新刊が肝心?

先週の山陽ツアーについて少々まとめを。

行程は既にこのダイアリーでも書きましたが、広島、福山、倉敷、岡山を二泊三日です。世間では大雨のニュースが盛んに報じられていましたが、確かに強い雨に降られもしましたが、交通上の障害はなく、比較的スムーズな研修旅行でした。

さて研修旅行と言いますと、人文書をはじめとした専門書を置いている書店が中心になりますので、どうしても大型店ばかりを回ることになりがちです。そういう書店を回っていて感じるのは、「新刊が入荷していない」ということです。

それなりの大型店ですと地域の人も「あそこの本屋なら、この前書評に載っていた、あるいは広告が出ていた本だって置いてあるだろう」と予想して来店すると思われます。そんなとき肝心の本が置いてなければ、「なんだ、この本屋、使えないなあ」と思われてしまいます。書評や広告に載る本は多くの場合、各社の新刊ですから、まずは新刊の刊行情報にどれだけアンテナを張れているか、それが肝心だと思います。

かつて少年ジャンプがものすごく売れていたころ、都会の大型店には何十冊も配本されるのに地方の小さい書店には一冊来ればよい方ということが話題になったことがあります。必要な本を確実に入手するということが大事なわけで、特に専門書の出版社の場合、何もしなくても入ってくるということはまずないので、書店の方から積極的、能動的に動かないと入手できません。

うちは専門書は扱わない、というのであれば、それも一つの考え方であり、出版社がとやかく言うことではありませんが、もし専門書も扱いたいというのであれば、まずは新刊に目を光らせえることが鍵だと思います。そんなことを、今回の山陽ツアーでは思いました。

決して、今回訪問した書店に対して「新刊、全然置いてないじゃないか」と不満を言いたいのではありません。むしろ、この点を徹底すればもっと売り上げを伸ばせるのではないかなと感じたからの感想です。