B級?

先週の土日は出張が続いていたので、久しぶりに休んでいるような気がします。って、今週の火曜日に代休を取っていたじゃない、と突っ込まれたら返す言葉もありませんが……(汗)

さて、本日見ていた映画はこちらです。

まずは『デビル・インサイド』です。母親がイタリアの精神病院に入院させられている娘が、母親は悪魔に取り憑かれているのではないかと思い、悪魔払い師と共に母親を助けようとするストーリーです。昨今はやりのフェイク・ドキュメンタリーで、それなりによく出来てはいますが、もうこの手の手法には慣れてしまいましたね。

結局、解離性人格障害なのか、悪魔に取り憑かれているのかわからずじまいの母親、悪魔払いをする神父が助けようとしていた別の少女、主人公の母親の悪魔に乗り移られて自殺してしまった神父などなど、フェイク・ドキュメンタリーなので、結末がなんとも中途半端です。結局誰一人助かっていないわけですよね。

ストーリー自体は、エクソシストものとしてはありきたり、特に新味があるわけではありません。フェイク・ドキュメンタリーだから仕方ないのでしょうが、あそこまでカメラで撮らせるかな、というシーンが随所に見られました。

続きましてはこちら。

スプライス』です。

科学者夫婦がDNA操作で新種の生物を密かに作りだしてしまうというストーリーです。それにしても、バイオ系の会社が科学者にこういう実験をやらせているという設定って多いですね、と思ったのですが、これはアメリカではなくカナダとフランスの合作映画。それがまずは驚きです。

ただし、こういう映画につきもののおどろおどろしい新種の生物というのではなく、美しい(?)女性として造形されているところが面白いです。「美しい」と書きましたが、これが微妙に気持ち悪い、気色悪い女性でありながら、見方によっては美しく見えなくもないという絶妙さです。(←あたしは、ああいう目の離れた女性は苦手ですが)

ですから、科学者の男性と出来てしまうシーンがあるのですが、そこにおぞましさとか、気持ちの悪さは感じられません。それなりにきれいなシーンと言えます。ただ、新種生物をすっきりとした造形にしたためか、エロス感は全く漂ってこないのが残念なところかも。

結局、あたし的には、こういう倫理観にもとる行為を科学のため、人類のためという屁理屈で封じ、実験を強行してしまう科学者の姿には共感できません。何かの間違いで誕生させてしまったのならともかく、この夫婦は作ろうとして作っていたわけですから、その後のストーリーにも共感がわきませんし、かわいそうだとも思えません。あえてかわいそうというならば、勝手に生み出された挙げ句、化け物と呼ばれてしまった新種の生物の方ではないでしょうか?