テレビで見た目薬のCM。
「新サンテドウα」のCMです。図書館で阿川佐和子が本を読むのが苦手な理由として「文字が細かい」と言っています。このセリフを聞いて思いました。
だったら電子書籍にすれば、文字のサイズも変えられるのに。
と。そう、文字の大きさを自由に変えられるのが電子書籍のメリット、小さな文字が読みづらいお年寄りにもうってつけと、電子書籍の出始めのころ盛んに言われていた覚えがあります。
が、それで年配の人に電子書籍が普及したようには見えません。一時期、アマゾンのキンドルのCMが見やすさを盛んにアピールしていましたけど、だからといって一気に普及したようにも感じられません。
なぜでしょう? キンドルにしろ楽天のKoboにしろ、やはり年配の方にはまだまだ使いづらいという印象だからではないでしょうか?
となると、ここはシャープとかアイワとかのメーカーの出番ではないでしょうか? ソニーやパナソニックがスタイリッシュなオーディオを作っていたときも、シャープやアイワはスイッチなどの表示をすべて日本語で、しかも大きな文字にした、完全に日本人仕様の製品を作っていて、やはり当時も年配の方に支持されていたのを覚えています。ですから、電子書籍リーダーもシャープやアイワが日本人による日本人向けの製品を作って欲しいな、と思うのです。
大きさは軽さとの兼ね合いもありますので7インチくらいでしょうか? スマホのらくらくホンのノウハウ(らくらくホンは富士通でしたね)のノウハウを応用し、ボタンなどの大きさも年配の方が使いやすいように配置、デザインすればよいのではないでしょうか?
もちろん、もっとも肝心な新しい本の探し方、購入(ダウンロード)の仕方も直感的でわかりやすく、もちろんすべて日本語表記で作らないとダメでしょう。かつてアップルのパソコン、マッキントッシュが直感的な操作と言われましたが、果たして本当に直感的だったのか、やはりPCに不慣れな人に直感も何も働かなかったと記憶しています。誰に直感的なのかは製品のコンセプトに関わりますが、シャープやアイワは長年のノウハウがあるのではないでしょうか? 昨今は年配の方も電車の中でスマホを操作してメールを見たりLINEをやったりしているようですから、年配者のデジタル製品に対する適応力も格段に上がっているので、開発も簡単ではないでしょうか?
とにかく、大きな文字で読める、本よりも軽い、ということを最大限アピールできれば、そしてもちろん操作性のわかりやすさがあっての話ですが、電子書籍リーダーも普及するのではないでしょうか?
ただし、その端末の価格もかなり肝心。なおかつ出版社がどの程度電子書籍を発売するのか、端末は持っていても、読みたい本が電子書籍になっていなかったら何の意味もありませんから。
そして最後に、電子書籍の購入の手軽さです。上にダウンロードと書いてしまいましたが、たぶん年配の方にはダウンロードは非常に敷居が高いのではないかと思います。やはり本は本屋、電子だろうが紙だろうが、それは関係ありません。本屋に行って気に入った本を見つけたら買う、その時に紙にするか、電子にするかを選択すればよいだけの話。
三省堂書店が店頭でも電子書籍を売ってますよね。あたしも実際に店頭で見たことがありますが、電子版もある本の場合、小さなカードのようなものが置いてあって、それをレジに持って行って支払いを済ませると電子書籍が手に入るということのようです。端末が普及し、お客さんが日常的にそれを持ち歩いているようになれば、その場で(本屋の店頭で)自分の端末に電子書籍を入れてもらえる(コンビニで弁当を温めてもらう感覚?)のが当たり前になるのではないでしょうか? そして、この方法ならばダウンロードとか電子決済に不安を抱える人にもわかりやすく安心してもらえるのではないかと思います。
しかし、そのためにはやはりどの書店でも同一のフォーマットで電子書籍を提供していないとならないでしょうね。