終わることが大切です。

今日の朝日新聞にこんな記事が載っていました。

居酒屋「2時間だけ延ばされても」

そろそろ東京都も緊急事態宣言の解除が見えてきて、日常を取り戻す動きが活発になりつつあります。夜の飲食店の営業もまずは2時間延長が認められることになるようです。

しかし記事にある飲食店の店長は2時間くらい延びただけでは売り上げの回復には結びつかないと考えているようです。飲むのが好きな人からも「7時や8時まででは酔えない」「何のために飲みに行くのかわからない」といった声が聞かれます。こういう人たちって、一度飲み始めたら見境なく飲み続けるのでしょうね。あたしはそれが嫌いです。

盛り上がったら時間なんか気にしないで飲みたいじゃない、という意見はわかりますが、でも次の日のことを考えたり終電・終バスの時間を考えたら終わりの時間を気にするのが普通だと思います。それを考えずにその場だけの楽しさで羽目を外すことはしたくありません。むしろ、ワッと飲んでサッと終わる、それがスマートで後味も悪くない飲み会だと、あたしは思うのです。

話が飛躍しすぎかも知れませんが、飲み会で何時に終わるか考えもせずダラダラ飲んでいる人を見ていると、戦争の終わり方、幕引きも考えずに泥沼の長期戦にハマっていったかつての軍部や日本政府の姿がダブって見えてきます。

世間の常識とわが家の常識

連載が修了したという人気コミック『鬼滅の刃』ですが、あたしはこの「鬼滅の刃」という言葉を知りませんでした。いや、正確に言えば、いま現在は知っていますし、それが人気コミックのタイトルだということもわかっているのですが、この言葉を知ったのはせいぜい半年くらい前のことです。

書店に営業に行ったとき、コミックの『鬼滅の刃』が発売日だったかで結構賑わっていて忙しそうな感じだったのでどうしてなのか問うたあたしに書店の人が「鬼滅の刃を知らないの?」という顔で教えてくれたのです。いやー、ちょっと興味の対象外だと、同じ出版という世界にいながらまるで知らないことだらけです。恥ずかしいところです。

ちなみに、その『鬼滅の刃』ですが、いまのあたしはその言葉を知っただけで、そこから少しの進歩も知識の増加も遂げていません。たぶんというか絶対にイラストを見せられてもわかりません。もちろんどんなストーリーなのかも知りません。キャラクターの名前一つ知らないです。

そう言えば、やはり人気の『ワンピース』も読んだことはなく、かなり最近になるまでそのキャラクターを知りませんでした。いまも「ルフィ」という登場人物がいる、どうやら主人公らしいという程度の知識しか持っていません。

いずれにせよ、渋谷あたりで高校生に聞けば「そんなの常識でしょ?」と鼻で笑われそうなことですが、それがあたしの常識なのです。

そして、これはつい数日前のことです。朝の情報番組でクイズを出していました。テレビのリモコンの4色のボタンを押して答えるタイプのもので、朝の暇つぶしに母がよく挑戦しています。

その日は在宅ワークであたしが自宅にいて一緒に見ていたのですが、問題は次のようなものでした、ヨーロッパで大流行したペストは、何と呼ばれていたでしょう。答えはもちろん「黒死病」です。

問題は三択で、「黒死病」の他の選択肢は「亡国病」と「悪魔病」でした。母は自信満々なのか適当なのかわかりませんが「悪魔病」を選んでいました。あたしは驚いてしまいました。ペストが黒死病というのは常識ではなかったのか?

いや、これこそ先程とは逆に渋谷で遊んでいる高校生に聞いたら正答率はどのくらいになったでしょうね。しかし、わが家の常識がある分野に関しては世間の常識とあまりにも差がある、懸隔があるということに気づかされたエピソードでした。

隣に座るな!

