一般の書店では海外文学の棚はそれほど広くありません。
なので、海外文学の新刊が続くと、十分に長い期間置いてもらうことができません。せっかく平積みや面陳してもらっていたのに、次の作品が刊行されると前の作品は棚から追い出されてしまいます。そして追い出された後になって新聞に書評が載る、というのがありがちなパターンです。
平積みや面陳している時期なら3冊から5冊くらいは置いてあったのに、追い出されて棚差しになったら1冊在庫していればいいところ。書評が出たときに悔しい思いをしている書店員の方も多いでしょう。
というわけで、あまり刊行スパンが短くなるのはよいことではないのですが、年末年始も海外文学の新刊が続きます。まずは『美女と野獣[オリジナル版]』です。これはあまりにも有名な作品なので解説の必要もないでしょう。
そして年末には『神秘列車』の甘耀明の長篇『鬼殺し(上)』『鬼殺し(下)』が刊行になります。長篇なので正月休みに読むにはもってこいでしょうか?
年が明けて、Uブックスでは、マヌエル・プイグの『天使の恥部』が復活します。もとは国書刊行会から刊行されていたのでしたっけ? ハンディーな新書サイズなので、国書刊行会版を買いそびれた方は是非!
その後には、ボラーニョ・コレクションの『ムッシュー・パン』の刊行が2月に控えています。これでボラーニョ・コレクションも残すところあと一冊となります。