな数字を見てしまうと、実感以上に暑く感じます。

もちろん、外気はもう少し涼しい(?)のでしょうし、あたしの部屋の小さな窓だって開けてはいますが、なかなか外の空気との循環ができているわけではなく、室内はそんな気温になっているのです。夜中に目が覚めて「いま何時かな?」と時計を見てしまうのは既に癖のようなもので無意識にやってしまいます。そんなとき、小さな時計の盤面に表示されている温度表示にまで視線が向いてしまうのもやむを得ません。

せめて夕方に一雨来れば気温も下がって寝やすい夜になると思うのですが……。そう言えば数日前、東京は世界で一番暑い都市だというニュースを読みました。気温だけを見ればもっと暑い(高い)都市はいくらでもあるようですが、湿度ですとか、コンクリートに覆われた照り返しなど、東京ならではの暑さは格別なようです。そして特に大きかったのが「夜間に気温が下がらない」という点。これが東京をして世界でもっとも暑い都市にしてしまっているようです。

そんな東京の夜ですが、昨晩は隅田川の花火大会でした。

火事とけんかは江戸の華と言いますが、江戸の風情を今に伝える隅田川の花火大会という触れ込みなのでしょうか、毎年テレビ東京が生中継していますよね。あの意味がわかりません。花火をテレビで見て何が楽しいのでしょう。一発、二発の映像をニュースとして見るぶんにはわかりますが、二時間も生中継ってわけがわかりません。

ちなみに、あたしは隅田川の花火大会は見に行ったことはありません。行きたいとも思いませんし、テレビの中継も見たことはありません。自宅のベランダや窓から花火が見えるというのであれば「ああ、やってるな」「きれいだね」と眺めるくらいはするでしょうが、わざわざ会場に行ってまで花火を見ようとは思いません。

ですから、あたしは花火大会って見に行ったことがありません。小さいころ、うちの家族と親戚の家族と一緒に矢切の渡しのあたりの花火大会を見に行ったことがあったかな、という程度の記憶があります。場所はうろ覚えなので、全然違うところだったかもしれませんが。で、その時の感想は、確かに目の前に打ち上がる花火は大きくて迫力がありきれいでしたけど、あれを毎年見に行きたいかと聞かれれば、いえ結構です、と答えるでしょう。実際、その後は行っていません、どの花火大会にも。

あたしの場合、花火大会が嫌いと言うよりも、お祭り自体が好きではないのですよね。「にぎやかで楽しくて、屋台とかも出ていて面白いじゃない」と言われれば、確かにその通りですが、そういうのが鬱陶しくて面倒で、いやなのです。幼少のころ、巣鴨の地蔵通りに住んでいたので、毎月三回、4の付く日に縁日があり、昨今ほどではないにしても、当時もそれなりに賑わっていました。もちろん屋台も出ていました。そんな縁日を楽しんだ記憶もたくさんありますが、小さいころにそれだけ経験していますと、もう飽きてしまいます。ふだんは楽に買い物ができる商店街が、4の付く日だけは人出が多すぎて歩くのもたいへんだったりすると、もう嫌になります。そんなこんなで徐々に縁日が嫌いになり、祭りが嫌いになった、というところでしょう。

小学校、中学校、高校と嫌われっ子だったあたしには、「お祭りに行こうよ」「花火見に行こう」と誘ってくれる友達はいませんでしたから、学生時代も祭りに行く機会は皆無でした。もちろん浴衣のカップルなんていう図は、あたしにとっては夢のまた夢、現実に起こりうるとはとても思えません。きっと、これからの残りの人生も同じでしょう。もちろん、もともと出不精なあたしですから、一人で行こうという発想もありません。なんでわざわざあんな人混みに出かけて行かないとならないの、というのが正直な気持ちです。

と、まあ、あたしはそんな風に祭りが好きでなく、縁日も好きではない大人になってしまったわけです。でも、よーく考えると、縁日が嫌いになった理由にはもう一つ、トラウマと言えるような体験があります。