帰路の中央線、今日はちょっと寄り道をしたので、いつもより小一時間ほど遅くなりましたが、それでも昼下がり、ひところよりは人が多くなっている気がします。

東京は緊急事態宣言が解除されたわけではないのに、全国的に解除されたところが多く、東京なども月末を待たずに解除されそうというニュースが流れているせいなのか、ちょっと自粛が緩みつつあるような気がします。

そして、そこそこ混んでいるからなのか、座席の一つ空けができていない場所もチラホラ。一つおきに座っている、その空いている席に平気で座れるなんて、大したものです、相当図太い神経の持ち主なのでしょうか?

こんな調子で解除されたら、どんなに専門家会議がまだまだ引き締めてと言ったところで、一気に第二波に襲われてしまいそうです。

とはいえ、あたしだって週に二日とはいえ出勤しているわけで、混雑の原因の一人であるわけなので、偉そうなことはいえません。それでも一つおきに座っている間の席に座ろうとは思いませんけど。

「三密」一歩手前?

本日は自宅勤務の日でしたが、新刊の見本出しの準備のために出社しました。

見本出しのデータや書類などは出来ているので、あとは現物を送る手配だけすればよい状態でした。なので、本日出社の人にお願いしようと思ったのですが、時短勤務と在宅勤務で出社している人もいつも以上に忙しく、とても他人の業務まで手が回らないようです。

仕方なく、自分で行ってやることにしたのです。教訓として、「自分の仕事は他人に任せてはいけない」ということを学びました。

閑話休題。幸いにも、新刊は昨日のうちに納品されていたので、荷造りをして、あとは宅配業者に託すだけの状態まで準備をしておきました。

というわけで、いつもどおり6時に出社して、上記の業務ほか、机の上の処理しておかなければならないことを片付け、6時半過ぎに退社、8時前には帰宅しました。

さて、その帰路の中央線です。お茶の水駅に着くとちょっと前に行ったばかりだったようです。そして中央線の快速電車、事故でもあったのか、はたまた通常どおりだったのかは知りませんが、タイミング悪く、間隔が7分から8分ほど空いてしまいました。その間に総武線が2本入るというダイヤ、御茶の水で中央線に乗る人がそれなりの人数ホームにいました。

到着した中央線、混雑していたわけではありませんが、座席は満席。一つおきに座るなんて誰もしていません。立っている人もそれなりにいたので、座席を一つおきにしてしまうと、こんどは立っている人が多くなりすぎるような状況でした。これでは「三密」回避もできません。あたしも出社したので人のこと言えませんが、どうしてこんなに多くの人が乗っているのでしょう?

麻雀とパチンコ

非常事態宣言の発令で、どのお店が開いていて、どのお店が閉まっているのかが話題になります。役所からの休業要請もあくまでお願いなので、休業期間中の保証とセットでないと、休めと言われても休めるものではありません。このあたり、保証はしたくない(金は払いたくない)政府・自治体側があくまで強制ではなくお願いと言っているところに卑怯だなあという気がします。

ところで、いま現在槍玉に挙がっているようなのがパチンコ屋です。やっているお店の名前の公表に踏み切った自治体もありましたが、むしろ「あそこへ行けば開いている」とパチンコ好きに教えている結果になりはしないかとも思います。座席を一つおき、二つおきくらいにしようにも、パチンコで出そうな台を探して店内をうろうろするのが普通ですから、出そうな台が使えなくなっていたらお客さんからクレームが来そうですね。

パチンコなんてやらない人からすれば、「強制的に閉めさせればいいのに」「パチンコなんかできなくたって別にいいじゃない」という意見もあるかと思いますが、それくらいしか趣味のない人だっているでしょうし、たぶんタバコと一緒である種の中毒になっているのではないでしょうか?

