来週には配本になる新刊『共和国か宗教か、それとも』の装丁はこんな感じです。
並製なので持った感じも軽やかで、学術書的な堅苦しさがなく、とても親しみやすいのではないでしょうか? それにこの装丁、格好いいと思いませんか?
オビなどには「シャルリ(・エブド)」などの文字が躍っていますが、先般のパリのテロ事件で、フランス社会を今一度見つめ直す必要が出てきたわけで、いみじくも非常にタイムリーな出版となりました。
しかし、本書だけで終わらないでください。実はこのところ一貫してこのテーマを追いかけているのです。
『社会統合と宗教的なもの』『トクヴィルの憂鬱』『トクヴィルが見たアメリカ』などです。あたしのような門外漢が知った風な顔をして言えば、現代社会を用意した、あるいは前提としての十九世紀社会の考察といったところでしょうか? 特にフランス社会に注目した一連の著作です。
となると、こんな本も関連してきますかね?
時代史という点から見れば『マルクス(上)』『マルクス(下)』なども外せないところだと思います。
さらに枠を広げれば『祝宴の時代』や『十九世紀フランス哲学』なども参考になるのではないでしょうか?
とにかく十九世紀のフランスと言えば、文学芸術分野では名の知られた人物・作品が綺羅星のごとくなのですが、思想の世界ではさっぱりというのがこれまでのイメージで、あまり注目もされてこなかったと思いますが、ようやくそんな先入観を払拭できるほど書物も揃ってきたと言えそうです。