中東情勢でミニフェア(?)のご案内

近々、あたしの勤務先から『危険な道』という書籍が刊行されます。中東関係のニュースでは日本でもしばしば耳にするアルジャジーラ、その元記者がアルカイダの幹部にインタビューを行なった、その記録です。9・11からまだ日の浅い時期のインタビューだったので、世界中が驚いたとのこと。このところ「イスラム国」の方が世間を騒がせているので、アルカイダは解散したのかと思われているかもしれませんが、まだまだしぶとく生き残っていて、最近では「イスラム国」との協力関係も見られるとか。中東情勢を考える上で、やはりアルカイダからは目が離せません。

そんな鳴り物入りの新刊ですが、日本で売るには、有名人でもなければ、今差し迫った危険が日本に迫っているわけでもなく、なんとなく他人事のように感じられてしまいがちの内容ですから、「引き」が弱いのではないか、そんな気もします。それに、やはり複雑な中東情勢は多面的にもの見る姿勢が欠かせません。そこで本書と一緒に並べたらよさそうな本をピックアップしてみました。順不同です。

  

  

 

 

移ろう中東、変わる日本』『中東の現場を歩く』『10年目の真実 9・11からアラブの春へ』『日本とイスラームが出会うとき』『中東特派員はシリアで何を見たか』『僕がイスラム戦士になってシリアで戦ったわけ』『シリア 戦場からの声』『コーランには本当は何が書かれていたか?』『ジャーナリストはなぜ「戦場」へ行くのか』『戦場記者』などなど。「売らんかな」という感じの煽情的なものは外してありますが、読者の方、お客様の関心や興味を考えると、そういったものをもっと増やしてもよいかもしれません。あるいは「イスラム国」関係を増やすといったやり方もあると思います。

もちろん、あたしの勤務先のものも!

 

倒壊する巨塔(上)』と『倒壊する巨塔(下)』の上下本、それに本書の訳者・師岡カリーマ・エルサムニーさんの著書『イスラームから考える』です。もう15年もたつわけですが、9・11をストレートに扱ったものを加えるのもよいと思いますし、「中東ってどんなところ?」という本も並べてみたいところです。

 

いっそ『アラブ500年史(上)』『アラブ500年史(下)』のように、中東の歴史そのものに分け入るのもよいのではないでしょうか?