情報番組などで朝からパチンコ屋の前に列を作っている人たちのニュースや駐車場には他県ナンバーの車が多いと報じているのを見ていて、少し前の中国の報道を思い出しました。中国の場合はパチンコではなく麻雀でしたけど。

数ヶ月前の中国でも日本のパチンコ同様、仲間が集まって雀卓を囲むのが禁止されました。日本のようにお願いだったのか、それとも強制だったのか、そのあたりのことはよくわかりません。ただ、感染を防ぐために外へ出るなという取り組みは日本よりもはるかに徹底していて、また高圧的でもありました。

日本で流れた映像では、中国の警察や役所の人間とはとても見えない人たちが、村人が愉しんでいる麻雀屋(中国でも雀荘と呼ぶのでしょうか?)に踏み込んで、いままさにやっている途中の雀卓をハンマーなどで叩き壊していました。雀卓を壊してしまえばもうできない、ということらしいです。

いかにも中国らしい対応です。もしこれが日本なら、自治体や警察の人間が休業要請に従わないパチンコ屋に入っていって、パチンコ台を端から次々に壊していったとしたら……。いや、とてもそんなことできませんよね。

これが共産国家と民主国家の違いなのでしょうね。

#10万円チャレンジ

新型コロナウイルスで冷え込む景気、崩壊する庶民生活をなんとかしようと、政府が国民一人当たり10万円を配布するという方針。

いったいいつになったら手に入るのか、どういうかたちで受け取るのか、まるっきり決まっていませんが、既に算盤を弾いている方も多いでしょう。10万円を何に使うか、考えるだけでもワクワクします。宝くじを買うときと同じ気分と言ったら語弊があるでしょうか?

さて、その10万円、全部を書籍につぎ込む人はいないと思いますが、どうせ暇つぶしのネタなのだから、10万円でどれだけの本が買えるのか試してみるのも面白いと思います。逆に出版社としては、「10万円でおすすめするのはこの商品です」というノリがあってもよいのではないでしょうか? というわけで……

     

    

     

    

過去の克服 ヒトラー後のドイツ
ベルリン陥落1945
ベルリン終戦日記 ある女性の記録
ベルリン・オリンピック1936 ナチの競技
モスクワ攻防1941 戦時下の都市と住民
ナチが愛した二重スパイ
ヒトラーの最期 ソ連軍女性通訳の回想
ナチ戦争犯罪人を追え
戦時下のベルリン 空襲と窮乏の生活1939-45
軍服を着た救済者たち ドイツ国防軍とユダヤ人救出工作
ヒトラーの元帥 マンシュタイン(上)
ヒトラーの元帥 マンシュタイン(下)
独裁者は30日で生まれた ヒトラー政権誕生の真相
ヒトラー(上)1889-1936 傲慢
ヒトラー(下)1936-1945 天罰
ヒトラーの絞首人ハイドリヒ
総統は開戦理由を必要としている タンネンベルク作戦の謀略
ヒトラーの裁判官フライスラー
ナチ強制収容所における拘禁制度
ナチズムに囚われた子どもたち(上)人種主義が踏みにじった欧州と家族
ナチズムに囚われた子どもたち(下)人種主義が踏みにじった欧州と家族
ヒトラーとドラッグ 第三帝国における薬物依存
「戦場のピアニスト」を救ったドイツ国防軍将校 ヴィルム・ホーゼンフェルトの生涯

以上、23冊、本体価格でちょうど10万円です。「ヒトラーと第三帝国」というテーマで選書してみました。

自分だったら、うちの出版社だったら、自分の店だったらこんな10万円セット、というのを考えてみるだけでも楽しめるものです。

いや別に10万円でなくてもよいですね。10万円のうち1万でも2万でも書籍に回してくれたら嬉しいです。

図書館も?

昨日の朝日新聞の声欄で図書館の休館に関する投稿がまとめて載っていました。

研究者が専門図書を閲覧したり借り出したりするのと、近所の人たちが新聞や雑誌を読みに行ったり親子で絵本を借りに行くのとは分けて考えるべきだと思います。

その上で、書架は閉め、カウンターで貸し出し・返却業務のみを扱う、なおかつ入館人数も制限するのが感染拡大を防ぐには最善とは言わないまでも次善の策、利用者の利便にも最低限配慮した方法ではないかと個人的には思います。

新聞や雑誌くらい買って自宅で読めと思う人もいるかも知れません。しかし、生活が苦しく、そういうところすら節約しないとならない人も多い現実もあります。落とし所が難しいですね。

どのくらいの時間がかかるでしょうか?

