本の立ち位置

今朝の朝日新聞の記事です。

「本✕異業種」なんていう見出しを見ると、あたかも本が主役のような感じですが、記事を読むとどうもそうではないようです。本はあくまでオブジェ、飾り、そんな扱いのようです。

「おしゃれな雰囲気を出し」って、本をなんだと思っているのでしょうか? そもそも本っておしゃれなのでしょうか?

確かに装丁がきれいな本というのはあります。眺めていたくなるような装丁、飾っておきたくなるような装幀、確かにそんな本はあります。

でも、基本的に本って、物体としての本自体がおしゃれなわけはないと思います。本を読み、そのエッセンスなり精髄なりを吸収し身につけ、自分の精神とか心の持ち様とか生き方を省みる、そんな態度を身につけることで素敵な(あえて「おしゃれ」とは言わない)人になるものだと思うのです。決して、本が置いてあるからとか、本を持っているから(小脇に抱えているから)といっただけでおしゃれになるわけではないと思います。

確かに、陳列してある商品に関する知識が、本が側に置いてあることで得られやすくなるという効果はあるでしょう。でもそんなスマホでちょっとググるみたいに、簡単に知識を与えてしまってよいのでしょうか? やはり多少の苦労や努力をして自分で調べる、ということが肝心なのではないかと思うのです。