40代の結婚問題

先日書いたこのダイアリー。だいたい一週間は地上波の全チャンネルが録画されているので視聴してみました。

まず40代という表題ですが、番組を見ていると正確にはアラサーです。30代後半の方も登場していました。40を前にして結婚を切実な問題として考えるようになったというのが共通しているようです。

番組では男女それぞれ数名の婚活が紹介されていましたが、基本的に共通するのは、

1)20代、30代は仕事や趣味に力を注いでいた
2)若いころに結婚を考えた相手がいた
3)40になって、老後が不安、孤独死はしたくないと考えるようになった

といったことです。あたしはここに違和感を感じます。

まずあたしの場合、20代や30代の時に、否、今に至るも「仕事を頑張った」という記憶はありません。よく「恋愛や結婚より仕事」で過ごしてしまった、なんて振り返る人がいますが、あたしにはそんな風に頑張った仕事もなければ趣味もありません。なんとなく過ごしていたら今ここまで来てしまった、というだけです。そもそも、あたしの辞書に「頑張る」とか「一所懸命」という単語がありませんので。

そして二つ目に、この手の番組に登場する人は多くの場合、20代とか30前後の時に、結婚を考えるほどの相手がいた、というパターンが多いです。ただ、上に書いたように、自分なのか相手なのか原因がどっちにあったかはそれぞれでしょうが、その時は結婚に至らなかったというのです。

あたしに言わせれば、なんて贅沢な、というところです。あたしなど、これまでの人生を振り返って、一度たりとも、否、一秒たりとも恋人が出来た時間がないのですから。結婚を真剣に考えた相手? そんなの広い宇宙のどこを探してもいませんよ! 「全く恋愛をしてこなかったわけではありませんよ」アピールはやめてもらいたいです。

最後に、人生の折り返し点に来て老後が不安、一人は寂しい、という理由。一見至極もっともに聞こえますが、あたしなど若いころの方が「このまま独身だったら将来どうなってしまうのだろう?」という不安感がありました。しかし、ここまで来ると、「どうせ結婚なんてできないんだし……」という開き直りの精神が生まれ、むしろ不安感は少なくなっていると感じます。寂しいという感情も、そもそも友達すら昔から存在しないので、慣れてしまった感があります。

まあ、あたしが一人孤独に死んでも誰も悲しまない、誰からも忘れ去られてひっそりとこの世を去る、そんな往生に憧れます。