自宅にいる時間が増えた子供たちのために有名人が童話などの読み聞かせ動画をネットで公開しているというニュースを見ました。

いったいどれくらいの子供たちが見て聞いているのでしょうか。しかし、少しでも世の中の役に立てればと思って行なわれた行為は素晴らしいものです。

しかし、こういう読み聞かせって童話とか昔話だからよいのですよね。ちゃんとした小説だったらどうなのでしょう。

そう言えば、前に俳優が文学作品を朗読するカセットやCDが思いのほかヒットしているというニュースを聞いたこともあります。意外とニーズがあるのかも知れません。

となると、権利の関係もあるので難しいかも知れませんが、あたしも何か読んでみようかな、なんて考えてしまいました。

たとえば『2666』なんて、全部を朗読(読み聞かせ?)したらどのくらいの時間がかかるのでしょう? 無謀ではありますが、ちょっとやってみたいかもと思ってしまいますね。

自粛要請?

あたしの勤務先も原則として在宅勤務と言われていますが、受注と出荷を担う営業部はそういうわけにもいきません。他の出版社ですと受注や出荷、在庫管理などを外部の倉庫会社に任せているため、一人や二人が念のため出勤しているという体制も可能なのでしょうが、あたしの勤務先では自社で受注と出荷を行なっているので、どうしても在宅には踏み切りにくいです。

とはいえ、それでも各自週に二日くらいは在宅勤務の日を設けるようにし、なおかつ時差出勤も組み合わせて、一度に営業部内にいる人数を極力減らすようにはしています。

さて、そんな首都圏の非常事態宣言。食料品を扱うスーパーなどは時短はしてもだいたい平常どおりの営業で、同じように平常どおり動いているものと言えば公共交通が挙げられます。

本当に外出制限、自宅にいようと呼びかけるのであれば、海外の都市がやっているように公共交通機関も大幅な減数や運行休止もした方がよいと思うのですよね。そうすれば物理的に出社できなくなるわけですから。

まあ、それでも日本人の場合、自転車とかマイカーで通勤する人が増えそうですし、本数の少ない電車に殺到して普段のラッシュよりも混雑する地獄絵図が繰り広げられそうな気がします。いや、たぶんそうなるでしょうね、日本人の性格からすると。

あたしは、仕事の性格上、何曜日が休みやすいというのがなくイレギュラーなのですが、とりあえずしばらくは水木が在宅勤務になりそうです。つまり月火金が出社です。でも、これも3日ではなく2日の出社に減らした方がたぶんよいのですよね?

テディベア・ハント

ニュースで知りました。いま、世界的に大流行しているそうです。

あまり外へ出られない子供たちのために、たまの散歩の時の楽しみとして通りから見える場所にテディベアを置いて、それを探して歩くという遊び心。これなら子供たちも「散歩なんてつまらない」と言わずに喜んでくれそうです。

でも、あたしの勤務先のような都心部では子供を連れて散歩をしている親子なんてまず見かけません。親子連れがいたとしても、それは本屋やスポーツ用品店に買い物に来た家族連れです。ですから、テディベア・ハントなんてやってくれるのか……

でも、折角なので、あたしも勤務先の刊行物で「熊」の本と言えば『熊 人類との「共存」の歴史』です。アルコール消毒液と並べてみました。

ところで、あたしが見たテレビのニュースでは、必ずしもテディベアのぬいぐるみだけでなく、このようにテディベアの本とか、そういうものでもよいみたいでした。

さらにはテディベアではない、ただの熊とか、パンダのぬいぐるみを飾っている人もいるみたいです。

なので、あたしも真似して『読むパンダ』も並べてみました。

こうなってくると、動物だったらなんでもよくなってくるのでしょうか? あたしの勤務先の本で言えば、サルとかオオカミとかまだ他にもいくつかありますが……