気分が悪くなった人

帰宅途中の中央線。時々こういうアナウンスを耳にします。

○○号車にて気分の悪くなられたお客様がいらっしゃいましたので、救護のためしばらく停車しておりました。

ふーん、そうなのか。電車にでも酔ったのでしょうか? 実は今日も今し方耳にしたばかりです。

この放送を聞くたびに思います。この「気分が悪くなった」というのは、どのくらいの程度を言うのだろうか、と。

たとえば、上に書いたように電車に酔ったと言うだけなら、さっさと降りればいいのであって、電車が通常よりも長く停車している理由はありません。まさか、ぐずぐずと車内のシートに座っているのとでも言うのでしょうか? やはりとっとと降ろして、外の空気を吸わせた方がよいですよね。

これ、「気分が悪くなった」とアナウンスしていますが、実際には急病人なのではないでしょうかね? だって、突然バタンと倒れたり、意識を失いかけている人がいたら、小柄な人でもない限り、抱きかかえたり引きずったりして外へ出すのはかなりたいへんな作業だと思います。ましてや、完全に意識を失っているのだとしたら、下手に動かしてよいものか、そういう心配もあります。

と、このくらいの想像力は働くのですが、いかんせん、「気分が悪くなった」というアナウンスだけを聞いていると、乗物酔い程度にしか感じられず、「さっさと降りろ、電車の遅延を起こすな」と言いたくなる衝動に駆られます。