上述の地蔵通りの四日市のことです。当時、JR巣鴨駅側から地蔵通りに入ってすぐのあたりの炉端でアコーディオンを弾いているおじいさんがいました。大帝は片足がなく、骨組みだけの義足を付けていました。いまだからこそ「傷痍軍人」だとわかるのですが、当時は四肢が揃ってなく、悲しげにメロディーを奏でるあのおじいさんたちが怖くて仕方ありませんでした。「あの人たちはだあれ?」と親に聞くこともできず、一人心の中で震えていたわけです。

縁日というと片足のない怖い人が現われる日、という印象というか、刷り込みが出来上がってしまったのではないかと思います。

三度なんて贅沢は言わない

夏ドラマが始まりだしています。特にこれといって注目の作品はないのですが、とりあえずTBS系の「同窓生」を録画して視聴しました。稲森いずみはカワイイなあと思いますが、取り立てて好きな役者さんが出ているドラマではありません。アラフォーの級友が同窓会をきっかけに再会して、というシチュエーションに期待しての視聴です。

まずは同窓会ですが、実はあたしは出たことがありません。正確に言いますと、同窓会の案内が届いたことがありません。嫌われていたの(?)と言われれば、たぶんそうでしょう、と答えられるくらい、嫌われっぷりには自信があります。自慢することではありませんが……

以前にもこのダイアリーに書いたかもしれませんが、中学に入ると小学校のクラスメートとは付き合うことなく、高校に入ると中学のクラスメートとは付き合うことなく、大学に入ると高校のクラスメートとは付き合うことなく、という学生時代を送っていて、大学時代にわが家は一家揃って引っ越しをしたので、その時点で高校までのクラスメートとは完全に切れてしまったのです。彼らからすると、あたしは行方知れずになっているはずです。

大学時代の友人も卒業後はほぼまるっきりつきあいがありませんので、あたしの場合、いわゆる「地元の友人」とか、「学生時代の仲間」というものは存在しません。社会人になってからは、すべてが仕事上で知り合った人なので、はっきり言えば「友達がいない」ということです。

で、学生時代のクラスメートについて付言すれば、あたしはかなり以前からウェブサイトをやっているので、そしてFacebookなどもやっているので、たぶん検索すればあたしを発見することは難しくないと思うのですが、これまで約20年近い期間で、かつてのクラスメートから連絡が来たことは2、3回しかありません。この一事をもってしても、あたしが嫌われていたこと、誰からも関心を持たれていなかったことは自明だと思われます。

さてドラマに戻って同窓会です。

そんなわけですから、そもそもあたしが同窓会に出席するということが考えられません。たぶん、この先も二度とないと予想されます。あたしの辞書に「同窓会」という文字は存在しないのです。

となると、このドラマのようなシチュエーションは訪れることはありえません。万が一、どこからかあたしのメアドなり住所を調べて同窓会の案内が来たとしても、たぶん欠席で返事を出すでしょう。いや、返事も出さず放置しておくだろうと思います。そんなあたしがこのドラマを見て楽しめるのでしょうか?

当時も今も、友達と呼べる対象もなければ、もちろん恋人なんてのもいなかったあたしですから、焼けぼっくいに火が付いて、という事態は考えられません。それに、もし同窓会があったとして、いまだに結婚もしてないのなんて、あたしだけではないでしょうか? ドラマのように離婚して独り身に戻っている人はいるかもしれませんが……

ただ、あたしだってもし同窓会があったら再会したいなあと思う子の一人や二人はいます。でも、誰もが悩むところでしょうが、果たして意中のその子が同窓会に来るのか否かです。その子が参加しないのであれば、同窓会に行く意味はほぼありません。いまさら当時のクラスメートに会ったからといって(男女を問わず)つきあいが復活するとは思えませんし、復活させたいとも思いません。はっきり言って面倒です。同窓会に行くか行かないか、それはひとえにこの点にかかっています。

それにしても、このドラマのサブタイトルは「人は、三度、恋をする」です。一度目が初恋、二度目が結婚相手、そして中年にさしかかるころ人生の転機となる三度目の恋が訪れる、ということのようです。あたしみたいに人生で一度も恋人がいない人間には、三度なんて贅沢です。とりあえず一回恋愛をさせていただければそれで充分です。