芸術の冬? いや、春?

金曜に行ってきた「ニキ・ド・サンファル展」で買ったポストカードです。もっと種類はありましたが、個人的に気に入った4枚をチョイス。左上から時計回りに「恋する鳥」「スフィンクス」「髑髏」「愛万歳」です。

こういうポストカード、図録に掲載されている写真もそうなのですが、実物を見てきたあたしにとってはしみじみと感慨深いものがあるのですが、もしこれで手紙を受け取った人がいたとしたら、その人にはどういう風に感じられるのでしょう? つまり何が言いたいかと言いますと、こういうポストカードや図録の写真になってしまうと、その大きさがわからないわけで、それが人の印象にどういう影響を与えるのかな、ということです。

もちろん図録にもポストカードにも、たいていは実寸が書いてあります。でも、そんなところに気を配る人は少ないでしょうし、そもそもその実寸を見て、どのくらい実物をイメージできるのでしょうか? この四枚で言いますと、「恋する鳥」はそれほど大きいものではなく、室内のサイドボードの上とかに飾れるほどのものです。でも、もしこれが見上げるほど大きなものだったらどうでしょう? そういうイメージ、実際に見てきたあたしはわかるのですが、見ていない人にこのポストカードで手紙を送ったらどんな風に感じるのだろうか、そんなことをいつも思います。

ちなみに「スフィンクス」もそれほど大きいものではありませんが、「髑髏」はかなり大きいです。こちらの写真の片隅に写っているのがわかりますか?

さて、展覧会へ行くと、入り口付近に他の美術館、博物館のパンフレットが置いてあります。「ああ、こんなのやっているんだ」「こんど、こんなのやるんだ」という感じで情報を仕入れるわけですが、これがなかなか楽しいです。そんな中、気になったのが下の二枚。

 

まずはカラヴァッジョ。まだだいぶ先ですが、西洋美術館ですね。カラヴァッジョというと、そう言えば、あたしの勤務先からも本が一冊出ていたなあ、と思い出されます。『カラヴァッジョ 灼熱の生涯』です。残念ながら、現在は品切れです。

もう一枚は東博の黒田清輝。東博のお隣に黒田記念館がありますよね。リニューアルオープンした春先に行ってきましたが、来年、今度は東博で展覧会をやるのですね。まあ、記念館が常に開館しているわけではないようなので、こういう展覧会も必要なのでしょう。このように東博で大々的にやるとまた混雑するでしょうから、記念館でこぢんまりと、ゆっくり鑑賞するのがよいのかも知れません。この秋は10月27日(火)から11月8日(日)まで開館するようですので。

それにしても、このパンフレット、いみじくもどちらも来年の3月からの展覧会です。まだ半年ほどありますが、美術館、博物館の企画ってずいぶん先まで決まっているのですね。あたしも多少は事情を知っていますが、作品の貸し出し交渉など、2年先、3年先の企画の交渉が既に始まっているんですよね。