看板に偽りあり?

先程のダイアリー

内容とタイトルが合ってなくて……

すみません。

紀伊國屋書店の新宿南店が7月末で閉店するということは既に新聞報道などもありましたので、業界だけでなく一般の方もご存じのとおり。ネットでは既に新宿南店が閉店したかのように想い出を語る人が続出しているとも聞きます。が、先日、新宿本店で面白い(と言っては不謹慎?)話を聞きました。

南店の閉店の話がオープンになって以降、時々お客様から「この店、無くなっちゃうんだよね」と言われることがあるのだとか。「えっ?」というのが、本店のスタッフのみならず、あたしにとっても正直な感想なのですが、一般にはそういう受け止め方をしている人も少なからずいるようです。

つまり、紀伊國屋書店新宿南店が閉店、すなわち新宿にある紀伊國屋書店が閉店、という認識のようです。業界人であれば、そして紀伊國屋書店を頻繁に利用している人であれば、本店と南店というように、新宿には紀伊國屋書店が二つあるということは自明です。でも、一般の方、特に「久しぶりに東京へ来たから、新宿の紀伊國屋へ寄って帰ろう」というような人だと、そもそも新宿に紀伊國屋書店が二つあるということが知られていなかったのではないでしょうか?

そこへ持ってきて、上のように「新宿の紀伊國屋書店が…」という情報が入ってくれば、自分が昔から利用していたあの本屋が無くなるんだ、という発想に行き着くのはごくごく自然なことでしょう。

ですから、ここは声を大にして、「新宿に紀伊國屋書店は二つあります。昔からある、洋菓子の高野やカレーの中村屋のご近所の紀伊國屋書店は閉店しません」と訴えておきましょう。

考えてみますと、大都市ならターミナルに巨大な本屋複数あるのは珍しくもなんともないですが、日本中ほとんどの都市、町では本屋というのは「あるか、ないか」という状況のはず。新宿に本屋がいくつあるかなんて、そもそもいくつもあるなんて予想外なのかもしれませんね。