実はあたし、平安時代を生きています!

いま読んでいる『性のタブーのない日本』に面白い記述がありました。

貴族社会の人間関係、特に友達関係について述べているくだりです。

この時代の貴族にとって、人間関係というのは身内の家族と、社会的な関係だけなのですね。(P,159)

つまり平安時代の貴族には友達というものがいない、あるのは主従関係、上下関係だけだと言うのです。この部分を読んだとき、「なんてあたしにそっくりなんだ!」と思いました。なぜなら、あたしも人間関係というのは「家族・親戚」「(仕事などで)知っている人」のみだからです。

もちろん現代を生きるあたしには役職上や立場上の上下というのはあっても、人間としての上下ではありませんから、厳密には平安時代とはまるで異なるのですが、家族と社会的な関係しかなくて、友達がいない、友達という関係性を作るすべがないというのは、そのままあたしにも当てはまります。

そうか、あたしは平成の世だというのに、一人だけ平安時代を生きているのかとちょっと納得しました。

ちなみに、あたしにとって人間とは「家族・親戚」「知っている人」「知らない人」の三種類しか存在しません。「毎朝の通勤で見かける人」は、確かに顔くらいは見覚えがあるので「知っている」と言えそうですが、名前を知っているわけでもなければ話したこともないので、あたし的には「知らない人」のカテゴリーに入ります。

つまり、友達はいない、ということです。